進化心理学を学びたいあなたへ: パイオニアからのメッセージ

平石 界
東京大学出版会
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なぜ進化という考え方がそれほど魅惑的なのか,脳から認知・発達,社会・文化,組織・経営に至るまで,どれほど幅広く有効に応用できるか——「進化」に憑りつかれ,誤解と闘いながら険しい道を切り拓いてきた心理学者たちから,これから進化心理学を志す読者への熱いメッセージ. Ⅰ そもそもなぜ進化なのか——進化心理学の基本問題   1 進化心理学という科学革命に参加して(デヴィッド・M・バス)  2 進化は心の仮説生成器(マーティン・デイリー&マーゴ・ウィルソン)  3 進化心理学の来し方と行く末(ロビン・I・ダンバー)  4 心という塗り絵にひそむ動機と合理性(ダグラス・ケンリック)  5 心を生む1100グラム——脳という物質 ヴィクター・S・ジョンストン)  6 反発あってこその進化心理学(ロバート・クルツバーン) II 心と社会を進化から考える   1 ヒトは社会の中で進化した(ユージーン・バーンスタイン)  2 家族関係の進化心理学——出生順と立場争い(フランク・J・サロウェイ)  3 配偶者選びは商品選びと似ている?(ノーマン・P・リー[李天正])  4 自己欺瞞、見栄、そして父子関係(チャン・レイ[張雷])  5 あなたの家族は誰?——血縁関係がわかるわけ(デボラ・リーバーマン)  6 集団間の偏見は自然の摂理(カルロス・ナヴァレット) III 認知と発達を進化から考える   1 120万人と人口の0.1%——書き方で数の印象が変わるのはなぜ?(ゲイリー・ブレイズ)  2 交換と安全——人はどこまで論理的か?(ローレンス・フィディック)  3 ヒトは何を覚えてきたのか——記憶の進化心理学(スタンレー・クライン)  4 ヒトの成長を進化からとらえる(ブルース・J・エリス)  5 思春期の到来と自己欺瞞(ミシェル・K・サービー) IV 意思決定と組織運営を進化から考える   1 ヒューリスティクス——不確実な世界を生き抜く意思決定の方法(ゲルト・ギーゲレンツァー)  2 進化心理学へのシンプルな道(ピーター・トッド)  3 究極の選択を迫られたとき(王暁田)  4 男と女が無理する理由(サラ・E・ヒル)  5 医者の不養生——産業組織心理学者がルールを守らないわけ(ステファン・M・コラレリ)  6 仕事と性差(キングスレー・R・ブラウン)  7 ビジネスとマネジメントに進化心理学を導入する(ナイジェル・ニコルソン) V 文化と知性を進化から考える   1 文化抜きにはヒトの進化は語れない(ピーター・J・リチャーソン)  2 制度という環境の中でヒトは生きる(山岸俊男)  3 ヒトを特別なチンパンジーたらしめるもの(長谷川寿一)  4 話すことと書くこと(デヴィッド・C・ギアリー)  5 脳が自らを研究するとき——氏と育ちの二分法を超えて(クラーク・バレット) VI 未来の進化心理学者たちへ   1 苦労の末学んだ12の教訓(ダニエル・M・T・フェスラー)  2 生態学者が進化心理学者になるまで——新しい分野への挑戦(ボビー・S・ロウ)  3 消費するヒト(ガッド・サード)  4 レポートが論文になるまで——進化心理学は科学たりうるか?(ティモシー・カテラー)  5 進化に興味をもつ人たちへの4つのアドバイス(ジェフリー・ミラー) 監訳者あとがき ○北京大学出版会から2011年に出版された“Thus Spake Evolutionary Psychologists”(『進化心理学家如是説』)を翻訳.

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