感傷の街角 (角川文庫)

大沢 在昌
KADOKAWA
商品プロモーションを含む場合があります
みんなのレビュー

大沢在昌のデビュー作。荒削りで危なっかしい内容に仕上がっているのが心地良い。のちに『新宿鮫』という人気作品を上梓する大沢作品の1作目として未来を感じる。ギアをサードギアに入れて、これからハイウェイに走り出す直前だ。所々に散りばめられている『ザ・ドライバー』ライアン・オニール、サンタ・エスメラルダ、『朝日の当たる家』アニマルズ、エリック・カルメン、サッチモ、矢沢永吉、松任谷由実といった固有名詞がくすぐってくれる。ほろ苦さと爽やかさの入り混じったエンディングがニクい。ここから大沢ハードボイルドが始まった!!

search