【2024年】「社会科学」のおすすめ 本 64選!人気ランキング
- 社会学 新版 (New Liberal Arts Selection)
- リベラリズム: リベラルな平等主義を擁護して
- 寺本康之の社会科学ザ・ベスト ハイパー
- 「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)
- 増補リニューアル版 人生を変える80対20の法則
- 君たちはどう生きるか (岩波文庫 青 158-1)
- 社会学研究法 リアリティの捉え方 (有斐閣アルマ)
- 10代からの社会学図鑑
- 2023-2024年合格目標 公務員試験 本気で合格!過去問解きまくり! 【4】社会科学 (最新 ! 22年度問題収録)(教養試験対策)
- よくわかる社会学[第3版] (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ)
社会学のスピリットとは何か.身のまわりの出来事を通じて社会学の基本的なコンセプトを解き明かし,日本社会の状況にもアプローチする.記述は平易かつ明快,公務員試験等にも最適.社会学の楽しさをつめこんだコンパクトな入門書,10年目にして待望の改訂版. はじめに 1章 社会 2章 行為 3章 集団 4章 家族 5章 都市 6章 逸脱 7章 コミュニケーション 8章 知識 9章 宗教 10章 ジェンダー 11章 医療と福祉 12章 現代社会 社会学の闘技場へ—ブックガイド おわりに
好奇心と想像力から発見された「役に立たない」科学こそ,私たちの生活に「役に立つ」革新をもたらす―― アインシュタインをはじめ多くのノーベル賞受賞者を輩出しているプリンストン高等研究所の創立者と現所長による,研究をとりまく社会に警鐘を鳴らす刺激的なエッセイ.「有用性」という言葉を捨てて,人間の精神を解放せよ. 日本語版まえがき(ロベルト・ダイクラーフ) 監訳者まえがき 明日の世界(ロベルト・ダイクラーフ) 役に立たない知識の有用性(エイブラハム・フレクスナー) 本書に登場する研究者たち
「役に立たない」科学が役に立つ すべては好奇心から始まる 科学はいつから「役に立つ/立たない」を語り出したのか これからの基礎研究の話をしよう 科学と技術が、幸福な「共進化」をとげるための実践 個人を投資の対象にしない、人間的な科学のために 人文社会科学は「役に立つ」ほど危うくなる
パンデミック、経済格差、気候変動など現代世界が直面する諸課題を視野に収めつつ社会学の新しい知見を提示。社会学の可能性を論じた決定版入門書。 パンデミック、経済格差、気候変動など現代世界が直面する諸課題を視野に収めつつ社会学の新しい知見を提示。社会学の可能性を論じた決定版入門書。
現代文化のとらえ方 都市文化としての現代文化 消費文化としての現代文化 情報文化としての現代文化 グローバル文化としての現代文化 文化と権力 メディアの変容 映像文化の三つの位相 ポピュラー音楽の社会学 〈少年-マンガ-雑誌〉という文化 メガ・スポーツイベントの力学 ファッションという制度 観光と文化 愛と性の文化 文化現象としての「支援」 見開きエッセイ
至高性、交流、剝き出しの生といった概念に着目し、バタイユのテキストを社会学的に読解することで、社会学理論を深化させる試み バタイユの著作を社会学的に読み解き、その知見を取り入れることで社会学理論を深化させる。社会学的読解は、バタイユ解釈の一つの方法にすぎないが、いまだ探索されていない鉱脈を掘り当てる試みとなりうる。 まえがき 序論 バタイユからの社会学 1 バタイユの社会学的意義 (1)〈生成の社会学〉の発展 (2)非合理的な行為の理解 (3)社会学の源流にあった問題関心の継承と発展 (4)バタイユの社会学的研究の課題 2 精神分析の空間と社会学の空間 (1)作田啓一のラカン解釈 (2)ラカンから社会学へ 3 〈リアル〉–〈シンボル〉–〈イメージ〉 4 ウェーバー、フーコー、大澤真幸 (1)ウェーバーとバタイユ (2)フーコーとバタイユ (3)大澤真幸とバタイユ 第一章 至高性の社会学 1 バタイユの体験──剝奪、脱自、笑い (1)剝奪の体験 (2)笑いの体験 (3)内的体験 2 バタイユの至高性 (1)存在と存在者 (2)至高性と主体性 (3)至高性と至高者 3 三次元の社会学理論 (1)二次元の理論から三次元の理論へ (2)至高性の想像的表象 (3)言語の機能──認識と表現 (4)交流──〈リアル〉次元のコミュニケーション (5)三次元のコミュニケーション──〈リアル〉〈シンボル〉〈イメージ〉 第二章 聖社会学から生成の社会学へ 1 バタイユと社会学 2 社会学研究会と聖社会学 3 カイヨワとバタイユ 4 レリスとバタイユ 5 デュルケームとバタイユ 第三章 生成の社会学の方法論──体験と制度 1 デュルケームの方法 (1)社会学的方法の規準──対象を物のように考察する (2)文学の活用 (3)沸騰の記述と共感的理解 (4)リアルなものへのアプローチ 2 バタイユの方法──「体験」から制度へ (1)不可能な体験の記述 (2)「無神学大全」の方法 (3)「体験」の存在論的解釈 (4)供犠の体験と供犠の制度 (5)『呪われた部分』の方法──認識と交感 (6)『エロティシズムの歴史』の方法──総体と起源 (7)『至高性』の方法──「体験」と制度の境界線 3 〈生成の社会学〉の方法論 (1)考察対象の選択 (2)データの収集 (3)データの解釈と分析 第四章 聖なるものの社会学──体験、象徴、表象 1 デュルケーム理論と聖なるもの (1)人間の二元性と聖–俗の二元性 (2)宗教と概念的思考 (3)積極的祭祀と暴力の問題 2 バタイユ理論と聖なるもの (1)内在の聖と祝祭の誤認 (2)聖俗の境界移動と世界観の変容 (3)デュルケームの二元論的パースペクティブの限界 3 〈聖なるものの社会学〉の批判的継承 (1)集合的沸騰、聖なるシンボル、集合的思考 (2)溶解体験、拡大体験、連鎖体験 (3)体験、シンボル、イメージ 結語──「主体」、自我、社会 第五章 人間の聖性について―デュルケーム、バタイユ、アガンベン 1 デュルケームの人格崇拝論を再考する (1)近代社会における人格崇拝の成立 (2)人間の聖性は集合的沸騰から生まれるか (3)国民であること/人間であること (4)難民における尊厳の剝奪──アーレントとバウマンの分析 (5)不可視の積極的祭祀 (6)人間の聖性の両義性 2 アガンベンのホモ・サケル (1)主権権力と剝き出しの生 (2)人格の尊厳とホモ・サケル 3 至高性、交流、剝き出しの生 (1)交流と分有──バタイユとナンシー (2)アガンベンのバタイユ批判 (3)剝き出しの生からリアルな生へ (4)嫌悪、羞恥、共苦–共熱 (5)バタイユはアウシュヴィッツとヒロシマをどうとらえたか 第六章 剝き出しの生と交流──難病ALSの剝奪体験をめぐる省察 参考文献 あとがき──〈バタイユからの社会学〉の来歴 謝辞 初出覚え書き
常に新たな情報に開かれ、継続的変化が前提となる後期近代で、自己はどのような可能性と苦難を抱えるか。独自の理論的枠組を作り上げた近代的自己論。 常に新たな情報に開かれ、継続的変化が前提となる後期近代で、自己はどのような可能性と苦難を抱えるか。独自の理論的枠組を作り上げた近代的自己論。 === 後期近代において、個人は特定の場所や宗教、慣習から切り離され、グローバルな社会と相互に繋がるようになった。常に新たな情報に開かれ、継続的な変化が前提となる時代に、自己アイデンティティは外的準拠点を失い、その物語を自ら構成しつづけることでのみ保たれる「再帰的プロジェクト」となる。それは、不確実で多様な選択肢の中から「いかに生きるべきか」を選び続ける重荷を自己に課すものでもあった。精神分析、心理学、社会学など多分野の研究をもとに独自の理論的枠組みを作り上げ、近代的自己の持つ可能性と苦難を読み解いた現代的古典。 === 「いかに生きるべきか」に社会は答えてくれない アイデンティティの苦難を解く現代的古典。 === 【目次】 謝辞 イントロダクション 第一章 ハイ・モダニティの輪郭 第二章 自己:存在論的安心と実存的不安 第三章 自己の軌跡 第四章 宿命、リスク、安心 第五章 経験の隔離 第六章 自己の苦難 第七章 ライフ・ポリティクスの登場 注 用語解説 解題 新しい思考の道具箱──近代社会の研究プログラムに向けて (秋吉美都) 文庫版解題 三十年後の答え合わせ (秋吉美都) 訳者あとがき (筒井淳也) 文庫版訳者あとがき (筒井淳也) 索引
有機農業者金子美登が取り組む「お礼制」に着目。新自由主義が跋扈する世界で、人々がつながり自由と尊厳を取り戻す営みを深く洞察。 有機農業者・金子美登が取り組む「お礼制」に着目。新自由主義が跋扈する世界で、貨幣の呪縛から解き放たれ、人々がつながり、自由と尊厳を取り戻す営みを、詳細なライフストーリーとポランニー等の議論をもと深く洞察した力… 有機農業の里として知られる埼玉県小川町の有機農業者、金子美登氏が始めた「お礼制」。消費者に農作物を贈与し、消費者は各々の「こころざし」に基づいてお礼をするこの仕組みは金子や地域にどのような影響を及ぼし、どんな意義があるのかを調査対象者の詳細なライフストーリーをもとに分析。さらにこの仕組みが秘めた可能性をカール・ポランニー、玉野井芳郎、イリイチ等の議論を参照しながら解明する。経済効率だけが追い求められる新自由主義社会において、信頼とは、責任とは、自由とは、共に生きるとは何かを問う意欲作。 哲学者・内山節氏はこう評する。「有機農業によって自然と和解し、価格をつけない流通を成立させることによって貨幣の呪縛から自由になる。それを実現させた一人の農民の営みを見ながら、本書は人間が自由に生きるための根源的な課題を提示している」。 はじめに 序章 「お礼制」と人間的解放 第1部 一人の決意が地域を変えた 第1章 挫折から復活へ―金子美登の物語 1 「有機の里」霜里農場の特色 2 霜里農場前史 3 金子美登の原点 4 生態系農業の確立を目指して 5 自給区構想と会費制 6 会費制のスタートと失敗 7 「お礼制」のはじまり――農夫の再スタート 第2章 消費者はなぜお礼制を求めたか―尾崎史苗の物語 第3章 開かれた「地域主義」―霜里農場を取り巻く人びと 1 地域とは何か 2 遊びと仕事と生きがい―酒蔵の旦那、中山雅義 3 関係性の見える仕組みづくり――豆腐屋の後継ぎ、渡邉一美 4 地域を変えた村の長老――集落の慣行農家、安藤郁夫 5 法人格という人格をもつ企業―― OKUTA社長、山本拓己 第2部 「お礼制」の可能性 第4章 生業からみる「お礼制」 1 農家生計の歴史的連続性からの視座と禁忌作物 2 市場《交換》/非市場《贈与》の関係性 第5章 「お礼制」が農民にもたらした二重の自由 1 自然との関係性における自由 2 人との関係性における自由――農産物の価格と値づけ 第6章 「お礼制」の仕組みと意義―生産[者]と消費[者]の関係 第7章 人間の動機と経済合理性―ヴァルネラビリティというつながりの起点 1 弱者の生存戦略としてのモラル・エコノミー 2 変容する人間の動機――生存から生きがいへ 3 合理的経済人を問い直す 4 ヴァルネラビリティ――不確実性を抱えて生きる 5 地域に根差すこと、ふたたび埋め込まれること 第3部 「お礼制」に埋め込まれた「もろとも」の関係性 第8章 ポランニーの「埋め込み命題」と「もろとも」 1 環境と経済の相互作用をめぐる経済学的アプローチ 2 宇沢弘文とポランニーの共通点 3 「もろとも」が意味するもの 4 経済を社会関係に埋め戻す――ポランニーの思想 第9章 責任・自由・信頼 1 非対称的関係性を乗り越えるための「もろとも」 2 技術と時間 3 「もろとも」の関係性における責任をめぐって 4 「覚悟して受け入れること」と自由 5 「埋め込み」から「もろとも」へ おわりに 注 謝辞 文献
職業婦人研究の課題と方法 国勢調査からみる「職業婦人」 東京の職業婦人調査における「職業婦人」 学歴と「職業婦人」 婦人雑誌のなかの「職業婦人」 『婦人公論』における職業婦人イメージの形成と変容 『主婦之友』における職業婦人イメージの形成と変容 『婦人倶楽部』における職業婦人イメージの形成と変容 『読売新聞』「悩める女性へ」における「職業婦人」の悩み 「職業婦人」と「良妻賢母」
ベナンの妖術師 ヒマラヤの雪男イエティ どうして「呪われた」と思ってしまうの? かもしれない、かもしれない…… ヴァヌアツで魔女に取り憑かれる 中央オーストラリアの人喰いマムー 幼児の死、呪詛と猫殺しと夢見 鬼のいる世界 映像によって怪異な他者と世界を共有する方法
善意と冷笑の狭間で――。ボランティア言説の展開を辿り、日本の参加型市民社会のあり方を鋭く問い直す。 「善意」と「冷笑」の狭間で――。動員モデルと意味論分析を介して、日本におけるボランティア言説の展開をたどり、参加型市民社会のあり方を鋭く問いなおす。 「善意」と「冷笑」の狭間で――。人々を社会参加へと枠づける言葉は、どのような政治的・社会的文脈で生まれ、いかなる帰結をもたらしてきたのか。その言葉がまとう形はどのように作動するのか。動員モデルと意味論分析を介して日本におけるボランティア言説の展開をたどり、参加型市民社会のあり方を鋭く問いなおす。シニシズムを脱することはできるのか。 序章 「ボランティア」をめぐる語りと〈贈与のパラドックス〉 ――問題設定と方法 1 問題の所在 2 動員モデル 3 贈与のパラドックス (1)動員モデルの外へ (2)〈贈与〉の意味論的構造 4 「ボランティア」的なものを扱う視座と方法 (1)居場所を求めて――理念史でも言説分析でも構築主義でもなく (2)弱い知識社会学 (3)「ボランティア」的なものの同定をめぐって 補論1 「市民社会」に分有される〈贈与〉 補論2 〈贈与〉と権力――〈犬〉の政治学 (1)人類学/社会学 (2)ニーチェ/フーコー/マルクス (3)「私はもう彼等をいい気持ちにさせてあげない」 第I部 第1章 「ボランティア」のささやかな誕生 ――戦前期日本における〈贈与のパラドックス〉解決の諸形式 1 純粋贈与への試行――「慈善」の意味論 (1)〈贈与〉の制度的環境 (2)言説化される慈善――『人道』誌について (3)利他の徹底 (4)方法論としての宗教 (5)慈善と犯罪の不分明地帯――隠れ蓑としての宗教 2 社会を経由する贈与-交換 (1)有用/非有用コードの分出 (2)感化救済 (3)経営的健全性と顕彰 3 価値体系の間 (1)越境しないこと (2)越境すること――山師・郵便局・主体変容 (3)「慈善事業家の悲劇」と技術論 4 「社会奉仕」の誕生――この平等なるもの (1)〈社会〉の発見 (2)増殖する「奉仕」 (3)奉仕の過剰と飽和 5 方面委員の意味論――〈贈与のパラドックス〉の社会工学的解決 (1)方面委員制度について (2)「社交」という技術 (3)「成長」の物語 6 「ボランティア」のささやかな誕生――〈越境する身体〉の分出 (1)「ボランティア」の〈不在〉をめぐって――コトバなきモノ (2)「セツルメント」という〈教育〉空間 (3)越境するボランティア 7 「滅私奉公」という最終解決 (1)〈社会〉の2つの因果性 (2)〈社会〉の一者性と特異点 (3)〈奉公〉のトポロジー 8 小括――〈贈与のパラドックス〉の別の抜け方について 第2章 戦後改革と不分明地帯の再構築 ――1945~1950年代前半 1 はじめに 2 「社会の民主化」の二要件 ①国家に対する社会の自律/②国家による社会権の保障 3 再来する「不分明地帯」(1)――旧生活保護法・民生委員・社会福祉法人 (1)旧生活保護法の成立――賭金としての「意志」 (2)方面/民生委員について (3)社会福祉法人 4 再来する「不分明地帯」(2)――赤い羽根と終戦直後の「総動員」 (1)共同募金の方へ――民主化要件の矛盾を解決するもう1つの方法 (2)「感性」を動員する (3)道徳的コミュニケーションと相互統治 (4)終戦直後の総動員 5 再来する「不分明地帯」(3)――社会福祉協議会をめぐって (1)復活する町内会 (2)社会福祉協議会の設立――上からの「民主化」という問題 (3)存在証明としての「ボランティア推進」 (4)〈未-主体〉としてのボランティア――〈教育〉の意味論を介した民主化要件①との接合 (5)参加を通した政治的主体化――〈教育〉の意味論を介した民主化要件②との接合 (6)伝播する形態/伝達されない意味論 (7)不分明地帯の増殖 6 小括 第3章 〈政治〉と交錯する自発性と贈与 ――1950年代前半~1960年 1 はじめに 2 「自主性」の領有戦――「国家に対する社会の自律」をめぐって (1)社会教育と/の「逆コース」 (2)非-政治としての「奉仕」 (3)〈自発性〉の領有戦 3 社会保障削減と共同募金批判――「国家による社会権の保障」をめぐって (1)1950年代の社会保障費削減 (2)「赤い羽根」のポリティクス 4 1950年代の「ボランティア」論の構図 (1)贈与的なものの場所を求めて (2)「民主主義的なもの」としての「ボランティア」 (3)「専門性=科学性」としてのボランティア (4)「運動」としての「参加」 (5)「運動」と(しての)「助け合い」――「黒い羽根」のポリティクス (6)「運動」としてのボランティア――疎外論を媒介にして 第4章 分出する「ボランティア」 ――1959~1970年 1 はじめに 2 社会福祉協議会の「ボランティア」推進――生産されるコトバとモノ (1)1950年代の社会福祉協議会 (2)「社会福祉のボランティア育成と活動推進のために」 (3)散布される「ボランティア」――全国社会福祉大会第七専門委員会(1962年) (4)善意銀行――ボランティアの転用-生産装置 (5)主体を捕捉せよ――〈教育〉への欲望 (6)境界問題の発生 (7)特権化される〈身体〉――『ボランティア活動基本要項』(1968年) 3 ボランティアの同定問題――〈人間〉と〈政治〉の間 (1)包摂戦略と差異化戦略――〈ボランティア/奉仕〉コードの起動 (2)自発的/強制的――行為論と〈社会〉的デモクラシー (3)自発的/動員的――行為論を超えて (4)疎外と〈人間〉(1)――竹内愛二 (5)疎外と〈人間〉(2)――髙島巌 4 誰が「ボランティア」と名指されたのか?――〈身体〉の検出 第II部 第5章 「慰問の兄ちゃん姉ちゃん」たちの《1968》 ――大阪ボランティア協会とソーシャル・アクション 1 はじめに 2 大阪ボランティア協会の設立と施設訪問グループ (1)大阪市と「ボランティア」 (2)協会設立の経緯 (3)「慰問の兄ちゃん姉ちゃん」の群像 3 何が伝達され、何が生まれたのか (1)大阪ボランティア協会のボランティア言説 (2)「ボランティア」という言葉に出会う (3)意味論はどう変わったか――民主主義と民主化要件 (4)ボランティア言説のラディカル化――「ソーシャル・アクション」の構成 (5)ゲバ棒とボランティア――「ソーシャル・アクション」の背景 (6)浮遊する「ソーシャル・アクション」と自己否定 4 小括――〈犬〉と「楽しさ」をめぐって 第6章 國士と市民の邂逅 ――右派の創った参加型市民社会の成立と変容 1 はじめに 2 非-政治としての「奉仕」 3 〈戦友〉の共感共同体 4 〈政治〉への上昇・〈国民〉への拡張 5 陶冶としての〈奉仕〉 (1)身体と実践 (2)アジア・〈奉仕〉・道義国家 (3)陶冶としての〈奉仕〉 6 「國士」と「市民」の交錯in1970s (1)〈奉仕〉と〈運動〉 (2)〈奉仕〉の消滅 (3)「市民」との邂逅 7 小括 第III部 第7章 ボランティア論の自己効用論的転回 ――転換する「戦後」:1970年代 1 はじめに 2 「民主化要件」のコンテクストの変容 (1)民主化要件①(国家に対する社会の自律)と文部省のボランティア政策 (2)民主化要件①(国家に対する社会の自律)と厚生省のボランティア政策 (3)民主化要件①(国家に対する社会の自律)とコミュニティ政策 (4)民主化要件②(国家による社会権の保障)をめぐる環境の変化 3 〈ボランティア/奉仕〉コードの完成 (1)ボランティア施策への批判――強制と動員 (2)〈ボランティア/奉仕〉コードの完成 (3)行為論の回帰 4 「ボランティア」の自己効用論的転回 (1)生涯教育と自己効用的ボランティア論――〈対称的/非対称的〉をめぐって (2)教育vs福祉 (3)疎外論を共有する教育と福祉 (4)政治的なものと疎外論 5 自己効用的ボランティア論の環境 (1)定義の拡大とカテゴリー使用空間の拡大――コンテクストの変化① (2)身体の変容・言説の変容――コンテクストの変化② 6 小括――〈贈与のパラドックス〉の解決とその外部 第8章 実体化する〈交換〉・忘却される〈政治〉 ――1980年代 1 はじめに 2 統治性と接合する「ボランティア」 (1)臨調と福祉抑制下のボランティア政策 (2)教育政策とボランティア (3)越境するボランティア施策 (4)データベースと保険――テクノロジーについて (5)「停滞」するボランティア 3 自己効用の規範化――〈楽しさ〉の位置価をめぐって (1)〈社会〉から「自由」へ――継続/反転する民主化要件 (2)「時代精神」としての〈楽しさ〉 (3)「自己志向的ボランティア」の身体化 4 実体化する〈交換〉 (1)有償ボランティア/住民参加型福祉サービス/時間預託制 (2)〈交換〉の射程――〈贈与のパラドックス〉との関係で (3)「人格」に帰属する評価 (4)揺らいでいく定義 (5)「ボランティア」の言表を超えて 5 〈交換〉と他者――自己効用論が見落としたもの 第9章 「ボランティア」の充満と〈終焉〉 ――互酬性・NPO・経営論的転回:1990~2000年代 1 はじめに 2 民主化要件①とボランティア施策――介入/自律化 (1)民主化要件①の融解――拡散する「ボランティア施策」 (2)民主化要件①の実効化――NPO法 3 民主化要件②とボランティア施策――社会保障の拡大/ネオリベラリズム (1)社会保障の拡充/抑制――「失われた10年」の終わりと始まり (2)ネオリベラリズムとボランティア・NPO施策 4 ボランティアの〈終焉〉(1)――充満と融解 (1)金子郁容のボランティア論とは何だったのか? (2)「互酬性」概念の効用 (3)併呑される「奉仕」 (4)融解する「ボランティア」 (5)〈ボランティア/奉仕〉区分の不具合――〈教育〉という生存ルート 5 ボランティアの〈終焉〉(2)――経営論的転回とNPO (1)「企業」と「市民社会」の邂逅――新たな不分明地帯の上昇 (2)「NPO」の上昇――経営主体としての「市民」 6 〈終焉〉後の風景――〈贈与〉と〈政治〉の場所 (1)剥落する〈贈与〉と〈政治〉 (2)「新しい公共」 (3)ケア倫理との接続/離脱 終章 〈贈与〉の居場所 ――まとめと含意 1 〈贈与のパラドックス〉の展開の果て――知見の整理 (1)博愛主義者の談話室 (2)〈誕生〉と〈終焉〉 (3)反復される自己肯定 2 動員モデルを再考する (1)動員モデルの限定的解除――楕円の再構築と複数化 (2)参加所得と消極的動員 (3)時間をかけること 3 シニシズムをくぐり抜ける (1)シニシズム/転移 (2)排除型社会の《倫理的正しさ》を超えて 注 あとがき 参考文献 図表一覧 索引
現代社会において,科学技術の営みは社会に巨大な影響をあたえている.科学社会学は,複雑さを増す科学技術と社会の境界に発生する諸問題を学問的に解明する.その豊かな理論的・実証的知見をわかりやすく提示し,科学社会学の魅力と重要性を伝える初のテキスト. はじめに(松本三和夫) 1章 科学社会学の見取り図(松本三和夫) 2章 科学社会学と構築主義(立石裕二) 3章 専門知と社会(伊藤憲二) 4章 リスク論と科学社会学(小松丈晃) 5章 国策学問と科学社会学(寿楽浩太) 6章 環境運動と科学者(定松 淳) 7章 科学社会学と科学技術史(佐藤 靖) 8章 医療社会学と科学社会学(山中浩司) 9章 科学知・メディア・ジャーナリズム(田中幹人) あとがき(松本三和夫)
人びとは科学技術(テクノサイエンス)に問題解決への大きな期待を寄せ,またいっぽうで科学技術が社会に大きなダメージを与えるという強い不安を抱く.科学技術と社会を同時に語る適切な分析枠組とはどのようなものか.想定外の出来事に満ちた課題に取り組む科学社会学に,新たな理論を提供する. はじめに 1章 テクノサイエンスと社会学 2章 科学社会学の直面する問題状況——テクノサイエンス・リスクにどう接近できるか 3章 科学技術の構築主義と経路依存性 4章 科学社会学における社会観の批判的検討 5章 セクターモデルの提唱——テクノサイエンス・リスクを捉える 6章 セクターモデルの社会学的含意——テクノサイエンス・リスクの構造 付録/文献/あとがき/人名索引・事項索引
本書では、家族の基礎概念に加え、未婚化・晩婚化、同性婚や夫婦別姓、生殖補助医療、少子化と子育て支援、児童虐待と里親制度、ロスジェネ世代、高齢者介護問題など、家族をめぐる新たな動きも分析・検証する。 本書は2001年の初版刊行から、家族社会学の教科書として様々な大学の講義で使われて版を重ねており、今回の第4版でも世の中の変化に合わせたアップデートを行っている。基礎編で家族の基礎概念を平明に解説したうえで、応用編では未婚化・晩婚化、同性婚や夫婦別姓、生殖補助医療、就業と家族、少子化と子育て支援、児童虐待と里親制度、ロスジェネ世代、高齢者介護問題など、家族が抱える現代的問題について分析・検証する。
ジェンダーや国際比較の視点から身近な存在である家族をとらえなおす好評入門テキスト。初版刊行後の変化を明らかにする最新版。 ジェンダーや国際比較の視点から身近な存在である家族をとらえなおす家族社会学の好評入門テキスト。初版刊行後の7年で家族をめぐる状況は変わったのか,制度や統計データに関する記述を更新し,新型コロナ禍で生じた新たな課題なども盛り込んだ最新版。 第1章 「家族」を読み解くために──本書の視角と構成 第2章 「近代家族」の成立 第3章 家族・貧困・福祉 第4章 結婚 第5章 就業と家族 第6章 妊娠・出産・子育て 第7章 親─成人子関係のゆくえ 第8章 個人・家族・親密性のゆくえ
都市社会学の定番書の最新版。学修の質を追求し,シカゴ学派をはじめ伝統的な学説・方法から,最新の議論や事例まで網羅する。 都市社会学の定番書が最新版に。学修の質をあらためて追求し,伝統的な学説・方法から,最新の議論や事例までを網羅した。事例には,伝統的消費都市・金沢,東京・原宿の変容,上海やムンバイなど発展の著しいアジア都市の現状,震災復興の動向まで盛り込む。 序 章 都市社会学の問い 第Ⅰ部 都市化とコミュニティの変容──都市はなにを生みだすか 第1章 都市社会学のはじまり 第2章 アーバニズム 第3章 都市生態学と居住分化 第4章 地域コミュニティ 第5章 都市と社会的ネットワーク 第Ⅱ部 都市の危機と再編──なにが都市を生みだすか 第6章 都市圏の発展段階 第7章 情報化・グローバル化と都市再編 第8章 インナーシティの危機と再生 第9章 郊外のゆくえ 第Ⅲ部 時間と空間のなかの都市──いかに都市とかかわるか 第10章 都市の個性とまちづくり 第11章 文化生産とまちづくり 第12章 アジアの都市再編と市民 第13章 ボランティアと市民社会 第14章 都市の防災力と復興力
「不安」「不利」「不信」などのさまざまな課題に対して社会福祉には何ができるのか。身近な問いから制度や社会を考える入門書。 働くことへの不安,教育の不利,制度への不信などの問題に対して,社会福祉には何ができ,何をすべきなのか。多様な課題を「知る」「考える」「挑む」という節立てによって理解し,身近な問いを社会的な視点へとつなげる力を身につける,新しい入門テキスト。 序 章 社会福祉学への招待 第1部 「不安」と社会福祉 第1章 若者の雇用不安──賃労働中心社会をどう見直すか? 第2章 育児不安──子育てはなぜ「政治」なのか? 第3章 老後の不安──どのような「共助」を創造するか? 第2部 「不利」と社会福祉 第4章 教育の不利──平等な社会に貢献する教育とは? 第5章 健康の不利──病人は「落伍者」か? 第6章 参加の不利──多様な生き方を認め合う社会はどのようにつくれるのか? 第3部 「不信」と社会福祉 第7章 市場経済への不信──貧困や格差を生まない社会は可能か? 第8章 権力への不信──政府・専門職にまかせておけばよいのか? 第9章 他者への不信──なぜ見知らぬ他者とともに生きる必要があるのか? 終 章 社会福祉学の魅力を考える