科学のセンスをつかむ物理学の基礎―エネルギーの理解を軸に

林 哲介
京都大学学術出版会
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運動・温度・圧力……こうした日常の諸現象を説明したのが古典力学である.今「ゆとり教育」の名目で,日常生活を科学の目で理解する営みが失われている.携帯電話ひとつとっても,もはや古典力学を越えた物理学に支えられているにもかかわらず.エネルギーの概念を軸に物理学の基礎を学び,科学のセンスを身につける,学生必携の一冊.実験をイメージし,理解を助ける動画CD-ROM付. 目 次                                序 (1) ギリシャ自然哲学 (2) ニュートン前史 (3) ニュートン力学の誕生     月はなぜ落ちないか 第Ⅰ章 力、速度、加速度 (1)ベクトル (2)ベクトルのスカラー積(内積) (3)力のつり合い (4)速度、加速度 (5)円運動する粒子の速度、加速度     余談:ガリレオとベクトル 第Ⅱ章 ニュートンの運動法則 (1)運動の3法則 (2)慣性質量と重力質量 (3)重力下での物体の運動 (4)抵抗のある場合の運動     余談:ガリレオの運動論1 第Ⅲ章 種々の拘束のある運動 (1)拘束運動 (2)バネによる振動 (3)単振子の運動     余談:ガリレオの運動論2     余談:ガリレオの運動論3 第Ⅳ章 万有引力とクーロン力 (1)万有引力 (2)大きな球の質量中心 (3)クーロン力     トライアル:クーロン力の大きさ     余談:遠隔作用 デカルト vs. ニュートン         第Ⅴ章 仕事とエネルギー (1)仕事と運動エネルギー (2)保存力場 (3)位置エネルギー (4)場の勾配     余談:“エネルギー”のルーツ 第Ⅵ章 振動のエネルギー (1) 調和振動のエネルギー (2) 抵抗のある場合 (3) 振動エネルギーの伝播     余談:光の波動説と粒子説 ホイヘンス vs. ニュートン 第Ⅶ章 角運動量保存則 (1)ベクトル積 (2)角運動量 (3)楕円軌道 (4)決定論的世界観とそれからの離脱     余談:レ・メカニケ     余談:ニュートンの面積速度 第Ⅷ章 静電場 (1)電場の重ね合わせ (2)ガウスの法則 (3)静電ポテンシャル (4)金属導体の性質     余談:キャヴェンディッシュの実験     余談:アース 第Ⅸ章 場のエネルギー (1)平板コンデンサーに蓄積されるエネルギー (2)原子核のエネルギー (3)静電応力     余談:核分裂 第Ⅹ章 電流、電力エネルギー (1)オーム法則 (2)電力エネルギー     余談:電源と回路     余談:超伝導 第ⅩⅠ章 運動量保存、衝突 (1)ガリレイ変換と運動量保存則 (2)重心系 (3)衝突     余談:ホイヘンスの衝突理論      第ⅩⅡ章 気体の圧力と温度 (1)気体の圧力 (2)気体の温度 (3)速度と密度の分布     余談:熱の仕事当量     余談:第1種の永久機関 第ⅩⅢ章 熱力学法則とエントロピー (1)熱エネルギー、熱力学第一法則 (2)断熱変化と等温変化 (3)不可逆過程 (4)エントロピー エピローグ Appendix (1) 簡単な関数の微分と積分 (2) 三角関数の微分、積分 (3) 物体の斜面落下に関するガリレオの展開 (4) 振子の周期 (5) 惑星の軌道半径と公転周期

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