本書は、徳島県南部の海部町が日本で最も自殺率が低い地域である理由を探る探検記です。著者は四年間の現地調査とデータ分析を通じて、町民のユニークな人生観や処世術を明らかにします。特に、コミュニティのつながりや多様性の重視、個人の特性を尊重する姿勢が自殺予防に寄与していることが示されています。最終章では、他地域への応用可能な対策を提案しています。著者は精神衛生に関する研究を行う専門家であり、コミュニティの特性が精神的健康に与える影響に注目しています。