【2024年】「カナダ」のおすすめ 本 64選!人気ランキング
- カナダの歴史: 大英帝国の忠誠な長女1713-1982 (人間科学叢書 26)
- ことりっぷ 海外版 カナダ (ことりっぷ海外版)
- カナダの歴史がわかる25話
- カナダの歴史を知るための50章 (エリア・スタディーズ156)
- Holes (Holes Series)
- 昏き目の暗殺者 上 (ハヤカワepi文庫)
- 体験取材!世界の国ぐに (1)
- いつも旅のなか (角川文庫)
- 世界各地のくらし 21
- 日系カナダ人の移動と運動: 知られざる日本人の越境生活史
大自然に恵まれた森と湖の国、多民族が共存する平和な国。カナダにはそんなイメージだけはあるものの、歴史についてはほとんど知られていません。イギリスとアメリカの間で翻弄された知られざるカナダの歴史を6つのテーマに分けてわかりやすく解説します。 読者の皆さんに——ワン・ランク上のカナダ通をめざそう 第1部 カナダっていつ独立したの? 第1話 ハッピー・バースデー・カナダ! 第2話 海から海へ 第3話 難問中の難問——独立への遠い道(1) 第4話 ユニオン・ジャックからメイプル・リーフへ——独立への遠い道(2) 第5話 植民地から国家、そして植民地へ? 第2部 多民族共存とはいうけれど 第6話 「多色化」の歴史 第7話 多民族の共存に向けて 第8話 激動をくぐりぬけた贈り物——日系移民 第9話 チャイナタウン哀歌——中国系移民 第10話 「白人」とはいっても——ヨーロッパ系移民 第11話 忘れ去られた民族——メイティ 第3部 世界史のうねりのなかで(1)——英仏抗争のつめあと 第12話 カナダ版・関が原の戦い——ケベック(1) 第13話 歴史も文学も持たぬ民——ケベック(2) 第14話 わが家の主人——ケベック(3) 第15話 中立のフランス人 第4部 世界史のうねりのなかで(2)——カナダと「北大西洋三角形」 第16話 北からみるアメリカ合衆国の独立 第17話 ロイヤリストの伝統 第18話 ブリタニアかあさんとサムおじさん——連邦結成(1) 第19話 忠誠な娘の難産——連邦結成(2) 第5部 カナダと戦争 第20話 自立のために 第21話 メイティたちの悲劇 第6部 カナダ史の魅力って? 第22話 カナディアン・アイデンティティ 第23話 カナダと日本 第24話 世界史のなかのカナダ 第25話 歴史に学ぶ——私は忘れない 終わりに 参考文献——興味を持たれた皆さんへ あとがき 図版出典一覧 カナダ史年表
多民族共存の平和国家といわれるカナダだが、その歴史は大国に翻弄され続けた苦難の道でもある。17世紀のフランス人の入植以降から現在にいたる政治史を中心に、先住民・移民をテーマに論じたトピックも盛り込んだ、コンパクトでありつつ充実した歴史案内。 はじめに 第Ⅰ部 〈総論〉世界のなかのカナダ 1 世界史におけるカナダ――カナダ史の特徴・魅力とは 2 カナダの地勢――歴史の舞台 3 多元社会カナダの特質――二元論から多元論、そして多文化主義へ 第Ⅱ部 〈通史編〉先史時代からフランス植民地時代へ 4 カナダの先住民社会――多様な文化の展開 5 国際漁場ニューファンドランド――鱈が招いた歴史 6 毛皮交易の時代――「世界商品」としての毛皮 [コラム1]ヨーロッパ人と先住民の優しい絆 7 フランス植民地の建設――アカディアとケベック 8 フランス支配の終焉――英仏戦争 第Ⅲ部 〈通史編〉イギリス植民地時代 9 ケベック法とアメリカ独立戦争――カナダとアメリカの分岐点 10 1812年戦争と英領北アメリカ――アメリカによる二度目の併合の危機 [コラム2]「ロイヤリストの伝統」 11 二つの植民地反乱――ロワーカナダとアッパーカナダ 12 『ダラム報告書』と責任政府――植民地自治への険しい道のり 13 連邦結成――カナダ自治領の誕生 第Ⅳ部 〈通史編〉国家的自立への模索 14 ワシントン条約と英米加関係――英米両大国のはざまに置かれたカナダの苦悩と成果 [コラム3]ジョン・A・マクドナルド 15 ナショナル・ポリシー――カナダ発展の方向を決定づけた経済政策 [コラム4]大陸横断鉄道と太平洋航路 16 先住民メイティによる二つの反乱――ルイ・リエルが残した遺産 17 ローリエ外交――南アフリカ戦争とアラスカ境界紛争 18 マニトバ学校問題――カナダ多文化教育の原点 19 第一次世界大戦とカナダ――帝国の総力戦と徴兵制論争 [コラム5]リメンブランス・デーと戦争の記憶 20 バルフォア報告書とウェストミンスター憲章――ドミニオンの地位向上とイギリス帝国の再編 21 戦間期のカナダ社会――大恐慌の時代を中心に 22 マッケンジー・キング外交――外交自主権の獲得と拡大 23 第二次世界大戦とカナダ――大戦の再来と戦時下の経済発展 [コラム6]オランダ王室とカナダ 第Ⅴ部 〈通史編〉第二次世界大戦後の発展 24 カナダの市民権――国籍と選挙権 25 ニューファンドランドの連邦加入――10番目の州の誕生 26 スエズ危機とピアソン外交――内政と外交の逆説 27 カナダ・カウンシル――カナダ文化の振興と展開 [コラム7]国旗メイプル・リーフの誕生 28 1960~1980年代の対米外交――ワーストからベストに 29 ケベック州分離独立運動――「静かな革命」とそれ以降 [コラム8]ピエール・トルドーとルネ・レヴェック 30 二言語・多文化主義政策の成立――カナダのナショナル・アイデンティティに [コラム9]ケベック州とインターカルチュラリズム 31 1982年憲法――カナダ統合の価値原理としての人権保障 32 西部における地域主義の台頭――ポピュリズムと保守主義のゆくえ 33 北米自由貿易協定とカナダ――アメリカ化への対応 34 現代国際政治におけるカナダ――大きな存在感を発揮するカナダの苦悩 第Ⅵ部 〈テーマ編〉カナダ社会と移民・先住民 35 フランス系移民――400年を超える歴史 36 イギリス系移民――カナダ社会の主流として 37 ドイツ系移民――社会の主流から敵性外国人へ 38 東欧・南欧系移民――多様なマイノリティ白人移民それぞれの歴史 39 中国系移民――黄禍からアジア・太平洋との架け橋へ [コラム10]駒形丸事件 40 「ポイント制」の導入と難民受け入れ策――国益と人道主義のはざまで 41 今日の移民政策――多様性を強みに変えるカナダ的挑戦 42 先住民の自治――「主権」の喪失と回復追求の近現代史 第Ⅶ部 〈テーマ編〉カナダと日本 43 初期の日本人移民――江州ソーミル、熊本ヤマ、死ぬよりましかなヘレン獲り 44 ヴァンクーヴァー暴動とルミュー協定――日本人移民の制限へ 45 日本の学校教育に寄与したカナダ人たち――ミッション・スクールの創始と展開 46 日加外交の黎明――激動する世界に翻弄された日本とカナダ [コラム11]ハーバート・ノーマン 47 第二次世界大戦と強制移動・収容――鉄条網なき強制収容所 [コラム12]ヴァンクーヴァー朝日 48 リドレス運動と今日の日系社会――歴史の復権とエスニック・リバイバル 49 日加経済関係の変遷――相互補完性からの変化 50 今日の日加交流――「太平洋の架け橋」として カナダの歴史を知るためのブックガイド 年表
日本からカナダへの移住開始から現在までの歴史を解説する日系カナダ人通史。 日本からカナダへの移住開始から現在までの歴史を解説する日系カナダ人通史。 日本からカナダへの移住開始から現在までの歴史を、 国際関係、移民史、オーラルヒストリー、社会史、文化研究、法的分析 などを駆使して解説する、初めての日系カナダ人通史。 移民システムと排斥運動、太平洋戦争中の強制移動と収容、 戦後のコミュニティ再建過程と補償運動、 「バンクーバー朝日」野球チームなどについて、 トランスナショナル・ヒストリーの観点から 「ムーヴメント(MOVEMENT)=移動/運動」を鍵語に読み解く。 はじめに 第一章 黒潮の果てに 1.カナダ太平洋岸の発展 2.日本人移民の到来 3.初期日本人移民の職業 まとめ 第二章 バンクーバー暴動をめぐるトランスパシフィック・ヒストリー 1.二〇世紀初めの日本における移民会社と移民熱 2.バンクーバー暴動の発生とその原因 3.暴動の結末と一九〇七年以後のカナダへの移民システム まとめ 第三章 在カナダ同胞社会の発展 1.女性の到来 2.出稼ぎ移民労働者社会から日系エスニック・コミュニティへ 3.カナダ社会との関わりと日系コミュニティの拡大 まとめ 第四章 排日運動のカナダ的特徴と日本人移民の生存戦略 1.投票権はく奪と本間留吉による裁判 2.日本人移民枠の縮小 3.漁業ライセンスの削減 4.外国人土地法成立の阻止と日白農業者の相互関係 5.バンクーバー朝日と日本人移民の生存戦略 まとめ 第五章 鉄条網なき強制収容所 1.太平洋岸からの強制移動 2.財産の没収と売却 3.分散政策と国外追放 4.収容所の中での「生」 まとめ 第六章 サバイバルからリバイバルへ 1.第二次世界大戦後の日系人政策における転換 2.日系人学生によるアイデンティティの模索と文化復興運動 3.三世の日本体験 4.雑誌『六華(Rikka)』とゴードン・ヒラバヤシ 5.失われた歴史を取り戻すために まとめ 第七章 桜とメープル 1.日本語による日系史保存への努力 2.バンクーバーの都市再開発とパウエル・ストリート 3.バンクーバー市地域改善計画 4.移民百年祭とパウエル祭 まとめ 第八章 リドレス運動 1.アメリカにおけるリドレス運動 2.カナダにおけるリドレス運動 まとめ 第九章 戦時措置法の撤廃と緊急事態法案の改正 1.戦時措置法撤廃発表と緊急事態法政府原案(Bill C-77)の提出 2.全カナダ日系人協会(NAJC)の緊急事態法案修正案 3.可決された緊急事態法 4.残された問題――カナダの憲法と人権 まとめ 第一〇章 バンクーバー朝日と日本人越境史の再生 1.リドレス運動後の日系コミュニティと日系カナダ人研究 2.「バンクーバー朝日」の歴史の再生 3.太平洋をまたぐ「バンクーバー朝日」の物語 4.新生バンクーバー朝日野球チームの誕生 まとめ おわりに 索引
トロント、一九三〇年代、移民たちの夢。橋から落ちる尼僧、受けとめる命知らずの男。失踪した大金持ち、あとを追うラジオ女優…。それは、パトリックが若い娘に語って聞かせる"官能"と"労働"の物語。
世界中の国や地域からやってきた移民からなる多民族国家カナダ。16世紀半ばから現代までの移民と移民政策の歴史を、移民社会が抱えるさまざまな問題にも目配りしながら、当時の史資料・写真なども盛り込んで平易にわかりやすくまとめた良書。 序文 はじめに 第1章 移民のはじまり はじまり/北米におけるフランスの拠点/ニューフランス会社/初めての移民の波 /国王統治の開始/忘れ去られた辺境、アカディア/一八世紀の移民/一八世紀のアカディアの発展/ハリファクスの建設/ニューイングランドからのプランター/初期のニューファンドランド移民 【コラム】エステル・ブランド 第2章 カナダ初の大量難民 難民到来前の移民/一七六三年の国王宣言/ケベック法/ロイヤリストの到来/ロイヤリストの出自/フレデリック・ハルディマンド/アッパーカナダの誕生/沿海部へのロイヤリスト移民/自由黒人/ニューブランズウィックの建設/プリンスエドワード島へのロイヤリストの入植/ロイヤリストの影響/アッパーカナダへの移民 第3章 イギリス移民と植民地の変容 イギリス移民の背景/政府援助の移民/軍事的入植地/ピーター・ロビンソンとアイルランド人入植/慈善援助移民/セルカーク卿の植民計画/土地会社/カナダ移民局の設置/一八三〇年代の移民/一八三二年のコレラ流行/フランス系カナダと移民/『ダラム報告』と移民/明と暗の一八四〇年代/暗黒の一八四七年/アイルランド移民/移民の誘致 【コラム】ジョサイア・ヘンソン 第4章 マクドナルド政権期の移民 移民方針の策定/最初の移民法/中国人移民/メノー派/アイスランド人移民/ユダヤ人入植者/ハンガリー人の入植/鉄道建設/西部への入植 第5章 シフトンの時代 クリフォード・シフトンの政策/宣伝作戦/羊皮のコートの移民/北大西洋貿易会社/イギリス移民/ホーム・チルドレン/バー植民地/ブリティッシュ・コロンビアへの移民/平原地域での不満の増大 第6章 新しい移民政策の策定 フランク・オリヴァー/一九〇六年移民法/一九一〇年移民法/北大西洋貿易会社の契約解除/イギリス移民の増加/ウィリアム・スコットとアメリカ合衆国からの移民/アメリカ黒人移民の排斥/ヴァンクーヴァー暴動、一九〇七年/連続的航路規定/加米国境管理局の設置/移民の実態/新しい社会 第7章 移民の停滞 第一次世界大戦と外国生まれのカナダ人/ウィニペグ・ゼネスト/イギリス移民の誘致/ユダヤ人移民/一九二五年の鉄道協定/世界恐慌の移民への影響/送還措置/難民受け入れの拒否/フレデリック・チャールズ・ブレア/カナダ難民委員会/「不慮の移民たち」/イギリスからのゲスト・チルドレン/日系移民の苦難 【コラム】W・A・B・ダグラス博士 第8章 戦後の移民ブーム――一九四七~五七年 移民要求運動/ヨーロッパ難民/移民制限緩和への動き/カナダの戦争花嫁/新移民政策/バルト諸国からのカナダ移民/難民労働力/一九五二年移民法/パレスチナ難民/ハンガリー難民/移民の減少/新たな移民の波 【コラム】移民に関するもう一つの見解 第9章 新たな移民政策に向けて 支援保証移民抑制の試み/世界難民年――一九五九~六〇年/「ベルの復活策」/人的資源・移民省/ポイント制度 第10章 移民新時代 ロバート・アンドラス/試験的改正/制度失敗の危機/一九七五年の緑書/両院合同特別委員会報告/一九七六年移民法/一九七八年の移民規則/新しいタイプの移民/難民たち/ケベックの挑戦/多文化主義 第11章 激動の時代――一九八〇年代以降 難民問題/命がけの航海/カナダの難民認定制度/シン判決/新たな難民認定制度/一九八〇年代の移民傾向/ビジネス移民計画/政策方針/一九九〇年代の現実/移民襲来の可能性/進歩保守党による移民五か年計画/C――八六号法案/政策の継承/コソボ難民 【コラム】難民の訴え 第12章 過去一〇年の展開 論争の激化/移民増加策の継続/移民増加策への批判/移民増加策がもたらす悪影響/移民の経済的重要性/移民の外国での経験に対する低評価/移民問題諮問委員会報告書/移民・難民保護法/新法への批判/カナダ国境管理庁/二一世紀の課題/人口増加支持の意見/移民への門戸開放策/移民削減の提案/カナダ社会に望ましい移民/多文化主義への批判/将来に向けて カナダ地図 訳者あとがき 図表/原注/参考文献 索引
カナダのベストセラー作家が、生まれ育った過酷な北の大地アルバータ州での父子二代にわたる先住民との交流、友情と別れを描く、自伝的「サバイバル文学」の傑作。 カナダのベストセラー作家が、生まれ育った北部アルバータ州(かつてカナダで史上最低気温、摂氏零下61度を記録した地域として知られる)の小さな村での思い出——父子二代にわたる先住民との交流、友情と別れ——を、自伝風に綴った破天荒な「サバイバル文学」
植民地期から今日まで、カナダでは人権をめぐる争点がどう移り変わってきたのか。その歴史的経験の理解にこそ、多文化共生の鍵がある。移民史、先住民史、女性および性的マイノリティ史を横断的につなぎ、気鋭の歴史社会学者が豊富な事例をもとに分析する。 謝辞 緒言 序論 第1章 自由と国家建設 第2章 カナダにおける市民的自由 第3章 権利革命の胎動 第4章 権利革命 第5章 人権をめぐる論争 結論 訳者あとがき 原註 参考文献 補助資料サイトについて 索引
うさぴょんはひとりでなんでもできます。きょうはおでかけ。ぼうし、Tシャツ、カバンにくつ……。さて、どれにしようかな? きたやまようこの幼児絵本、新シリーズ! うさぴょんはひとりでなんでもできます。きょうはおでかけ。ぼうし、Tシャツ、カバンにくつ……。さて、どれにしようかな? きたやまようこの幼児絵本、新シリーズ! うさぴょんはひとりでなんでもできます。きょうはおでかけ。ぼうし、Tシャツ、カバンにくつ……。さて、どれにしようかな?
ノーベル文学賞最有力とも言われるアン・カーソンの代表作。 古代ギリシアの詩人ステシコロスが描いた怪物ゲリュオンと英雄ヘラクレスの神話が、詩と小説のハイブリッド形式〈ヴァース・ノベル〉で再創造される。 これほど心を揺さぶる作品に出会ったのは久しぶりだ。 ━━アリス・マンロー アン・カーソンは前衛的で博識で心を掻き乱す書き手だ。 彼女の多彩な声と才能がおそらく最もよく表れている『赤の自伝』は、人を惹きつけて離さない偉大な作品だ。 ━━スーザン・ソンタグ
北カナダの鮮烈な風景の中で、14歳の少年が親友の死、家族、先住民と向き合い成長していく物語。切々と胸に迫る全米図書賞候補作。 カナダ、マニトバ州北部の凍て付く自然。母親と従妹と暮らす14歳のノアが、地図製作者の父親が持ち帰った短波ラジオで最初に聞いたのは、親友ペリーが割れた氷から一輪車ごと湖に落ちたという報せだった。死んだペリーの両親の村で次の夏も過ごすと決めたノア、村には先住民クリーの人びと、罠猟師、宣教師、そして行方不明の父親までが……。物語は後半、大都会トロントの映画館〈ノーザン・ライツ〉に舞台を移し、そこでノアと家族は思いもかけぬ出会いを経験する。 デヴィッド・ボウイが「人生を変えた100冊」に選んだ長編小説『バード・アーティスト』の作者ハワード・ノーマン。そのデビュー作『ノーザン・ライツ』は、出版されるや称賛を受け全米図書賞候補となった。 「とても好きな本だ。やさしく、おかしく、ミステリアスで、真実に満ちていて、それゆえに美しい」(『遥かな海亀の島』のピーター・マシーセン)「おかしく、かなしく、やさしく、果敢である……初雪が降った野についた、最初の足跡のような本」(『闇の左手』のアーシュラ・K・ル=グウィン)。 1950年代後半の少年の心と成長を描いて切々と胸に迫る、この小説を読んだ者の心には、オーロラの光が残ることだろう。 第一章 一輪車 第二章 パドゥオラ・レイク 第三章 カワウソの少女に誘惑された説教師 第四章 見えないものをたしかめる 第五章 ひとりのオーケストラ 第六章 いとこの手紙 第七章 〈ノーザン・ライツ〉 第八章 池の上を無線の声が滑る 2001年ピカドール版への序文 訳者あとがき
ベトナム系カナダ人作家キム・チュイの連作、邦訳『小川』(2012年)、『ヴィという少女』(2021年)に続く第三弾! 『小川』(2012年)、『ヴィという少女』(2021年) にひきつづき、 キム・チュイ作品をふたたび刊行。 主人公のマンは、「完璧に満たされた」という意味の名をもつベトナム人女性である。ベトナムで孤児であったところを拾われたマンは、育ての母に導かれ、モントリオールでベトナム料理店を営む男性と結ばれる。子供にも恵まれ、レストランも繁盛して、生活は順調であるように思われるが、マンは、常に日陰にひっそりとたたずんでいるように感情を押し殺し、どこか満たされない様子で日々を過ごしていた。しかし、レシピ本の成功を機に訪れたフランスで一人のシェフと出会い、マンは感情を少しずつ顕わにしてゆく…… 本作は「料理」をテーマにストーリーが展開される。ベトナム、モントリオール、そしてパリ。マンの人生の歩みのすぐそばにはいつでも料理があり、料理のなかに彼女は人生を見出していく。 「完璧に満たされた」という名を持つベトナム難民であった女性マンは、モントリオールで結婚し生活は順調であったがどこか満たされないのであった。しかし、フランス人シェフとの出会いにより押し殺された感情が開かれてゆく… 満ち足りた人生 原注 訳者あとがき