さいはての彼女 (角川文庫)
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女性経営者の鈴木涼香は、仕事と恋に疲れ、旅に出るが、秘書が手配したチケットが行き先違いで女満別に。そこでの予想外の出会いを通じて、彼女は心を癒し、再生を果たす。再生をテーマにした短篇集。著者は原田マハ。
2025年2月26日7:25
少し疲れた女性が旅に出る。そして、旅先での出逢いに新しい自分を見つける。 4話からなる短編集それぞれの旅に、ほろりとする。 印象的な場面や言葉がたくさんある。 1話目(さいはての彼女) 秘書の手違いか故意かで、沖縄に行くはずが真逆の北海道に行くことになる。 そこから、おもしろい旅になる。強気な女性経営者とハーレー乗りの女性との出逢いがとても良い。 2話目(旅をあきらめた友と、その母への手紙) 1人の旅だけど、1人じゃない。 3話目(冬空のクレーン) どんな大それたことでも、誰かがそう考えるところから始まるんじゃないかな。 4話目(風を止めないで) ナギ、自分で引いた「線」を超えていけ。 この風、止めないでね、これからも、ずっと。 全編通して、肩書を外して、ひとりの人間として、いかに良い生き方をしていくかを投げかけている。 こんな良い小説を読んだら、旅に出たくなるね!