ウクライナ戦争と世界のゆくえ (UP plus)

池内 恵
東京大学出版会
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戦争の衝撃 2022年2月24日にロシア・プーチン政権のウクライナ侵攻は世界に衝撃を与え、いまなお、日々リアルタイムに戦争の状況は報道され、戦争の終結は、今現在も見えていない状況である。本書は、いまもっともアクチュアルに活躍する地域・国際関係の研究者がこの状況を各専門分野から、ロシア・ウクライナ戦争と今後の世界を見通す。緊急出版! 国際政治経済学の鈴木一人、ロシア軍事・安全保障が専門の小泉悠、欧州政治・国際安全保障が専門の鶴岡路人, 現代アメリカ外交の森聡、アジア政治外交史・現代中国の川島真、中央アジア近現代史の宇山智彦、イスラム政治思想史・中東が専門の池内恵、各地域の第一線にいる研究者が見通す、この戦争と世界の未来。 戦争と相互依存――経済制裁は武力行使の代わりとなるか(鈴木一人)  1 経済制裁とは何か  2 対ロシア制裁のポイント  3 対ロシア経済制裁の行方 古くて新しいロシア・ウクライナ戦争(小泉 悠)  はじめに  1 二つの戦争パラダイム  2 「限定全面戦争」としてのロシア・ウクライナ戦争  3 古典的な軍事力の重要性  4 鍵を握る動員能力  5 核抑止の役割  6 「新しい戦争」としての側面  おわりに 欧州は目覚めたのか――ロシア・ウクライナ戦争で変わったものと変わらないもの(鶴岡路人)  はじめに  1 ドイツの「転換点」(とその限界)  2 NATO加盟に向かうフィンランドとスウェーデン  3 エネルギーの「脱ロシア」に向かうEU  4 維持されるNATOの中心性  5 未解決の「ロシア問題」  おわりにかえて――欧州の変化の促進・阻害要因 ウクライナと「ポスト・プライマシー」時代のアメリカによる現状防衛(森 聡)  はじめに  1 クリミア併合後のアメリカのウクライナ政策  2 侵攻前のバイデン政権の対応  3 ロシアによるウクライナ侵攻後のバイデン政権の対応  4 ウクライナ戦争とアメリカの戦略的な課題  おわりに――「ポスト・プライマシー」時代のアメリカは現状をどう守るか 制限なきパートナーシップ?――中国から見たロシア・ウクライナ戦争(川島 真)  はじめに――中国はロシアと「同じ」なのか?  1 中国国内の見方  2 二〇二二年の中国と新型コロナ  3 中国外交の大原則と米中「対立」という基本構造  4 中国の想定する世界像  5 中露関係の考え方  6 アジアの多数派を獲得する?  7 「力による現状変更」という括り方――「台湾有事」をめぐって  おわりに――ウクライナ戦争と日中関係   ウクライナ侵攻は中央アジアとロシアの関係をどう変えるか――戸惑い・危惧と変化への胎動(宇山智彦)  はじめに  1 ロシアと中央アジア――親密な関係と緊張の兆し  2 侵攻に対する態度――理解か中立か反対か  3 対ロシア経済制裁の影響と「利益」  4 今後の展望――ロシアの弱さがもたらしうる国際秩序の変化 ロシア・ウクライナ戦争をめぐる中東諸国の外交――「親米中立」の立ち位置と「多極世界」の希求(池内 恵)  はじめに  1 国連決議への対応  2 中東の主要な「親米」国の姿勢  3 中東主要国の反応に通底する要素 あとがき(川島 真)

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