『王朝もの』の第二集では、芥川龍之介の代表作『地獄変』をはじめ、愛の多様な姿を描いた『偸盗』や、作者の懐疑的な人生観を表現した『藪の中』など6編が収録されています。芥川は西欧の短編小説の技法を取り入れつつ、独自のテーマを見事に小説化しました。彼は東京生まれで、短編「鼻」で注目を浴びましたが、晩年は体調を崩し、薬物自殺で亡くなりました。