【2024年】「グアム」のおすすめ 本 22選!人気ランキング
- C04 地球の歩き方 グアム 2023~2024 (地球の歩き方C ハワイ南太平洋オセアニア)
- まっぷる グアム'25 (まっぷるマガジン海外)
- るるぶ グアム '24 ちいサイズ (るるぶ情報版 小型)
- 24 地球の歩き方 aruco グアム 2019~2020
- ハルカナ グアム (おとな旅プレミアム)
- まっぷる グアム '18 (まっぷるマガジン)
- グアム本最新2018 (エイムック 3733)
- るるぶグアム’25 (るるぶ情報版)
- ララチッタ グアム
- ことりっぷ グアム (ことりっぷ海外版)
日本における認識は、ショッピングやマリンスポーツ、もしくは第2次世界大戦の戦争の記憶と、特定のトピックにかたよっている。本書では、グアム・サイパンを中心としたマリアナ諸島について、先住民チャモロの視点に重きをおき自然・歴史・社会・文化を描き出す。 はじめに マリアナ諸島地図 グアムの旗・北マリアナ諸島の旗 Ⅰ マリアナ諸島の地理と歴史 第1章 火山活動でできた亜熱帯の島々――マリアナ諸島の自然と社会 第2章 欧米諸国に分断された島々の運命――アメリカとの関係に苦悩する先住民の復権 第3章 森がもたらす食べ物、日用品、薬――生活を支える豊かな植生 第4章 在来種 vs 外来種――植民・移民の歴史が変えた生態系 第5章 三日月は豊漁のシンボル――自然のメッセージを生かす伝統漁法 第6章 ジャングルの洞窟に残る不思議な絵――壁画からひもとく古代の暮らしと祈り 第7章 人びとを魅了してやまない石柱「ラッテ」――チャモロのシンボルが伝える先祖の叡智 第8章 女性は今も昔も強い?――チャモロの身分階層と村の暮らし 第9章 ガレオン貿易がチャモロ社会を変えた――スペインによる統治で始まった制圧と闘争の歴史 第10章 南洋にヨーロッパを垣間みた日本人――スペイン統治の終焉と米・独・日の進出 第11章 ゾーリ? ダイゴ? コーバン?――チャモロ語にみる日本統治の名残 【コラム1】 噛めば噛むほど――口を赤く染めて Ⅱ グアム・サイパンの成り立ちと戦史 第12章 プンタンとフウナの物語――よみがえるグアムの創世物語 第13章 マリアナ諸島は「発見」されたのか?――「マゼラン上陸」を問い直すディスカバリーデー 第14章 グアムが「大宮島」だった時代――日本侵攻で負わされた傷 第15章 私は月曜日の女だった――チャモロ従軍慰安婦 第16章 形に残る慰霊碑、心に残る歌――刻まれた戦争と占領の記憶 第17章 「ヨコイさんを知らないの?」――ジャングルから現れたサムライ 第18章 女性たちが語り伝える「わたしと日本」――悲しくも懐かしい日本占領時代 第19章 謎の巨石から機関車、五右衛門風呂まで――ロタ島に眠る古代・植民地・戦争の記憶 第20章 植民地経営で始まった近代化――ドイツによる統治と日本の南洋貿易 第21章 飛び交う多様な言葉、漂うコーヒーの香り――南洋に出現した「ガラパン銀座」 第22章 テニアン・ビーフと原爆搭載の地――テニアンの歴史を象徴する牧場と滑走路 第23章 慰霊碑、小瓶、『赤い靴』――戦争の記憶を継承するさまざまな事物 第24章 シカタガナイ、ネ――エスコさんの語るサイパンの戦禍 【コラム2】 サトウキビ畑のロマンス――サイパン開墾時代の「艶のある話」 Ⅲ 文化 第25章 勇者ガダオ、祖霊タオタオモナ――人びとの心に生きる物語 第26章 海と生きる――よみがえるカヌー文化 第27章 「創られた伝統」が古来の文化を復興――昔と植民地時代のハイブリッド「チャモロダンス」 第28章 ステイタスとアイデンティティの再発見――新たな価値を得るマリアナの伝統工芸 第29章 言語教育や芸術活動を通じたふるさとづくり――絶滅の危機を乗り越えるチャモロの言葉と文化 第30章 ココヤシは生命の木――余すところなく使われる食材・素材・燃料 第31章 身体能力の披露から昔話、音楽まで――みんなで技芸を楽しむ多才な人びと 第32章 おいしいチャモロ料理は自然と歴史の恵み――変わりゆくマリアナ諸島の食 第33章 ラジオが大好きな島の人びと――コミュニティ密着の多様なメディア 第34章 海の向こうからやってきたタトゥ――マリアナの前近代にタトゥ文化はなかった 【コラム3】 家族で楽しく録音――ファミリーアルバム 【コラム4】 ブラジルのビリンバウがなぜグアムに?――スペイン統治の歴史を伝える弦楽器 Ⅳ 政治経済と観光 第35章 変わる「本土」との関係とチャモロ・ナショナリズムの展開――多文化社会における脱植民地化 第36章 チャモロの英雄エンジェル・サントス――息づく先住民運動のスピリッツ 第37章 「槍の先端」で浸透した軍事化――米軍再編をめぐる期待と不安 第38章 癒えぬ傷と終わらぬ戦後補償――再燃する日・米への賠償請求問題 第39章 不況の波と植民地支配の歴史にもがく――日・米・中に翻弄される経済 第40章 チャモロの文化を扱う権利はチャモロの人びとに――観光開発と埋葬地の保存運動 第41章 観光客も地元住民も関心を寄せるチャモロ文化――グアムの歴史が詰まった首都ハガッニャ 第42章 Sワールドからシェアリングへ――チャモロ文化でもてなす新しいグアム観光 第43章 お目にかかれない「メイド・イン・アイランド」――島ブランドの創出による島産業の振興 第44章 ミクロネシアの文化交流の場、アイランド・フェア――老人が涙した日本人のチャモロダンス Ⅴ 社会と教育 第45章 資源保護と文化保持のはざまで――漁撈権と伝統漁法の復活を願う 第46章 フィエスタで確かめる助け合いの精神――互助の仕組みを秘めたチャモロの行事 第47章 増える移民、急速な多文化化――グローバル化と文化多元主義 第48章 多文化化する島々の多様な宗教行事――ここはどこ? 第49章 詠唱と贈り物を交わす花嫁と花婿家族――チャモロの求愛・結婚儀礼 第50章 わき上がった東日本大震災への支援活動――日本に心をよせるマリアナの人びと 第51章 多文化化した教室が挑むチャモロの復権――日・独統治、アメリカ化のその先へ 第52章 「私たちのルーツ」を学ぶ子どもたち――文化遺産を引き継ぐ豊富な教材 第53章 言葉・伝説・舞踏でアイデンティティを取り戻す――「実践」を重んじるグアムのチャモロ学習 第54章 なりたい自分を描く高校生たちの夢――若者の希望とグアムの今 【コラム5】 一族集会でアイデンティティを引き継ぐ――名字の由来から知る家の歴史 グアム・サイパン・マリアナ諸島を知るための文献案内
グアムは16世紀以降のスペイン支配を経て、現在はアメリカ合衆国の統治下にある。その間わずか31カ月だが、日本軍の支配下にもあった。楽しいリゾートの島として知られるグアム、その先住民チャモロの歴史と文化を中心に、人々の知られざる姿をとらえる。 はじめに I グアムとチャモロへのアプローチ グアムを概観する グアム小史 チャモロとは誰か 12月8日は「真珠湾」だけでない 忘れない「大宮島」の記憶 帰ってきてアンクル・サム それぞれのメモリアル 急速に多文化化するグアム 植民地主義とチャモロの人々 アメリカ再統治に悩まされるチャモロの人々 II さまざまなメモリー 戦前、日本占領期、戦後の教育に尽くした女性(フランシスカ・Q.フランケス) 日本の名前をもつパラオ系グアメニアン(スゼッテ・キオシ・ネルソン) 土地返還を求める活動家(ロナルド・T.ラグァニャ) 現代のアイデンティティ教育を支える教師(クリストファー・カンダソ) 先祖への敬意をこめる彫刻家(グレッグ・パンゲリナン) III チャモロのメモリー チャモロの人々に伝わる神話・伝説 巨大リゾートホテル群の下に眠る遺跡 チャモロの夢をのせて航海するサイナ号 野外博物館 イナラハンの美しい文化村 チャモロの食文化とその変容 チャモロ語が響く公立学校 隣島ロタ島のチャモロの人々の想い チャモロ語と植民地支配 おすすめチャモロ語講座 日本の読者のみなさまへ グアムをよりよく知るための参考書籍 おわりに