【2023最新】「西加奈子」のおすすめ本!人気ランキング
- きいろいゾウ (小学館文庫)
- きりこについて (角川文庫)
- 漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)
- ふくわらい (朝日文庫)
- さくら (小学館文庫)
- まにまに (角川文庫)
- 円卓 (文春文庫)
- 白いしるし (新潮文庫)
- 通天閣 (ちくま文庫)
- サラバ! (上)
宮崎あおい×向井理主演映画化原作 夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会からやってきた若夫婦が、田舎暮らしを始める。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりゆっくりとその年の冬まで進んでいき、「ある出来事」を機にムコがツマを残して東京へ向かう。それは背中の大きな鳥に纏わる出来事に導かれてのものだった。 「いつかこの小説のツマを演じてみたいです」という帯コメントを寄せいただいた宮崎あおいさん、雑誌「ダ・ヴィンチ」でのオススメの一冊として紹介していただいた向井理さんの二人が主演となる映画化も決定(2013年公開予定)。 【編集担当からのおすすめ情報】 ともに原作のファンという、宮崎あおいさん×向井理さん主演で映画化が決定しました!2013年公開予定です。 お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う若夫婦が田舎暮らしを始める。夏から始まった二人の話は、ゆっくりとその年の冬まで進んでいき、「ある出来事」を機にムコがツマを残して東京へ向かい、話は急転する。
猫を愛するすべての人に贈る希望の物語 きりこは「ぶす」な女の子。小学校の体育館裏で、人の言葉がわかる、とても賢い黒猫をひろった。美しいってどういうこと? 生きるってつらいこと? きりこがみつけた世の中でいちばん大切なこと。 きりこは「ぶす」な女の子。小学校の体育館裏で、人の言葉がわかる、とても賢い黒猫をひろった。美しいってどういうこと? 生きるってつらいこと? きりこがみつけた世の中でいちばん大切なこと。
【文学/日本文学小説】書籍編集者の鳴木戸定。彼女は幼い頃、紀行作家の父と行った旅先で特異な体験をする。不器用に生きる定はある日、自分を取り巻く世界の素晴らしさに気づき、溢れ出す熱い思いを止めることができなかった。第1回河合隼雄物語賞受賞作。
私って、生きてきたんだなぁ。 嬉しくても悲しくても感動しても頭にきても泣けてくるという、喜怒哀楽に満ちた日常、愛する音楽・本への尽きない思い。『サラバ!』『まく子』『きいろいゾウ』などの小説で多くの人に「信じる勇気」を与えてきた西加奈子のエッセイが詰まった一冊。解説:小林エリカ 嬉しくても悲しくても感動しても頭にきても泣けてくるという、喜怒哀楽に満ちた日常、愛する音楽・本への尽きない思い。多くの人に「信じる勇気」を与えてきた西加奈子のエッセイが詰まった一冊。
三つ子の姉をもつ琴子は、口が悪く偏屈な小学三年生。周りの価値観とぶつかり、悩み考え成長する姿をユーモラスに温かく描く感動作。 「こっこ」こと華原琴子、早生まれの8歳、小学校3年生。好きな言葉は「孤独」。 狭い公団住宅に、中華屋から譲り受けた赤い大きな円卓で食事をする華原家は、頑固で文字好きの祖父、明朗快活な祖母、ハンサムで阿呆な父と美人で阿呆で素直な母、それに中2の美人の三つ子の姉の8人家族。みんなこっこがかわいくてしょうがなく、何かと構うが、こっこは反骨精神豊かに「やかましい!いろいろと」「なんで、て聞くなやボケが」と心で思う。 こっこの尊敬する人物は、祖父の石太と、同じ公団に住む同級生のぽっさん。ぽっさんの吃音を、こっこは心から美しいと思う。吃音や眼帯をした同級生のものもらい、韓国人の同級生の不整脈をかっこいいと憧れ、それを真似したときに、「こっこはなんでそんな風なんや」と大人に怒られてしまう。しかしこっこは感じる。なぜかっこいいと羨んでやったことがいけないのか。こっこはぽっさんに相談し、人の痛みや言葉の責任について、懸命に「いまじん」するのだった。そうして迎えた夏休みの祖母の誕生日。ぽっさんにも「言わない」出来事がこっこに起きて――。 世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。2014年に芦田愛菜主演で映画化され話題に。
好きすぎて怖いくらいの恋に落ちた。でも彼は私だけのものにはならなくて……ひりつく記憶を引きずり出す、超全身恋愛小説。 女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった――。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。
西加奈子作家生活10周年記念作品 1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。 父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。 イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。 後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに――。 サラバとは何か。その力の途轍もなさに、まだ、少しも気づいてはいなかった。
思春期から33歳になるまでの友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡を描く、再生と救済の感動作。著者5年ぶりの長篇小説。 直木賞作家が5年間苦しみ抜いて到達した祈り。再生と救済の長篇小説。思春期から33歳になるまでの男同士の友情と成長、そして変わりゆく日々を生きる奇跡。まだ光は見えない。それでも僕たちは、夜明けを求めて歩き出す。どれだけ傷ついても、夜が深くても、必ず明日はやってくる。
西加奈子作品史上最も"刺さる"珠玉の短編集 待望の文庫化! 【西加奈子×長濱ねる 特別対談収録】 長濱ねるさん絶賛!「何回読んでも、自分にとってのヒントやおまもりになる言葉が見つかる魔法の本です。」 「「燃やす」を読んで、自分の中にいた小さい頃の自分を思い出して泣きました。」 (読者) 「誰にも知られない苦しみによりそってくれる、おまもりみたいな本」 (読者) 年齢も境遇もさまざまな8人の女性たち。 彼女たちを救った「魔法のことば」は、意外な人の何気ないひとこと―― 悩んだり傷ついたりしながらも生きていく、すべての人にそっと寄り添うキラメキの8編。 「大人になったら大人として上手いこと振る舞えるようになるし、 自分が"傷ついていない"というていで生きていける。 でももし傷ついている人がいるのであれば、 おこがましいですけど抱きしめるようなものを書きたいと思いました。」 西加奈子(単行本刊行時メッセージより) さまざまな人生の転機に思い悩む女性たちに、そっと寄り添ってくれる、珠玉の短編集、いよいよ文庫化! 巻末に長濱ねると著者の特別対談を収録。 【目次】 1 燃やす 「あなたは悪くないんです。」 2 いちご 「東京ちうたら、とちおとめとあまおうがしのぎを削っとるとこじゃな。」 3 孫係 「私たちは、この世界で役割を与えられた係なんだ。」 4 あねご 「あなたがいてくれて、本当に楽しいです。」 5 オーロラ 「戻って来るのはあんただよ。」 6 マタニティ 「弱いことってそんないけないんですか?」 7 ドブロブニク 「おめでとう。」 8 ドラゴン・スープレックス 「お前がお前やと思うお前が、そのお前だけが、お前やねん。」
自分を「演じる」こともある。そんな自分も愛してほしい。西加奈子--自意識過剰青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ! 29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文に。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――。 太宰治『人間失格』を愛する29歳の葉太。初めての海外、ガイドブックを丸暗記してニューヨーク旅行に臨むが、初日の盗難で無一文になる。間抜けと哀れまれることに耐えられずあくまでも平然と振る舞おうとしたことで、旅は一日4ドルの極限生活に--。命がけで「自分」を獲得してゆく青年の格闘が胸を打つ傑作長編!
27才スナック勤務の「あたし」と、おなかにへたくそな地図を彫っている3才年下のダメ学生・カザマくんは同棲して4か月。ゆったりとしたリズムにどっぷりと浸かった生活をしていた「あたし」は、ある日、妊娠していることに気づく。そして、気がつけば、長野のペンションへの短期バイトを決め、そのバイト先からも逃げ出し、深夜、山のなかで大の字になって寝っころがってしまう。そのとき、「あたし」の視野に、あるものが飛び込んでくる。 ロングセラー「さくら」作者のデビュー作
「お前んち、いっつもええ匂いするのう。」 「お前んち、いっつもええ匂いするのう。」 そう言った転校生のコジマケンが気になる緑は、まだ初恋を知らない十四歳。 夫(おじいちゃん)が失踪中のおばあちゃん、妻子ある男性を愛し緑を出産したお母さん、バツイチ(予定)子持ちの藍ちゃん、藍ちゃんの愛娘、桃ちゃん。 なぜかいつも人が集まる、女ばかりの辰巳一家。そして、その辰巳家に縁のある、謎の女性棟田さん。それぞれの“女”が抱える、過去と生き様とは――。 二ヵ月連続リリース第一弾『こうふく みどりの』は、大阪のとある街を舞台に、様々な形の“女のこうふく”を描いた、西氏渾身の一作。 【編集担当からのおすすめ情報】 『こうふく みどり』『こうふく あかの』二ヵ月連続リリース記念 西加奈子氏×西原理恵子氏 特別対談収録! 辰巳緑、十四歳。夫が失踪中のおばあちゃん、妻子ある男性を愛したお母さん、バツイチ(予定)子持ちの藍ちゃん、愛娘桃ちゃん。女ばかりの辰巳家と、謎の女性棟田さん。それぞれのが抱える、過去とは。
絶対、世界にアイはあるーー西加奈子の渾身の「叫び」に心揺さぶられる長編小説。巻末に又吉直樹氏との対談を収録。 アメリカ人の父と日本人の母のもとへ、養子としてやってきたアイ。 内戦、テロ、地震、貧困……世界には悲しいニュースがあふれている。 なのに、自分は恵まれた生活を送っている。 そのことを思うと、アイはなんだか苦しくなるが、どうしたらいいかわからない。 けれど、やがてアイは、親友と出会い、愛する人と家族になり、ひとりの女性として自らの手で扉を開ける―― たとえ理解できなくても、愛することはできる。 世界を変えられないとしても、想うことはできる。 西加奈子の渾身の叫びに、深く心を揺さぶられる長編小説。 累計21万部!巻末に又吉直樹氏との対談を収録 残酷な現実に対抗する力を、この優しくて強靭な物語が、与えてくれました。――又吉直樹 読み終わった後も、ずっと感動に浸っていました。なんてすごいんだろう。この小説は、この世界に絶対に存在しなければならない。――中村文則
西加奈子初期名短編を乃木坂46でドラマ化 午後から雨になった。東海道五十三次の絵なんかに出てきそうな、斜めに降る、細い細い雨だ--そんな書き出しから始まるそぼふる雨のなか。様々なことが定まらない、二十代男女5人が、突然の死を迎えた仲間の通夜に向かう「サムのこと」。 二十代半ばの、少し端っこを生きている仲良し女子3人組が温泉旅行で、「あるもの」にたどり着くまでを描いた「猿に会う」。 小説家志望の野球部の友人と、なぜか太宰治の生家を訪ねることになった高校生男子が、そのまま足を伸ばした竜飛岬で、静かに佇む女性に出会う「泣く女」。 人生の踊り場のようなふとした隙間に訪れる、「何かが動く」ような瞬間を捉えた初期3作を新たに編んだ短編集。 【編集担当からのおすすめ情報】 「サムのこと」「猿に会う」を、乃木坂46の4期生総出演による連続ドラマ化! dTVにて今春配信予定 (「サムのこと」3月20日~、「猿に会う」4月予定/1話約20分×各4話) 「いろんな意味で、過去の自分にしか書くことができなかった短編たちです」と著者が語る、「サムのこと」(デビュー作「あおい」所収)、アンソロジー掲載「猿に会う」「泣く女」からなる、初期短編集。
その少女には、とてつもなく大きな秘密があった。西加奈子、直木賞受賞後初の書き下ろしの福音館文庫化です。 小さな温泉街に住む小学五年生の「ぼく」は、子どもと大人の狭間にいる。ぼくは、猛スピードで「大人」になっていく女子たちがおそろしく、否応なしに変わっていく自分の身体に抗おうとしていた。そんなとき、コズエがやってきた。コズエはとても変で、とてもきれいで、なんだって「撒く」ことが大好きで、そして、彼女には秘密があった。信じること、与えること、受け入れること、そして変わっていくこと……。これは、誰しもに訪れる「奇跡」の物語。 小さな温泉街にやってきた一人の少女。彼女には、秘密があった。信じること、与えること、受け入れること、変わっていくこと……。これは、誰しもに訪れる「奇跡」の物語。
誰にも嫌われないことに全力をそそぐ、28歳の花しす。だがそんな彼女に訪れる変化とは…。日常の奇跡を祝福する「いのち」の物語。 池井戸花しす、二八歳。職業はAVのモザイクがけ。誰にも嫌われない「癒し」の存在であることに、こっそり全力をそそぐ毎日。だがそんな彼女に訪れる変化とは。日常の奇跡を祝福する「いのち」の物語。
生きているだけで恥ずかしい――。思い切り笑い、最後にはきっと泣いてしまう。自意識過剰な青年の馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ! 生きているだけで恥ずかしい――。自意識過剰な青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ!29歳の葉太は初めての海外一人旅でニューヨークを訪れる。恥ずかしい観光客と思われないよう、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文に。虚栄心と羞恥心に縛られて助けを求めることすらできないまま、一人マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――? 「生きているだけで恥ずかしい――。」自意識過剰な青年の、馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ! 29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文になってしまう。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――? 思い切り笑い、最後にはきっと泣いてしまう。圧倒的な面白さで読ませる、西加奈子の新境地長編小説!
カナダで、がんになった。あなたに、これを読んでほしいと思ったーー祈りと決意に満ちた、著者初のノンフィクション。 カナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。
2015年本屋大賞2位!作家10周年作品 両親の離婚、そして帰国。母の実家のそばに住む母子三人は、次第にバラバラになっていった。 母は頻繁に恋人をつくり、サッカーに興じる歩は高校で同級生の須玖に影響を受けていく。姉は、近所に住む矢田のおばちゃんが宗教団体の教祖のように祀り上げられていくなか、次第にそこに出入りするようになった。 そして、阪神淡路大震災が起こった。それは歩の生活にも暗い影を落とし、逃げるように東京へ向かう。脳が蕩けるような学生生活を経て、歩はライターになった。だが、その先で、ある取材を依頼される。そこには変わり果てた姉が絡んでいた。 この作家は、身ばかりか、その心を削って削って書いている。その迫力がぐいと私の肩をつかみ、強い力で揺さぶる。そしてたったひとつのことを全身で叫ぶ。これは、私にとってとてもだいじな小説だ。――角田光代さん
これは、あなたを魂ごと持っていく物語 姉・貴子は、矢田のおばちゃんの遺言を受け取り、海外放浪の旅に出る。一方、公私ともに順風満帆だった歩は、三十歳を過ぎ、あることを機に屈託を抱えていく。 そんな時、ある芸人の取材で、思わぬ人物と再会する。懐かしい人物との旧交を温めた歩は、彼の来し方を聞いた。 ある日放浪を続ける姉から一通のメールが届く。ついに帰国するという。しかもビッグニュースを伴って。歩と母の前に現れた姉は美しかった。反対に、歩にはよくないことが起こり続ける。大きなダメージを受けた歩だったが、衝動に駆られ、ある行動を起こすことになる。 【編集担当からのおすすめ情報】 解説は又吉直樹さんが執筆くださいました。 こんな作品を書かれた後、自分は何を書くべきか。途方に暮れた。――朝井リョウさん 父の出家。母の再婚。世間の耳目を集めた姉のある行動。歩に生じたある異変。そして、それは起こった。
著者10年ぶりの短編集は、人生の転機で悩み傷つく女子たちを描いた8編。彼女たちを生き返らせる「魔法のひとこと」とは――。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 直木賞作家・西加奈子 「サラバ」「i」に続く、待望の短編集 反響続々! ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「人はいなくなっても、言葉は残る。 誰かの言葉に縛られる絶望は、誰かの言葉に守られている希望に替えていけばいい。 本書の物語は、そう力強く告げている。」 ――文月悠光(詩人) 「「燃やす」を読んで、自分の中にいた小さい頃の自分を思い出して泣きました。」 (読者) 「誰にも知られない苦しみによりそってくれる、おまもりみたいな本」 (読者) 大人になって、大丈夫なふりをしていても、 ちゃんと人生のページをめくったら、傷ついてきたことはたくさんある――。 それでも、誰かの何気ないひとことで、世界は救われる。 悩んだり傷ついたり、生きづらさを抱えながらも生きていく すべての人の背中をそっと押す「魔法のひとこと」を描いたキラメキの8編。 「あなたを救ってくれる言葉が、この世界にありますように」――西加奈子 【収録作品】 1 燃やす 「あなたは悪くないんです。」 2 いちご 「東京ちうたら、とちおとめとあまおうがしのぎを削っとるとこじゃな。」 3 孫係 「私たちは、この世界で役割を与えられた係なんだ。」 4 あねご 「あなたがいてくれて、本当に楽しいです。」 5 オーロラ 「戻って来るのはあんただよ。」 6 マタニティ 「弱いことってそんないけないんですか?」 7 ドブロブニク 「おめでとう。」 8 ドラゴン・スープレックス 「お前がお前やと思うお前が、そのお前だけが、お前やねん。」 1 燃やす 2 いちご 3 孫係 4 あねご 5 オーロラ 6 マタニティ7 ドブロブニク 8 ドラゴン・スープレックス
二か月連続刊行「こうふく」二部作第二弾 ふたつの物語が、交互に描かれていく。ひとつは、結婚して十二年、三十九歳の調査会社中間管理職の「俺」の妻が、ある日、他の男の子を宿す話。もうひとつは、二〇三五年、小さなプロレス団体に所属する無敵の王者、アムンゼン・スコットの闘いの物語。 三十九歳の「俺」は、しだいに腹が膨れていく妻に激しい憤りを覚えながらも、その様子を見続ける。そして、自壊し、「俺」はバリ島に向かう。バリ島で溺れかけた「俺」は、ある光景を目にする。帰国後、妻の出産に立ち会う。生まれてきた子の肌の色は黒く輝いていた。 負けることなど考えられない王者、アムンゼン・スコットは、物語の最後、全くの新人レスラーの挑戦を受ける。その男のリング・ネームはサミー・サム。肌の色は黒く、その隆々たる体躯は、チャンピオンを思わぬ窮地に追い込む。リングサイドでは、ひときわ声を涸らして応援する初老の男がいた――。 【編集担当からのおすすめ情報】 「こうふく」2部作2か月連続文庫化にあたり、「こうふく みどりの」に続き、巻末に漫画家・西原理恵子さんとの対談を掲載しています。装画は、「みどりの」に続き、漫画家・いくえみ綾さんにお願いしております。 お前は誰だ。俺の子ではない、お前は誰だ-- 。三十九歳。男は、妻から妊娠を告げられた。それが、すべての始まりだった。それから三十年の時間が流れた。