〈増補新版〉 社会人類学入門
人類学の理論と民族誌の世界への絶好の入門テキスト。定評ある旧版(累計3刷)に、原書第3版の増補部分を大幅追加して新たに刊行! 人類学の最新成果を盛り込みつつ、日本の民族誌的事例も豊富に取り上げた絶好の入門書。定評ある旧版(累計3刷)に、原書第3版の増補部分を大幅追加して刊行! 人類学の理論と民族誌をバランスよく配置し、独学でも人類学の世界に飛び込める絶好の入門書。定評ある旧版(2002年刊行・累計3刷)に、原書第3版(2016年刊)の増補部分を大幅追加して新たに刊行! イギリス人類学の最新成果とともに、昨今の観光やフィールドワークの問題を盛り込み、異文化としての日本の民族誌的事例も豊富に取り上げた本書からは、「いまなぜ人類学が必要か」が明確に見えてくる。 序 日本語版への序 増補新版まえがき 凡 例 序 章 新たな出会い 社会人類学者の仕事 社会人類学の歴史 社会人類学の現代的意義 第1章 世界を見る おみやげとハンカチ 分類の学習 生・死・生き埋め 文化相対主義と人類学者のバイアス 分類法の変化──ジェンダーの問題 第2章 嫌悪・禁断・絶句 観察領域 タブー 穢 れ 清浄と分類 動物の範疇と言葉の乱用 第3章 贈答・交換・互酬性 人類学者の到着 贈 答 インド人の贈り物 交 換 互酬性 不可譲なモノ・もつれたモノ・包まれたモノ 第4章 儀 礼 靴と空虚な儀礼 儀礼の定義 通過儀礼 第5章 象徴体系としての社会 象徴とは何か 身体の象徴 関係の象徴化 集団的象徴とその解釈 シンボリズムの人類学的解釈 第6章 美と賜物,宝と戦利品 鑑賞と価値 生きた芸術 「世界を見る」窓口としての芸術 芸術と社会的地位 芸術と意味 審美性 芸術の定義 第7章 宇宙論Ⅰ──宗教・呪術・神話 宗教・科学・宇宙論 定義と区分 宗教の起源 宗教現象の説明 カルト──根強い宗教運動 第8章 宇宙論Ⅱ──妖術・シャーマニズム・シンクレティズム 宇宙論に見る固有の範疇 用語について 妖術信仰と邪術信仰の役割 エヴァンズ=プリチャードへの反論と異論 憑依とシャーマニズム シンクレティズム 第9章 法律・秩序・社会統制 規則と規範 制裁(サンクション) 秩序と紛争 競合的規範と社会統制の文脈 第10章 政治の技法 政治の可能性 政治制度の類型 政治権力と地位の獲得 第11章 家族・親族・結婚 親族の多様性 親族関係の分類 単系出自集団 多文化社会における親族──事例研究 結 婚 第12章 経済と環境 結論に向けて 生業と生存 財産と土地保有 市場経済 環境の社会観 環境が社会生活に及ぼす影響 結 語 第13章 「つながりあった世界」のアイデンティティ ──観光・トランスナショナリズム・グローバリゼーション はじめに 娯楽としての文化的差異 旅と観光の研究 エコツーリズムと聖地 パフォーマンス・アイデンティティ・オーセンティシティ 国境を越えたつながり グローバル化するビジネス・モノ・思想 アイデンティティの選択? おわりに 第14章 現代世界と人類学 はじめに フィールドワークとその効用 グローバルな文脈における研究──「グローボグラフィ」 世界はなぜ人類学者を必要としているか おわりに 補 遺 一人称の語り ハウについて──寛大性と贈答の霊性(マヌカ・ヘナレ) イニシエーション儀礼について(レシカール・オレ・ンギラ) 同性婚カップルの子育てについて(メアリー・マーサ・ビートン) 空間──場──場所と聖性について(ラアラ・フィッズノア) 国境を越えたアイデンティティについて(ウォング・シ・ラム) 映像誌 訳者あとがき 索 引 世界地図(本書で言及した民族と場所)