人文地理学への招待
都市、農村、古地図、GIS……様々な切り口から地理を読み解く、人文地理学を学ぶ人必読の本格テキスト 口 絵 序 章 地理学を学ぶために(竹中克行) 1 時間と空間 2 空間を読み解く作法 3 地理学の可能性 第Ⅰ部 地域への地理学のまなざし 第1章 都市のなりたち(遠城明雄) 1 都市はどのように生まれ,成長を遂げてきたのだろうか 2 都市は19世紀以降どのような変貌を遂げてきたのだろうか 3 都市は社会経済システムとどのような関係にあるのだろうか 4 都市はどこへ向かうのだろうか 第2章 変動する農村の社会(高橋 誠) 1 農村とはどのようなところか 2 農村変動はどのようにとらえられるか 3 日本の状況,そして政策の影響 第3章 景観をつくる人々(齊藤由香・竹中克行) 1 景観へのアプローチ 2 景観のなかに地域をみる 3 地域の共有像をよむ 4 土地と人の関係性に働きかける 第Ⅱ部 経済活動を空間的に読み解く 第4章 農業と食のネットワーク(林 琢也) 1 現代の農業と食の特性 2 食料供給体系をとらえる 3 生産者のネットワークを考える 4 農業と食を身近なものに 第5章 工業立地変動のダイナミズム(近藤章夫) 1 現代経済における工業地理 2 工業立地の変動と研究アプローチの深化 3 自動車産業にみる立地と集積 4 半導体産業の栄枯盛衰とグローバル競争 5 グローバル化時代の「ローカル」な工業地理学 第6章 流通システムと消費生活の基盤(土屋 純) 1 日本における流通システムの転換と地理学的研究の視点 2 20世紀における代表的な業態店とその流通システム 3 生活基盤としての流通システム 第Ⅲ部 地理学が映し出す想像力の世界 第7章 地政言説から政治を読む(山崎孝史) 1 言葉,政治,地理学 2 地政言説の構成と分析 3 地政言説としての大阪都構想 4 堺市長選挙と「場所の言説」 5 地政言説から政治を読む 第8章 観光空間を文化論的に理解する(神田孝治) 1 観光,空間,文化 2 観光空間の誕生と拡大 3 観光空間の魅力と他所イメージ 4 観光空間と権力 5 観光空間における対立と矛盾 6 観光空間の生産とその理解に向けて 第9章 地域文化について考える(大城直樹) 1 地域文化とは? 2 地域文化の発現形態 3 地域文化の構制 4 地域文化研究の課題 第Ⅳ部 過去と現在を繋ぐ地図 第10章 現実世界の歴史地理(山村亜希) 1 歴史地理学と過去の3つの世界 2 景観復原図の作成方法 3 景観復原研究の展開 4 文化財としての過去の景観 第11章 想像世界の歴史地理(上杉和央) 1 歴史地理学の「いま・ここ」 2 地図からみた世界観 3 地図史からみた近代 4 場所の想像力とメディア 5 「いま・ここ」からの歴史地理 第Ⅴ部 地理学と現実地域の接点 第12章 地理情報システムを使いこなす(谷 謙二) 1 地理空間情報社会 2 さまざまなWebGIS 3 スタンドアローンGISとデータ構造 4 GISのデータ 5 GISの空間分析機能 第13章 地理学の公共政策への応用(梶田 真) 1 地理学と公共政策 2 政府の重層構造と地理学 3 スケールの異なる公共政策の連携 4 行政領域の再編成と地理学 5 地理学と公共政策 第14章 環境問題への地理学のかかわり(伊藤達也) 1 環境問題とは何か 2 環境問題への人文地理学的アプローチ 3 水資源問題へのアプローチ 4 持続可能な社会をつくる 文献案内 あとがき 索 引