【2023最新】「dna」のおすすめ本!人気ランキング
- エピジェネティクス――新しい生命像をえがく (岩波新書)
- ゲノム編集の世紀: 「クリスパー革命」は人類をどこまで変えるのか
- 遺伝学の基礎(第2版) (見てわかる農学シリーズ)
- 分子生物学講義中継〈Part0(上巻)〉細胞生物学と生化学の基礎から生物が成り立つしくみを知ろう
- 脳のなかの幽霊 (角川文庫)
- これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義
- これからの時代を生き抜くための生物学入門
- 物語 遺伝学の歴史-メンデルからDNA、ゲノム編集まで (中公新書 2731)
- デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)
- 遺伝子を生かす教育: 行動遺伝学がもたらす教育の革新
農学系学生向きに書かれたやさしい遺伝学の定番テキスト改訂版。基礎から最先端まで解説。 農学系学生向き「見やすく」「わかりやすい」遺伝学の教科書,改訂版。〔内容〕遺伝子の伝達/遺伝子操作・単離・発現解析・導入法・同定/ゲノム/量的形質/細胞遺伝学/細胞質遺伝/エピジェネティクス/集団遺伝学・進化系統学/他 1. 遺伝と遺伝子の伝達 1.1 身近な遺伝現象と形質 1.2 染色体 a. 核内のDNA b. 染色体の構造 1.3 細胞分裂と染色体の分配 a. 体細胞分裂と染色体の分配 b. 減数分裂と染色体の分配 c. 遺伝子の挙動 d. 核相 e. 配偶子の遺伝的多様性 1.4 生殖の様式 a. 無性生殖と有性生殖 b. 植物の受精 2. 古典遺伝学的な遺伝子の概念 2.1 メンデルの3法則 a. メンデルの法則以前の遺伝学 b. 分離の法則と優性の法則 c. 遺伝子の表記 2.2 対立遺伝子の関係 a. 不完全優性と共優性 b. 複対立遺伝子 2.3 遺伝子座間の関係 a. 独立の法則 b. 2遺伝子の相互作用 2.4 遺伝子の様々な作用 a. 致死遺伝子 b. キセニア c. 主働遺伝子と微働遺伝子 d. 多面発現 2.5 伴性遺伝と母性遺伝 a. 伴性遺伝 b. 母性遺伝(母系遺伝) 2.6 酵素と遺伝子 2.7 突然変異遺伝子 2.8 分離比の検定 3. 染色体と遺伝子 3.1 染色体上の遺伝子 a. 遺伝子の連鎖 b. 連鎖群 c. 独立の法則と連鎖の違い 3.2 交さと組換え a. 交さ b. 遺伝子の組換え c. 減数分裂期における相同組換えのしくみ d. 体細胞分裂で起こる相同組換え 3.3 組換え価 a. 組換え価 b. 検定交雑 3.4 染色体地図 a. 遺伝地図 b. 物理地図 3.5 遺伝子のシンテニーと染色体 a. マクロシンテニー b. マイクロシンテニー 4. 細胞遺伝学 4.1 染色体と核型 a. 染色体の形態 b. 核型分析 c. 性染色体 4.2 倍数性 a. 同質倍数体 b. 異質倍数性 c. 倍数体のゲノム分析 d. 人為倍数体 4.3 染色体異常 a. 染色体数の異常 b. 異種染色体添加系統 c. 構造変異 4.4 半数体 4.5 分子細胞遺伝学の発展 a. FISH法による染色体マッピング b. GISH法による染色体塗り分け 5. 遺伝子の実体 5.1 DNAの構造 5.2 DNAの複製 5.3 RNAと転写機構 a. RNAの構造と転写 b. mRNAと転写制御配列 c. RNAスプライシング 5.4 RNAの種類と機能 5.5 翻訳機構 5.6 原核生物と真核生物の遺伝子発現機構の違い 6. 遺伝子操作 6.1 DNAの増幅―PCR法 6.2 制限酵素とDNAリガーゼ a. 制限酵素 b. DNAリガーゼ 6.3 プラスミドベクターによるクローニング 6.4 相同組換えを利用したクローニング 6.5 DNAの精製 6.6 ゲル電気泳動の原理 7. 遺伝子単離 7.1 PCR法による遺伝子単離 7.2 ゲノムDNAライブラリー 7.3 cDNAライブラリー 7.4 ライブラリーのスクリーニング a. ハイブリダイゼーション法によるスクリーニング b. PCR法によるスクリーニング 7.5 塩基配列決定の原理 7.6 次世代シーケンサーによる塩基配列決定の原理 7.7 サザンブロット法 8. 遺伝子発現解析 8.1 mRNA量(転写量)の分析 a. ノーザンブロット分析 b. RT-PCR法による分析 c. リアルタイムRT-PCR法による分析 8.2 mRNAの網羅的な分析(トランスクリプトーム解析) a. マイクロアレイ分析 b. RNA-Seq法 8.3 タンパク質の量(翻訳量)の分析 a. 電気泳動によるタンパク質の分画 b. ウエスタンブロット法による分析 c. タンパク質の網羅的分析 8.4 プロモーター活性の解析 9. 遺伝子導入法 9.1 導入遺伝子の構築 a. 導入遺伝子を含むベクターの構築 b. 選抜マーカー遺伝子 9.2 アグロバクテリウム法 a. T-DNAとvir遺伝子 b. 植物への感染,選抜,再分化 9.3 直接導入法 9.4 形質転換体の解析 a. 導入遺伝子の確認 b. 導入遺伝子の発現解析 9.5 形質転換体の利用 a. 遺伝子発現機構の解明 b. 作物の遺伝的改変のための形質転換体の利用 9.6 形質転換体の取り扱い 10. 遺伝子同定 10.1 順遺伝学的解析 a. 遺伝子同定のための材料作製 b. DNAマーカーによる遺伝子マッピング c. マップベースクローニング法 d. 相補実験による候補遺伝子の証明 e. トランスポゾンタギングによる遺伝子同定 10.2 逆遺伝学的解析 a. T-DNAなどによるタギング b. TILLING c. RNAi d. ゲノム編集 11. 量的形質の遺伝 11.1 量的形質と質的形質の違い 11.2 主働遺伝子と微働遺伝子 11.3 量的形質における環境効果と遺伝効果 11.4 相加効果と優性効果 a. 広義の遺伝率 b. 狭義の遺伝率 c. 相加効果と優性効果 d. 狭義の遺伝率と量的形質に対する選抜効果 11.5 QTL解析 a. 表現型値と遺伝子型値 b. QTLマッピングの原理 11.6 アソシエーション研究 a. アソシエーション解析とQTL解析 b. 連鎖不平衡とアソシエーション研究の原理 c. ゲノムワイド関連解析(GWAS) 12. ゲノム 12.1 ゲノムの構造 a. ゲノムサイズ b. 真核生物のゲノムの構造 c. ゲノム構造の変化と進化 d. ゲノムプロジェクト e. ゲノム解読技術の進歩 12.2 ゲノムデータベースと塩基配列分析 a. ゲノムデータベース b. バイオインフォマティクス c. 相同配列比較 d. 遺伝子の機能分類 e. 遺伝子,タンパク質のネットワーク解析 13. 細胞質遺伝 13.1 葉緑体とゲノム a. ゲノムの構造 b. 葉緑体遺伝子の発現とその制御 13.2 ミトコンドリアゲノム a. ゲノムの構造 b. ミトコンドリア遺伝子の発現とその制御 13.3 核と細胞質の相互作用 a. 葉緑体遺伝子と核遺伝子の相互作用 b. ミトコンドリアと細胞質雄性不稔 c. 細胞質雄性不稔に関する稔性回復遺伝子 d. 細胞質雄性不稔の原因遺伝子の特徴 e. 稔性回復遺伝子の実体 13.4 葉緑体形質転換 14. エピジェネティクス 14.1 エピジェネティクスとは 14.2 エピジェネティックな制御機構 a. DNAのメチル化 b. ヒストンの化学修飾 14.3 エピゲノム解析 a. 全ゲノムDNAメチル化解析(メチローム解析) b. 全ゲノムヒストン修飾解析 14.4 植物に見られるエピジェネティックな現象の具体例 a. トランスポゾンサイレンシング b. パラミューテーション c. 春化 d. エピジェネティック変異体 15. 集団遺伝学と進化系統樹 15.1 集団とは? 15.2 集団進化のしくみ a. 遺伝子頻度(対立遺伝子頻度) b. 任意交配 c. 近親交配 d. 近交係数 15.3 集団の変化 a. 2つの進化説 b. 集団内の多型の維持機構 c. 遺伝子頻度変化の原因 15.4 分子系統樹 a. 距離行列法 b. 形質状態法 16. 遺伝学の応用―植物育種の成果と可能性― 16.1 植物育種の成果 16.2 遺伝子マーカー育種 16.3 遺伝子組換え品種 a. 遺伝子組換え品種の利用 b. 遺伝子組換え品種の問題点 16.4 新しい植物育種技術 New Breeding Techniques(NBT) 16.5 品種判別 ■コラム■ “element”が染色体に位置付けられるまで 遺伝学用語の変更―優性,劣性から顕性,潜性へ― 染色体地図と組換え抑制 交雑 遺伝子の実体の発見 人工遺伝子合成 次世代シーケンサーのさらなる技術革新 闇夜を照らす衣料 ゴールデンライスは2つの遺伝子導入でも作出できた ゲノム解析の変遷と遺伝子同定への貢献 育種学と統計 遺伝子を破壊することもあるトランスポゾンは,なぜゲノムに大量に存在するのか? 一代雑種育種法と細胞質雄性不稔,稔性回復遺伝子 非コードRNAの役割とは? 日常的な進化という言葉の使い方の正誤 ヌルセグリガントは遺伝子組換え作物なのか?
生き物はどのようにつくられている?細胞を構成する成分からその複雑で巧妙なシステムまで、わかりやすく教えます。 1日目 ヒトは何からできているのか 2日目 驚くべき細胞の世界 3日目 細胞内世界の広がり 4日目 生体を構成するタンパク質・脂質・糖質 5日目 細胞膜の構造と機能 6日目 細胞内の膜トラフィック 7日目 化学反応と酵素
先生、切断したはずの腕が痛むんです――。脳の不思議なメカニズムとは? ●切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手 ●自分の体の一部を他人のものだと主張する患者 ●両親を本人と認めず、偽物だと主張する青年 ――など、著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに「脳の不思議な仕組みや働き」について考える。 「わくわくするほどおもしろい」脳の世界を、当代きっての神経科学者であり、幻肢の専門家である著者が、独自の切り口でわかりやすく読み解いてみせた、歴史に残る名著! 本書では、“脳の働きについていろいろな仮説を立て、それを立証するための実験をしているのだが、それはこうした症例が、「正常な心と脳の働きの原理を説明する事例であり、身体イメージや言語、笑い、夢などの解明に役立ち、自己の本質にかかわる問題に取り組む手がかりとなる」と考えているからだ。著者が提唱する仮説はどれも興味深いが、その一つに、左脳が一貫性のある信念体系(モデル)をつって現状維持をはかるのに対し、右脳は異常や矛盾を検出し、それがある閾値(いきち)に達するとモデル全体の改変を強行するという説がある。”……“いま脳の分野でいちばんホットなテーマといえば、いわゆる「脳のハードプロブレム」、意識をめぐる問題だろう。なかでもおもしろいのが、脳のニューロンの活動から、どのようにして「赤い」とか「冷たい」といった主観的世界の感覚が生まれるのかというクオリア問題だ(と私は思う)。著者は最終章の十二章で、それまでの章で紹介した症例や、実験結果や考察をまとめ、意識、クオリア、自己などについて言及している。”(本書・訳者あとがきより) わかりやすい語り口で、次々に面白い実例を挙げ、人類最大の問題に迫り、その後の脳ブームの先駆けとなった現代科学の最先端を切り開いた話題作が、ついに文庫化! 解説:養老孟司 ●V・S・ラマチャンドラン:カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳認知センター教授および所長。また、ソーク研究所の兼任教授でもある。10代の頃に書いた論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された気鋭の神経科学者。視覚や幻肢の研究で知られ、その研究内容が新聞やテレビで報道され大きな反響を呼んだ。 切断された手足がまだあると感じる。体の一部を他人のものだと主張する。両親を本人と認めず偽物だと主張する。著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手掛かりに、脳の仕組みや働きについて考える。 目次 序 はじめに 第1章 内なる幻 第2章 「どこをかけばいいかがわかる」 第3章 幻を追う 第4章 脳の中のゾンビ 第5章 ジェイムズ・サーバーの秘密の生活 第6章 鏡のむこうに 第7章 片手が鳴る音 第8章 存在の耐えられない類似 第9章 神と大脳辺縁系 第10章 笑い死にをした女性 第11章 「双子の一人がおなかに残っていました」 第12章 火星人は赤を見るか 訳者あとがき 文庫版に寄せて 解説 原註 参考文献
今テレビで話題の生物学者・五箇公一氏による“大人”向け生物学入門書! 『全力! 脱力タイムズ』などさまざまなメディアに出演! 異色の生物学者による“心に残る"生物学講義、開講!!
子はなぜ親に似るのか? この疑問からスタートした遺伝学は、いまや生物科学の中核となった。研究と発見の歴史をドラマチックに描く 子はなぜ親に似るのか? この仕組みを解き明かすことから始まったのが遺伝学だ。メンデル以来約160年とその歴史は浅いものの、遺伝学はいまや生物科学の中核となった。遺伝子が子へ伝達される仕組みや生体内での働きが明らかとなり、染色体からDNAへと、遺伝子の実体解明も進む。そして、PCRやゲノム編集などの最新技術にも結実する。遺伝学の研究と発見の歴史を、科学者の生涯とともにドラマチックに描く。
◆教育に行動遺伝学の成果を! 「遺伝子」と聞くと、環境や努力ではどうにもならない天与のものだと考える人が多いようです。しかし最近の行動遺伝学の進歩は、まったく異なる遺伝子の姿を明らかにしつつあります。遺伝子は環境との相互作用の中で働くのです。 教育ではこれまで、「遺伝子」についてほとんど論じられてきませんでした。しかし、教育は環境による働きかけであり、遺伝子の可能性を最大限に引き出すような取り組みをすることができます。そうすれば、私たち一人ひとりにとっても、社会にとっても、計り知れない恩恵となるはずです。行動遺伝学の成果をとりいれることによって、教育にどんな変革がもたらされるでしょうか。それはどのようにして可能となるでしょうか。 これからの教育を考える上で見逃せない一書です。。 遺伝子を生かす教育 目次 日本の読者の皆様へ 謝 辞 第1部 理論的に考える 1章 遺伝学、学校、学習 教育の目的と仮定 個人の能力を引き出す多様な機会 教室の中のDNA まとめると 2章 我々は現在の知識をどのようにして得たか 双子という自然の実験 DNA塩基配列決定 3章 読む、書く DNAからABCへ 読字能力への環境の影響 読字に苦労する子どもたち 書く能力の遺伝 4章 算 数 なぜ一部の人々が他の人々よりも数学ができるのか? 養育は数学的能力にどう影響するのか? 5章 体育─誰が、何を、なぜ、どこで、どのように? 遺伝子、スポーツ、喫煙 肥満、遺伝子、環境 健康の遺伝性 体育授業のヒーロー まとめると 6章 科学(理科)─違う思考法? 科学の性差 まとめると 7章 IQと意欲はどうやったらうまく一致するか? IQ+遺伝学=論争(そして中傷) 自信と意欲 クラスで自信と認知を改善する 8章 特別な教育の必要性─着想とインスピレーション 特別教育の必要性の拡大 現在実施中の学習の個別化 まとめると 9章 教室の中の「クローン」 積極性と成績 教室の中のクローン 10章 ギャップに注意─社会的地位と学校の質 低い社会経済的地位─それはどのようなものなのか? 社会経済的地位が次世代に引き継がれるとはどういうことか? 学校の質 11章 遺伝学と学習─重要な7つのアイデア アイデア1:成績と能力は、一部は遺伝的な理由のため多様である アイデア2:異常は正常である アイデア3:連続は遺伝により、変化は環境による アイデア4:遺伝子は万能選手で環境は専門家である アイデア5:環境は遺伝子の影響を受ける アイデア6:一番重要な環境は個人で異なる アイデア7:機会均等のためには機会の多様性が必要である 第2部 実地に応用する 12章 個別化の実際 それでは、教育と学習をより個別化するにはどうしたらよいのか? 学習するのに適切な「思考態度」 学習を個別化するための他の方法 まとめると 13章 11項目の教育政策のアイデア 1. コア・カリキュラムを最小限に絞って、基礎的技能をテストしよう 2. 選択肢を増やそう 3. レッテル貼りをやめよう 4. クラスはもちろん、一人一人の子どもを教育しよう 5. どうやったら成功するかを子どもに教える 6. 将来の社会的流動性に向けて早期から機会均等化を推進しよう 7. 学校におけるカリキュラム外の機会を均等化しよう 8. 2段階の体育プログラムを作ろう 9. 目的地を変えよう 10. 新人教師に遺伝学の研修を行い、実地に持ち込む技術を提供しよう 11. 大きいことは美しい 14章 一日教育大臣 訳者あとがき 文 献 索 引 装幀=新曜社デザイン室
人類は「生命の謎」とどう格闘してきたか。古代ギリシャの自然観から近代の進化論、現代の分子生物学まで、SF作家による科学啓蒙書 SF作家として知られるアシモフは、ボストン大学医学部の教授も務め、多くの科学啓蒙書も著した。古代ギリシャに始まる生物学は、博物学や医術、遺伝学や化学のあいだで揺れ動き、20世紀になってようやく、自然科学の一分野として体系がまとまり大きな進歩をとげた。この長く複雑な生物学の歩みを、アシモフは極めて平易に興味深く描き出す。人類は生命の謎にいかに取り組んできたか。いま最も熱い学問分野への恰好の入門書。 『われはロボット』『黒後家蜘蛛の会』などのSF作品やミステリーで世界中に読者をもつアイザック・アシモフは、作家であると同時に、ボストン大学医学部の教授を務め、生化学の研究者として多くの一般向け科学啓蒙書も著している。 本書は、アメリカの自然史博物館が出版したAmerican Museum Science Books という叢書の1冊として刊行された。 生物学は、生命についての関心から始まり、古代より長い歴史を持つが、博物学や医術、遺伝学や化学のあいだで揺れ動き、自然科学の一分野として体系がまとまり大きな進歩をとげたのは、20世紀に入ってからだった。特に20世紀後半の分子レベルで生命現象を捉える研究は日進月歩である。 こうした、長く、広範、複雑な生物学の歩みを、一人の著者が簡潔にまとめあげるのは至難の業だが、アシモフの博学と文才はそれをなんなくこなしている。 生命と非生命の境目はなにか。人類は生命の謎にいかに取り組んできたか。いま最も熱い学問分野の基礎知識を整理した、恰好の生物学入門書。 〔原本:『生物学小史』(「アシモフ選集」生物編1)、1969年、共立出版刊。 原著:A Short History of Biology, 1964〕 訳者まえがき 第一章 古代の生物学 科学のはじまり/イオニア/アテネ/アレキサンドリア/ローマ 第二章 中世の生物学 暗黒時代/ルネッサンス/過渡期 第三章 現代生物学の誕生 新しい解剖学/血液の循環/生化学のはじまり/顕微鏡 第四章 生物の分類 自然発生/種を配列すること/進化への接近/地質学的背景 第五章 化合物と細胞 気体と生物/有機化合物/組織と胚 第六章 進 化 自然選択/進化をめぐる争い/人間の進化/進化の支流 第七章 遺伝学のはじまり ダーウィン説の欠陥/メンデルのエンドウ/突然変異/染色体 第八章 生気論の衰微 窒素と食物/熱量測定/発酵/酵素 第九章 病気との闘い 種痘/病気の胚種説/細菌学/コン虫類/食物因子/ビタミン 第一〇章 神経系 催眠術/神経と脳/行動/神経電位 第一一章 血 液 ホルモン/血清学/血液型/ウイルス病/アレルギー 第一二章 物質交代 化学療法/抗生物質と殺虫剤/物質交代の中間物質/放射性同位元素 第一三章 分子生物学――タンパク質 酵素と助酵素/電気泳動とX線回折/クロマトグラフィー/アミノ酸配列 第一四章 分子生物学――核酸 ウイルスと遺伝子/DNAの重要性/核酸の構造/遺伝暗号/生命の起源
多様化した遺伝学の考え方・手法・成果を簡潔にまとめて解説した生命科学系の学生向けの教科書。大腸菌からヒトまでを研究の対象とし、分子・細胞から個体・集団といったミクロからマクロまでの階層について、遺伝学に関する基本的概念を解説する。さらに、現在注目されている、ゲノム、がん、遺伝子診断、iPS細胞などとの関連について遺伝学の視点から言及する。今後の社会を考えるうえで必要な遺伝学の知識と思考法をしっかりと身につけることができる。 1 遺伝学とはどんな学問か 2 遺伝の基本法則と染色体 3 細菌とファージの遺伝学 4 分子遺伝学 5 遺伝子の操作・解析からゲノム科学へ 6 細胞の分裂・分化と遺伝学 7 モデル生物の遺伝学的解析 8 進化と集団遺伝学 9 人類の遺伝学
食物を生命に必要な物質やエネルギーに変えるしくみとは?さらに生き物の根幹である遺伝子についても基礎からしっかり講義します。 8日目 代謝の全体像と糖の代謝 9日目 脂質・アミノ酸の代謝 10日目 生命の駆動力を生むエネルギー代謝 11日目 生命の情報を担う核酸とは 12日目 核酸の代謝 13日目 遺伝学・分子遺伝学の基礎 14日目 遺伝子はどのように働くのか
初学者でも読み進められる平易な記述でありながら,現代遺伝学を概観できる教科書 遺伝学の教科書として名高い“Essential Genetics and Genomics Seventh Edition”の邦訳.初学者でも読み進められる平易な記述でありながら,現代遺伝学を概観できる教科書となっている.改訂のポイントは,(1)遺伝子とは何か,何をするか,どのように変化し進化するかなど,遺伝子の広範な概要を提供する序論をさらに充実,(2) 難しさとやる気,観察と理論,原理と具体例の間のバランスをとった,(3) 動物と植物,とくにモデル生物の例をふんだんに取り入れた. 分子遺伝学と古典遺伝学を統合し,ヒト遺伝学の原理が本書全体に織り込まれている.新版になり,ゲノム編集など,最新の知見も盛り込まれた. 1章 遺伝子とゲノムの遺伝暗号 2章 遺伝子伝達の遺伝学:メンデルの功績 3章 遺伝の染色体基礎 4章 遺伝的連鎖と遺伝地図 5章 ヒト染色体と染色体のふるまい 6章 DNAの構造,複製とその操作 7章 細菌とバクテリオファージの遺伝学 8章 遺伝子発現の分子遺伝学 9章 遺伝子制御の分子機構 10章 ゲノミクス,プロテオミクスと遺伝工学 11章 発生の遺伝的制御 12章 変異とDNA修復の分子機構 13章 細胞周期とがんの分子遺伝学 14章 分子進化と集団遺伝学 15章 複雑形質の遺伝的基礎
CGと化石写真を駆使して生命37億年の驚異的な全貌を解説した大迫力図鑑。最新内容に全面改訂し、コンパクトなサイズで新登場。 世界初! 生命37億年の驚異的な全貌。CGと化石写真を豊富に使った全生物の大迫力図鑑。最新の研究に基づいて内容を全面改訂し、新しい図版を多数加えて、コンパクトなサイズで新登場。
「生命とは何か」という永遠の命題に迫る! ●年を取ると一年が早く過ぎるのは、「体内時計の遅れ」のため。●見ている「事実」は脳によって「加工済み」。●記憶が存在するのは「細胞と細胞の間」。●人間は考える「管」である。●ガン細胞とES細胞には共通の「問題点」がある…など、さまざまなテーマから、「生命とは何か」という永遠の謎に迫っていく。発表当時、各界から絶賛され、12万部を突破した話題作をついに新書化。最新の知見に基づいて大幅な加筆を行い、さらに画期的な論考を新章として書き下ろし、「命の不思議」の新たな深みに読者を誘う。哲学する分子生物学者・福岡ハカセの生命理論、決定版! 【編集担当からのおすすめ情報】 『動的平衡』は発売当時から評判が高かった本ですが、今回、ES細胞やiPS細胞などについて最新の知見を踏まえ、加筆していただきました。さらに、『動的平衡』そのものについての、先生の研究成果を取り入れた画期的な論考を新章として追加しました。初めて読む方が面白く読めるのはもちろん、既に単行本で読んでいる方は、新章を読むことで「動的平衡」の深化がわかります! 「人間は考える管である」「見ている事実は脳によって加工されている」など、さまざまなテーマから「生命とは何か」を問う、傑作ノンフィクションを大幅加筆のうえ新書化! 新たな章で、画期的な仮説も発表する。
四〇億年の生命進化の来歴を刻み、現存する一七〇万種の生物多様性の関連をつなぐ遺伝子。遺伝マインドとは、人間も生物の一種として遺伝子の影響を受けており、心のあらゆる側面にそれが表れていると考える姿勢や態度を意味する。行動遺伝学の知見を土台に、環境決定論でも、遺伝決定論でもない、いま求められる新しい遺伝観、および環境と社会の見方を提示する。 序章 遺伝マインドとは 第1章 遺伝子と多様性 第2章 ふたごのはなし 第3章 遺伝のはなし 第4章 遺伝のつづきばなし 第5章 環境のはなし 終章 遺伝マインドで考える
近年急速に発展した解析技術によって,DNAの解読は飛躍的に進んだ。それによってどういうことがわかり,何に役立つかを解説。 メンデルの法則から遺伝子のしくみとそのはたらき、さらには最先端の解析機器でわかることまで簡明に紹介。いま知っておきたいDNAの基礎知識から解析方法の基本までわかる。 はじめに 第1章 生態学でなぜDNAを調べるのか 1-1 個体識別や種同定 1-2 繁殖生態学 1-3 系統解析 1-4 生物保全 1-5 適応にかかわる遺伝子の解析 第2章 DNAと遺伝現象の基礎 2-1 遺伝研究クイックツアー:メンデルから現在まで 2-2 遺伝子とゲノムの構造 2-3 遺伝子発現のプロセス: 塩基配列がアミノ酸配列になるまで 2-4突然変異 2-5 遺伝子発現の調節 2-6 ゲノム 第3章 DNAの変異を どのように検出するか 3-1 DNA分析で用いられる基本技術 3-2 DNAマーカーとして用いられるさまざまな多型とその検出手法 3-3 多型検出の対象とするゲノム 3-4 おわりに 第4章 遺伝情報をどのように解釈するか ──種内の解析 4-1 個体レベルの解析 4-2 集団の遺伝的多様性 4-3 集団間の解析 第5章 遺伝情報をどのように解釈するか ─系統の解析 5-1 種間,属間等,分類群レベル間の遺伝的差異 5-2 分子系統学 5-3 系統樹の構築手順 5-4 代表的な系統樹作成方法とその応用 第6章 ゲノム情報の活用 6-1 オーム研究,バイオインフォマティクス, システム生物学 6-2 次世代シーケンサーがうみだす大量塩基配列データ 6-3 多数の遺伝子座を対象とした解析 6-4 選択や適応にかかわる遺伝子の検出 6-5 保全単位の設定とランドスケープゲノミクス 6-6 エピジェネティクス 6-7 メタゲノム解析 6-8 比較ゲノミクス 6-9 これから何処へ? 引用文献 187 索引 193
「なぜ世の中から争いがなくならないのか」「なぜ男は浮気をするのか」-本書は、動物や人間社会でみられる親子の対立と保護、雌雄の争い、攻撃やなわばり行動などが、なぜ進化したかを説き明かす。この謎解きに当り、著者は、視点を個体から遺伝子に移し、自らのコピーを増やそうとする遺伝子の利己性から快刀乱麻、明快な解答を与える。初刷30年目を記念し、ドーキンス自身による序文などを追加した版の全訳。 人はなぜいるのか 自己複製子 不滅のコイル 遺伝子機械 攻撃-安定性と利己的機械 遺伝子道 家族計画 世代間の争い 雄と雌の争い ぼくの背中を掻いておくれ、お返しに背中をふみつけてやろう ミーム-新登場の自己複製子 気のいい奴が一番になる 遺伝子の長い腕
新講師陣による名講義を書籍化。大好評の旧版と同じスタイルで、より最新の内容を、よりわかりやすく解説。『トンプソン&トンプソン遺伝医学 第2版』の内容に沿って、要点を説明。本書を読み通すことで、遺伝医学の全体像がつかめる。全国遺伝子医療部門連絡会議の同題名の教育用講義DVDに準拠。次世代シークエンサー、データベース検索、レアバリアント、多因子疾患、がんゲノム医療、遺伝カウンセリングなど、最新の話題も豊富に紹介。遺伝医学の入門書として、すべての医療者に役立つ。臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーを目指す人が最初に手に取る本としても便利。
生物の中で人間だけが隠れてセックスをし、生殖を目的としない性行為を楽しむ。人間社会のあり方を決定づけてきた性の謎に挑む。 ヒトはなぜ隠れてセックスをし、セックスそのものを楽しむのか。私たちの性はなぜ、かくも奇妙に進化したのか。人間社会のあり方を決定づけてきた性の謎に挑む。単行本サイエンスマスターズ12『セックスはなぜ楽しいか』を改題して文庫化。
日本人類遺伝学会,日本遺伝カウンセリング学会の共同運営による,臨床遺伝専門医制度委員会が監修した,臨床遺伝専門医テキストシリーズ.本シリーズは「臨床遺伝学総論」「生殖・周産期領域」「小児領域」「成人領域」「腫瘍領域」の5冊からなり,今回,第1弾となる「臨床遺伝学総論」が満を持しての刊行となりました.臨床遺伝専門医を目指す医師,必読の書です. 発刊にあたって 小崎健次郎 発刊にあたって 櫻井晃洋 『臨床遺伝専門医テキスト』総編集の序 蒔田芳男 『臨床遺伝学総論』編集の序 山田崇弘/中山智祥/三宅秀彦/渡邉 淳 本書における用語について 執筆者一覧 1.臨床遺伝学の基本 A 臨床遺伝学とは 川目 裕 B 臨床遺伝専門医の役割と遺伝診療 川目 裕 C 遺伝カウンセリング 川目 裕 2.臨床遺伝学診療に必要な知識 A 基本的な知識 1 メンデル遺伝 佐々木愛子 2 非メンデル遺伝 尾内善広 3 細胞遺伝学 倉橋浩樹 4 分子遺伝学 三宅紀子 5 集団遺伝学/多因子遺伝学 小橋 元 6 エピジェネティクス 太田 亨 7 腫瘍遺伝学 岩泉守哉 8 遺伝生化学 下澤伸行 9 生殖・発生遺伝学 鈴森伸宏 B 臨床遺伝学におけるエビデンス 難波栄二 C 遺伝医療・研究に必要なデータベース 才津浩智 D 遺伝医療に必要な社会資源 沼部博直 3.臨床遺伝学的診察 A 遺伝医療に必要な情報収集 松尾真理 B 遺伝学的診察 德富智明 4.遺伝学的検査 A 遺伝学的検査の基本 松下一之 B 遺伝学的検査の手法 中村公俊 C 遺伝学的検査の臨床適用 佐村 修 D 遺伝学的検査結果の表記法と解釈 梅村啓史 E 遺伝学的情報の管理 玉置(橋本)知子 5.遺伝学的マネジメント A 遺伝学的マネジメントの基本と診療のすすめ方 古庄知己 6.遺伝医学における倫理 A 臨床倫理と研究倫理 吉田雅幸 7.遺伝学的研究 A 遺伝学的研究の基礎 青木洋子 8.遺伝教育 A 医療従事者を対象とした教育 岩﨑直子 B 一般啓発活動 岩﨑直子 9.遺伝医療とコミュニケーション A 遺伝医療に必要なコミュニケーションスキル 小林朋子 B 医療者間コミュニケーション 小林朋子 Column 遠隔遺伝カウンセリング 福島明宗 10.医療システムにおける遺伝医学 A 遺伝医療にかかわる社会的規制 湯地晃一郎 B 遺伝医療と医療経済 湯地晃一郎 C 遺伝医療と医療安全 湯地晃一郎 索 引
歌う動物、言葉をもったヒト。媚びを売るメス鳥?言葉をまねるゾウ?小鳥も赤ちゃんも、「文法の種」をもっている。高校生と考える、コミュニケーションの起源とこれから。 1章 鳥も、「媚び」をうる?-進化生物学で考えるコミュニケーション(隣の知らない人を、紹介してみよう コミュニケーションを考えることは、心のひみつに近づくこと ほか) 2章 はじまりは、「歌」だった-言葉の起源を考える(死ぬのが嫌なのは、人間だけ? 「未来」をつくっているものは何? ほか) 3章 隠したいのに、伝わってしまうのはなぜ?-感情の砂時計と、正直な信号(言葉で切り分けられる前の心 痛みを感じる魚、恐怖を感じるハチ? ほか) 4章 つながるために、思考するために-心はひとりじゃ生まれなかった(ダンゴムシを困らせてみると… 意識って、何だろう ほか)
『しびれるくらいに面白い!』 最新の脳科学の研究成果を紹介する追加講義を新たに収録! あなたの人生も変わるかもしれない? 『記憶力を強くする』で鮮烈デビューした著者が大脳生理学の最先端の知識を駆使して、記憶のメカニズムから、意識の問題まで中高生を相手に縦横無尽に語り尽くす。 「私自身が高校生の頃にこんな講義を受けていたら、きっと人生が変わっていたのではないか?」と、著者自らが語る珠玉の名講義。 メディアから絶賛の声が続々と! 『何度も感嘆の声を上げた。これほど深い専門的な内容を、これほど平易に説いた本は珍しい』――(朝日新聞、書評) 『高校生のストレートな質問とサポーティブな池谷氏の対話が、読者の頭にも快い知的な興奮をもたらす』――(毎日新聞、書評) 『講義らしい親しみやすい語り口はもちろん、興味をひく話題選びのうまさが光る』――(日本経済新聞、書評) 第1章 人間は脳の力を使いこなせていない 第2章 人間は脳の解釈から逃れられない 第3章 人間はあいまいな記憶しかもてない 第4章 人間は進化のプロセスを進化させる 第5章 僕たちはなぜ脳科学を研究するのか
遺伝学疾患の患者さんとその可能性のあるクライエントに対するカウンセリングについて包括的にまとめた. 遺伝学疾患の患者さんとその可能性のあるクライエントに対するカウンセリングについて包括的にまとめる.総論では家系図の作成法や再発率・変異率の推定法や計算法,および遺伝学的検査法などの最新情報と今日的課題を解説.各論では300以上の遺伝性疾患・病態について,原因・再発率・臨床像・遺伝カウンセリングのポイントの順にまとめている.臨床遺伝専門医,認定遺伝カウンセラーおよびそれを目指す医師・学生必携.
遺伝医学のコンパクトな入門教科書として多くの学生に広く支持されているテキスト. 遺伝医学のコンパクトな入門教科書として多くの学生に広く支持されているテキスト.基礎から臨床まで,医療を志す学生が知っておかなくてはいけない遺伝医学の知識を,わかりやすく,親しみやすい文章で解説.豊富な用語解説,コラムが理解を手助けする.今改訂では情報のアップデートはもちろん,遺伝疫学の解説が追加され,より充実した使いやすい1冊とした. 【主要目次】 I 遺伝学とは? A.遺伝医学の小史 B.遺伝医学の特性 C.遺伝医学の役割 D.遺伝性疾患の分類 E.家系図のとりかた II 遺伝子とDNA,RNA A.核酸の構造とDNAの複製 B.ヒトのゲノムの構成 C.遺伝子の構造 D.遺伝子の発現 E.非コードRNA(ノンコーディングRNA)の重要性 F.ゲノム変化と疾患の分子病理 III 遺伝子の担体としての染色体 A.染色体の形態と分類 B.染色体異常と発生機構 C.染色体異常症 D.X染色体の不活化 E.染色体異常の発生頻度 F.腫瘍と染色体異常 IV ヒトのメンデル遺伝 A.遺伝形質と遺伝型,接合性 B.常染色体優性遺伝 C.常染色体劣性遺伝 D.X連鎖優性遺伝 E.X連鎖劣性遺伝 F.Y連鎖遺伝 G.遺伝型から表現型へ(遺伝子産物としてのタンパクと疾患発症の関係) V メンデル法則に従わない遺伝 A.ミトコンドリア遺伝病 B.エピジェネティクス関連の疾患 C.多因子遺伝 VI 集団におけるアレル頻度のふるまい A.アレル頻度 B.遺伝的変異 C.ハーディ・ワインベルクの法則 D.変異と進化と疾患アレル E.多型と進化 F.多因子遺伝と多型 G.関連解析と多型 VII 遺伝医学におけるライフサイエンスの知識と技術 A.制限酵素と逆転写酵素 B.組換えDNAと遺伝子クローニング C.ハイブリダイゼーション法 D.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR) E.染色体蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH) F.DNA マイクロアレイ法と比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)法 G.次世代シーケンシングとエクソーム解析 H.連鎖と遺伝子地図 I.遺伝学を用いた疾患機序解明 J.遺伝子改変と再生医学 K.ヒトゲノム計画と遺伝医学 L.RNA干渉(RNAi) M.ゲノム編集 N.遺伝子診断法 VIII 病気の遺伝学 A.先天性疾患 B.多因子疾患 C.がん D.正常変異形質 IX ゲノム医療と倫理 A.予防医学 B.ヒトゲノムを対象とした遺伝子検査 C.出生前診断法 D.オーダーメード(個別化)医療と薬理遺伝学 E.遺伝カウンセリング F.遺伝子治療 G.遺伝医学と生命倫理 付録 ベイズ推定法 参考図書 索引
第1部 遺伝子型から表現型まで(遺伝-似ていることと似ていないこと DNA、RNA、タンパク質、形質 多様性の諸相) 第2部 データ、サンプル、サンプルの集まり(観察して評価すること サンプルを個別に捉える サンプルを集団として捉える) 第3部 サンプルの集まりの特徴づけ(尺度、変数、自由度、次元 分布 確率と尤度 連鎖解析に見る尤度と変数 指数(インデックス)とは) 第4部 推定、仮説、棄却、関連、因果(推定 棄却と検定 関係と因果) 第5部 大規模なこと(数え上げる 省略する たくさんの検定) 付録
MITの全学生が学ぶ「世界基準」の教科書! シリーズ累計30万部を突破したベストセラーの完全改訂版が、11年ぶりに登場 MIT(マサチューセッツ工科大学)、ハーバード大学、スタンフォード大学などアメリカの名門大学が採用する「世界基準」の教科書! シリーズ累計30万部を突破したベストセラーの完全改訂版が、11年ぶりに登場。 第1巻 細胞生物学 2021年2月刊行 第2巻 分子遺伝学 2021年3月刊行 第3巻 生化学・分子生物学 2021年4月刊行 『カラー図解 アメリカ版 新・大学生物学の教科書』シリーズは、米国の生物学教科書『LIFE』(11 edition)から「細胞生物学」、「分子遺伝学」、「分子生物学」の3つの分野を抽出して翻訳したものである。『LIFE』のなかでも、この3つの分野は出色のできであり、その図版の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。図版を眺めるだけでも生物学の重要事項をおおよそ理解することができるが、その説明もまことに要領を得たもので、なおかつ奥が深い。 『LIFE』は全58章からなる教科書で、学生としての過ごし方や実験方法からエコロジーまで幅広く網羅している。世界的に名高い執筆陣を誇り、アメリカの大学教養課程における生物学の教科書として、最も信頼されていて人気が高いものである。例えばマサチューセッツ工科大学(MIT)では、一般教養科目の生物学入門の教科書に指定されており、授業はこの教科書に沿って行われているという。 本シリーズを手に取る主な読者はおそらく次の三者であろう。第一は生物学を学び始めて学校の教科書だけでは満足できない高校生。彼らにとって本書は生物学のより詳細な俯瞰図を提供してくれるだろう。第二は大学で生物学・医学を専門として学び始めた学生。彼らにとっては、生物学・医学の大海に乗り出す際の良い羅針盤となるに違いない。第三は現在のバイオテクノロジーに関心を持つが、生物学を本格的に学んだことのない社会人。彼らにとっては、本書は世に氾濫するバイオテクノロジー関連の情報を整理・理解するための良い手引書になるだろう。 【第2巻 分子遺伝学】第8章 細胞周期と細胞分裂/第9章 遺伝、遺伝子と染色体/第10章 DNAと遺伝におけるその役割/第11章 DNAからタンパク質へ:遺伝子発現/第12章 遺伝子変異と分子医学/第13章 遺伝子発現の制御 【第1巻 細胞生物学】 第1章 生命を学ぶ/第2章 生命を作る低分子とその化学/第3章 タンパク質、糖質、脂質/第4章 核酸と生命の起源/第5章 細胞:生命の機能単位/第6章 細胞膜/第7章 細胞の情報伝達と多細胞性 【第3巻 生化学・分子生物学】 第14章 エネルギー、酵素、代謝/ 第15章 化学エネルギーを獲得する経路/第16章 光合成:日光からのエネルギー/第17章 ゲノム/第18章 組換えDNAとバイオテクノロジー /第19章 遺伝子、発生、進化
甲虫の羽音とチョウの舞う、花咲く野原へ出かけよう。生物たちが独自の知覚と行動でつくりだす"環世界"の多様さ。この本は動物の感覚から知覚へ、行動への作用を探り、生き物の世界像を知る旅にいざなう。行動は刺激に対する物理反応ではなく、環世界あってのものだと唱えた最初の人ユクスキュルの、今なお新鮮な科学の古典。 環境と環世界 環世界の諸空間 最遠平面 知覚時間 単純な環世界 知覚標識としての形と運動 目的と設計 知覚像と作用像 なじみの道 家と故郷 仲間 探索像と探索トーン 魔術的環世界 同じ主体が異なる環世界で客体となる場合
主要目次:Ⅰ.遺伝子と遺伝子発現(遺伝学と分子生物学の起源/ 遺伝子はDNA である/ DNA の構造/ 遺伝子と生物学的情報/ 転写/ RNA 分子の種類:rRNAとtRNA/ 同:mRNA/ 遺伝暗号/ 翻訳/ 遺伝子発現の調節/ DNA 分子の複製/ 遺伝物質の変化) Ⅱ.ゲノム(ウイルス/ 原核生物のゲノム/ 真核生物のゲノム/ ヒトゲノム) Ⅲ.遺伝子の研究(Mendelが発見したこと/ 真核生物遺伝子研究へのMendel遺伝学の利用/ 細菌の遺伝解析/ 遺伝子クローニング/ クローン化した遺伝子の解析/ 全ゲノムの塩基配列決定)
まえがき 第一章 この問題に対して古典物理学者はどう近づくか? 第二章 遺伝のしくみ 第三章 突然変異 第四章 量子力学によりはじめて明らかにされること 第五章 デルブリュックの模型の検討と吟味 第六章 秩序、無秩序、エントロピー 第七章 生命は物理学の法則に支配されているか? エピローグ 決定論と自由意思について 岩波新書版(一九七五年)への訳者あとがき 二一世紀前半の読者にとっての本書の意義 ──岩波文庫への収録(二〇〇八年)に際しての訳者あとがき
”ヒト”に焦点を絞った分子遺伝学の包括的テキスト、10年ぶりの改訂。初版から引き継がれる「教科書と論文の橋渡し」の位置づけは堅持しつつ、最新の研究の進展を踏まえ全編にわたり書き換え、完全リニューアル。次世代シークエンサーによる解析、一細胞ゲノム解析、CRISPR-Cas9、ヒトの進化、がん体細胞遺伝子検査、CAR-T細胞治療などの記述が追加され、内容はさらに充実。定評あるこだわり抜かれた精巧な図も継承。入門者から専門家まで幅広い層に役立つ書。
農学・生命科学における動物遺伝育種を,統計遺伝学・分子遺伝学の両面から解説した教科書。 農学・生命科学における動物遺伝育種を,統計遺伝学・分子遺伝学の両面から解説した教科書。〔内容〕動物の育種とは/質的・量的形質と遺伝/遺伝子と機能/集団の遺伝的構成と変化/選抜・交配・交雑/ゲノム育種/遺伝的管理と保全/他
はしがき 第一章 生物の多様性と進化の考え 1 生物の多様性 2 事実としての生物進化 3 進化論発達の歴史 ラマルクとダーウィン メンデルの貢献 第二章 遺伝学に基づく進化機構論の発達史 1 波瀾の幕開け 2 集団遺伝学の形成 3 進化総合説と淘汰万能主義 4 分子進化の研究と中立説 5 その他の進化理論 第三章 進化の道すじをたどる 1 生命の歴史のあらすじ 2 脊椎動物の進化 3 哺乳類の進化 4 霊長類の進化と人類の出現 第四章 進化要因としての突然変異 1 遺伝学的生命観 2 突然変異の性質と種類 3 遺伝子突然変異の本質 4 遺伝子突然変異の表現効果 第五章 自然淘汰と適応の考え 1 ダーウィンによる自然淘汰の考え 2 自然淘汰説の近代的発展 第六章 集団遺伝学入門 1 集団遺伝学とは 2 遺伝子頻度と交配様式 3 遺伝的な平衡について 4 遺伝的浮動について 5 集団中における突然変異遺伝子の行動 第七章 分子進化学序説 1 分子進化研究の前夜 2 分子進化を理解するための基礎知識 3 分子進化の速度の推定 4 分子進化の特徴 5 突然変異の種内への蓄積過程 第八章 中立説と分子進化 1 中立説による説明 2 分子レベルの種内変異 3 分子進化時計と分子系統学 4 中立進化に関連した他の話題 5 分子進化と表現型進化の橋渡し 第九章 進化遺伝学的世界観 1 進化の産物としてのヒト 2 優生の問題を考える 3 積極的優生と人類の未来 4 人類の宇宙的発展と進化 参考文献
はじめに 第1章 生物の多様性と適応 種の多様性 生活史・サイズその他における多様性 うまくできたデザインや行動 第2章 生命の長い鎖──つながっていく存在としての生物── 進化ということ 生き物の定義 遺伝子のもと──DNA DNAの複製 タンパク質の合成 親から子へ ゲノムと遺伝子 個体変異と進化 化石が語るもの 地球上のすべての生命のもと 第3章 自然淘汰と適応 適応が生じる仕組み 個体変異 個体群の増加 資源をめぐる競争 適応度 自然淘汰の働き フィンチの嘴 嘴の厚さの変異と遺伝 誰が生き残ったか? アノールトカゲの足 自然淘汰に目的はない 進化は進歩ではない 適応は万能ではない 第4章 変異の性質と淘汰の種類 変異の源泉 点突然変異 大規模な突然変異 遺伝子の重複 突然変異率 有害か有利か 組み替え 淘汰の種類──安定化淘汰・方向性淘汰・分断淘汰 中立な変異 分子進化の中立説 中立な変化の速度 ヘモグロビンのβ鎖 形態の変化と適応 第5章 新しい種の誕生 種とは何か? 新しい種の出現 種内変異とクライン 輪状種 異所的種分化 同所的種分化 種分化の速度 南極海に住むコオリウオの仲間の進化 種の多様性 第6章 進化的軍拡競争と共進化 アリとチョウの幼虫 食う・食われる・食われないの軍拡競争 花と動物 果実と動物 カッコウの托卵 第7章 最適化の理論 最適採食戦略 餌場の防衛 最適一腹卵数 第8章 頻度依存による自然淘汰 闘争とゲーム理論 タカ-ハトゲーム 進化的に安定な戦略 タカ-ハト-ブルジョワゲーム タンガニーカ湖の魚の曲がった口 雄と雌の数──性比 フィッシャーの性比の理論 近親交配する昆虫の性比 第9章 雄と雌はなぜ違う? 有性生殖と無性生殖 雄と雌 性の起源の謎 有性生殖の二倍のコスト 赤の女王仮説 性淘汰の理論──性差はなぜあるのか? ダーウィンの性淘汰の考え 繁殖の速度と性比 配偶者獲得をめぐる同性間の競争 配偶者の選り好み 第10章 進化の考えがたどった道 博物学の伝統と新世界の発見 リンネによる分類 ペイリーのデザイン論 進化の考え ダーウィン登場 総合説の時代 現代の発展 おわりに 図版引用文献 キーワード
未知のホルモンを追う中で、次々に解明された開花の仕組み。 第1章 花咲爺さんから花成ホルモンまで 第2章 開花期を決めるものは何か 第3章 花成ホルモン 第4章 光周性のしくみ 第5章 花を開かせるホルモン
妻の頭を帽子とまちがえてかぶろうとする音楽家、からだの感覚を失って姿勢が保てなくなってしまった若い母親、オルゴールのように懐かしい音楽が聞こえ続ける老婦人-脳神経科医のサックス博士が出会った奇妙でふしぎな症状を抱える患者たちは、その障害にもかかわらず、人間として精いっぱいに生きていく。そんな患者たちの豊かな世界を愛情こめて描きあげた、24篇の驚きと感動の医学エッセイの傑作、待望の文庫化。 第1部 喪失(妻を帽子とまちがえた男 ただよう船乗り ほか) 第2部 過剰(機知あふれるチック症のレイ キューピッド病 ほか) 第3部 移行(追想 おさえがたき郷愁 ほか) 第4部 純真(詩人レベッカ 生き字引き ほか)
円周率22,500桁を暗唱、10ヵ国語を話す天才の「頭と心の中」をサヴァン症候群でアスペルガー症候群の青年が語る感動の手記 『博士の愛した数式』の小川洋子さん絶賛。「思慮深く、優しい声で、ダニエルは私たちにそっと教えてくれる。この世界は、生きるに値する場所である、と」。円周率22,500桁を暗唱、10ヵ国語を話す天才の「頭と心の中」をサヴァン症候群でアスペルガー症候群の青年が語る感動の手記。全米大ベストセラー! 数字と外国語の天才が「頭の中」を語った。2万桁以上の円周率暗唱記録を持ち、6ヵ国語を話す高機能自閉症の英国の青年が、半生をたどりながら、自分の内面世界を表現豊かに描き出す感動の記録。
●世界的に定評のあるロングセラーテキスト、11年ぶりの改訂第4版。全章を最新知見にアップデート。 ●ゲノムについての分子生物学的な知見を、この1冊に凝縮。必ず押さえるべき基本から、ごく最近明らかになった知見まで、驚くほど見事に明快に解説。 ●次世代シークエンサー技術やゲノム編集技術、ゲノム発現とその制御、組換えと修復、複製と進化、RNA、トランスクリプトーム、プロテオームの新展開までカバー。 ●歯切れのよい文章と、すっと頭に入るカラフルな図が、初学者から、上級者までを飽きさせない。 ●原著改訂に際し、レイアウトや文章表現の工夫により、頁数は抑えられスリム化し、値下げを実現。 ●生物学、医学、歯学、農学、情報学などの広範な分野の学生・院生、研究者、医師、教育者にとっての必読書。
1部 遺伝変異と適応研究(野外実験:適応研究の古くて新しいアプローチ 遺伝的変異と空間的遺伝構造 系統樹から適応進化を読み解く) 2部 適応遺伝子の探索(概説:エコゲノミクスの方法論 量的形質変異に関与する候補遺伝子の探索法 適応遺伝子探索のための分子生物学的手法 データベース解析:適応・進化研究における「仮説発見ツール」) 3部 適応遺伝子の機能(概説:適応の複雑さを包括的に理解する 自然環境下における遺伝子発現解析 表現型可塑性の生物学:生態発生学 遺伝イズネットワークの構造とダイナミクス) 4部 適応遺伝子の進化(概説:DNAから適応進化までをつなぐ学際的研究 自然選択の直接観察 DNA排列から探る自然選択の痕跡:分子集団遺伝子学的手法を用いて 生殖隔離と種分子遺伝子 ゲノム重複:倍数体の種分化とエコゲノミクス エボデボと新しい総合)
ハーバード大学の俊才たちが、最先端科学実験で次々に明らかにする、あなたの記憶のウソ、認知の歪み、理解の錯覚。科学読み物。 文春文庫サイエンス&ビジネス第二弾!ハーバード大学の俊才たちが、最先端科学実験で次々に明らかにする、あなたの記憶のウソ、認知の歪み、理解の錯覚。科学読み物。
遺伝子のレベルで生物多様性の保全を考える保全遺伝学.その論理,方法,そして実践について,さまざまな野生動物の保全に携わる研究者たちが書き下ろす.絶滅危惧種や希少種ばかりでなく普通種をも守るために,われわれ人類がなすべきことはなにか. 第1部 保全遺伝学とはなにか 第1章 生物多様性と保全遺伝学(小池裕子・松井正文) 第2章 生物進化と保全遺伝学(松井正文・小池裕子) 第3章 種内多型と保全遺伝学(小池裕子) 第4章 遺伝的多様性保全のためのプロジェクト(米田政明) 第2部 保全遺伝学の方法論 第5章 染色体レベルの研究法(梅原千鶴子・松田洋一) 第6章 タンパク質レベルの研究法(松井正文) 第7章 DNAレベルの研究法(小池裕子) 第8章 野外でのサンプル採取法(小池裕子) 第3部 野生動物の保全遺伝学 第9章 大型・中型哺乳類(増田隆一) 第10章 小型哺乳類(鈴木 仁) 第11章 海生哺乳類(後藤睦夫) 第12章 鳥類(馬場芳之) 第13章 爬虫類(太田英利) 第14章 両生類(松井正文) 第15章 淡水魚類(渡辺勝敏・西田睦) 第16章 昆虫類(内藤親彦)
動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物のよって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する。 第1章 動物のサイズと時間 第2章 サイズと進化 第3章 サイズとエネルギー消費量 第4章 食事量・生息密度・行動圏 第5章 走る・飛ぶ・泳ぐ 第6章 なぜ車輪動物がいないのか 第7章 小さな泳ぎ手 第8章 呼吸系や循環系はなぜ必要か 第9章 器官のサイズ 第10章 時間と空間 第11章 細胞のサイズと生物の建築法 第12章 昆虫-小サイズの達人 第13章 動かない動物たち 第14章 棘皮動物-ちょっとだけ動く動物
遺伝子の突然変異だけでは、生命の進化は説明できない。そこには細菌細胞の融合と合体、共生というじつに生きものらしい過程があった!ヒトの細胞内にあるミトコンドリア、植物の光合成をになう葉緑体、神経や精子のしっぽまでが、遠い昔に合体した共生細菌だという-。生物学の常識に立ち向かい、ついに認められた「共生説」の第一人者が、生命の誕生、性の起源の謎に挑む。いま「共生」は生命観を支えるキーワードだ。 1 共生はいたるところに 2 正統に逆らう 3 取り込みで生じる個体 4 ブドウの名前 5 浮きかすから生まれた生命 6 受け継がれてきた性 7 上陸 8 ガイア
外界と直接触れ合う皮膚は、環境の変化から生体を守るだけでなく、自己と他者を区別する重要な役割を担っている。人間のこころと身体に大きな影響を及ぼす皮膚は、脳からの指令を受ける一方で、その状態を自らモニターしながら独自の情報処理を行う。その精妙なシステムや、触覚・温度感覚のみならず、光や音にも反応している可能性など、皮膚をめぐる最新研究。 第1章 皮膚感覚は人間の心にどんな影響を及ぼすか 第2章 人間の皮膚ができるまで 第3章 皮膚の防御機能 第4章 表皮機能の破綻とその対策 第5章 皮膚の感覚について 第6章 皮膚が身体に発信するメッセージ 第7章 自己を生み出す皮膚感覚 第8章 彩られる皮膚 第9章 新しい皮膚のサイエンス
はじめに 第1章 赤ちゃんも老化している!? ヒトはどのように死ぬのか? 老化しない生物もいる?──細菌と原生生物 不死身な生きものプラナリア 樹木という生き方 一つ一つの細胞が老化する──ヘイフリックの実験 なかなか老化しない細胞① 幹細胞、神経細胞 なかなか老化しない細胞② 生殖細胞 卵や精子も老化する 細胞が老化するとどうなる? 「プログラム仮説」と「エラー蓄積仮説」 死滅する神経細胞 脳の老化の原因 ヒト早期老化症(早老症) 個体の寿命は延ばせるの? ホルモンと個体老化 閉経後の三〇年は「余計」ではない おばあちゃん仮説 ホルモン治療で若返る? 個体の死と細胞の死 なぜヒトは死ぬのか? 第2章 いのちの回数券はある? 人生はカウントダウン? ちょっと復習──細胞分裂とDNAの複製 DNA合成酵素の二つの「くせ」 それでも変異はたまっていく iPS細胞も老化する 染色体の端っこ問題 テロメラーゼで元に戻す テロメアは分裂回数を数える テロメアは唯一のいのちの回数券か? 第3章 DNA修復という若返り術 メンデルと遺伝子──遺伝子って、何? 遺伝子はDNAでできている──大腸菌はえらい! 遺伝子は「情報」、DNAは「もの」 意外とか弱いDNA 発電所ミトコンドリアの功罪 強い味方! DNA修復機構 細胞周期を止めて傷を修復 修復機構の破たんは、病気を引き起こす ゲノムの守護神p53 DNAの傷とガン化 ゲノムの傷と細胞の老化 新しい細胞に渡す「きれいなゲノム」 それでも傷つくゲノム──修復の限界 第4章 長生き遺伝子の解明 「長生き遺伝子」はあるのか? 環境も寿命を延ばす ヒトの長寿遺伝子の探索 長寿遺伝子の正体 モデル生物を使った長寿遺伝子の探索 マウスは老化研究に向いていない! 三〇年生きるハダカデバネズミ 老化研究に最適な生きもの① ハエ、線虫 老化研究に最適な生きもの② 酵母菌 ゲノムには壊れやすいところがある 巨大反復配列リボソームRNA遺伝子 リボソームRNA遺伝子は裸の王様!? 遺伝子増幅機構の正体 Sir2とFob1は寿命に関わる遺伝子である rDNAが寿命を決めている! ヒトでもrDNAは老化速度を決めている? サーチュインとrDNA 細胞老化のrDNA仮説 長寿遺伝子を活性化させるには NMNは夢の若返り薬か? 終章 寿命はなぜ決まっているのか 老化がなければ人類絶滅!? 寿命が延びると幸せか? 老化は必要? 老化はガンを防ぎ、生きものを進化させた! 高齢になるとガンになるのはなぜ? ヒトの寿命は操れるか? 最後はガンと認知症との戦いか? 人類は長寿社会を維持できるか 少子化を少しでもくい止めるには 科学にウルトラCを期待しない 寿命はなぜあるのか おわりに キーワード
人間よ、アリから学べ! 20万部突破の大ヒット単行本、文庫化! 働き者として知られる働きアリだが、実はその7割はいつも休んでいて、1割は一生働かない! だがこの事実にこそ、組織存続への秘密が隠されているのだという。これを発見した生物学者が著した、新感覚の生物学。 働き者として知られる働きアリだが、実はその7割はいつも休んでいて、1割は一生働かない! だがこの事実にこそ、組織存続への秘密が隠されているのだという。これを発見した生物学者が著した、新感覚の生物学。
琉球列島に生息する右巻きのカタツムリが、カタツムリを捕食するヘビから逃れるために左巻きへと進化したという仮説を、西表島でのフィールドワークを通して解説する。 はじめに 第1章 生き物の右と左 一 体の左右がひっくり返るという進化 右利きと左利き コラム 人間の利き手 古代湖の鱗食魚 コラム 進化の実験場-古代湖 イスカの嘴 鏡像花 左ヒラメの右カレイ 左右が逆転する進化 二 左巻きのカタツムリ カタツムリの巻き型と交尾 コラム 種と、種分化と、種分化遺伝子 謎解きの始まり コラム 「フィンチの嘴」 第2章 右利きのヘビ 一 「右利きのヘビ仮説」 きっかけは妄想から イワサキセダカヘビとは? カタツムリの食べ方 小さな確信 二 スロー・スターター 迷いの日々 理解者現る 砂をかむような日々 三 右利きのヘビ、発見! 小ビンの中の大発見 標本の威力 四 博物館のチカラ 標本を借りる 来る日も来る日もレントゲン 見えてきた歯列非対称性の全貌 コラム 表現型と遺伝型 第3章 西表島で調査する 一 島の暮らし ヤマネコのすむ島 人の住む島 コラム 初の沖縄旅行 二 調査生活 住居編 物資購買編 交通手段編 コラム カタツムリの標識方法 三 夜の森にひとり リベンジ かすかな手がかり 森へ コラム 調査の装備-服装・小物編 コラム 調査の装備-ライト編 夜の住民 魑魅魍魎 危険な生き物 眠れる住人 コラム ヘビの食性 四 幻のヘビ アスファルトの川 路上のヘビ 餌食になったのは? フンの中の真実 コラム 学会発表とは 第4章 検証・右利きのヘビ仮説 一 奇跡の実験 突然変異のカタツムリ コラム 巻き型の遺伝様式 ニッポンマイマイ属 ホタルの島 植物園の地下室 コラム 私と京都大学植物園 試行錯誤 撮影の成功 結果が出た! もうひとつの右利き 奇跡の実験 コラム 巻き型二型の謎1:クビレポリネシアマイマイ コラム 巻き方二型の謎2:マレーマイマイ 二 博士を目指す 恐怖の公聴会 進化学会、再び コラム 口頭発表でのトラブルあれこれ 「右利きのヘビ仮説」の検証 机上地球紀行 永遠は時々一瞬で終わる コラム カタツムリとは 三 研究の終着駅 目指せ、論文投稿 痛恨のリジェクト 最後のあがき 一瞬の栄光 まだ、何も終わっていない あとがき 参考文献 索引
私たちのからだを構成する数十兆という細胞がすべて同じなら、とても人間のような生物はできない。細胞たちは数百種類の技能集団に分けられ、外観・機能ともに、じつに多彩だ。たとえれば「パスタづくりの巨匠」「穴の底に住む怪人」「宝石づくりの魔術師」「スポーツ万能」…。多士済々の細胞紳士たちの姿を、最新技術によってとらえた。 人体ビルの建築士 領地を仕切る人垣 家内工場フル回転 選びぬかれた防衛隊 運河の街の生活者 運動のエリート 情報社会の管理職 能力は管理職なみ 子づくりの担当
ワトソン DNAを語る 分子生物学の生き証人が語るDNAと生命の神秘 遺伝学の歴史から、クリック、ウィルキンスとの出会い、二重らせん発見のドラマ、遺伝子組み換え農業、ヒトゲノム計画の舞台裏までを分子生物学の第一人者が赤裸々に語る。 序章 生命の神秘 第1章 遺伝学の始まり――メンデルからヒトラーまで 第2章 二重らせん――これが生命だ 第3章 暗号の解読――DNAから生命へ 第4章 神を演じる――カスタマイズされるDNA分子 第5章 DNAと金と薬――バイオテクノロジーの誕生 第6章 シリアル箱の中の嵐――遺伝子組み換え農業 第7章 ヒトゲノム――生命のシナリオ
これまで意味がないと思われてきたDNAの98%を占める非コードDNA領域が、生命の謎を解く最大の鍵だった。研究の最前線を紹介 サルとヒトで遺伝子はほとんど同じなのに、なぜ見た目はこんなにも違うのだろう? ヒトゲノムのうち遺伝子部分はわずか2%。遺伝子ではない「98%」にヒトの秘密が隠されていた! かつてはゴミ扱いされた”ジャンクDNA”が生命の謎を解き明かす。 ●サルとヒトで遺伝子はほとんど同じなのに、なぜ見た目はこんなにも違うのだろう? ヒトゲノム(ヒトの全遺伝情報)のうち、遺伝子部分はわずか2%。残りの98%は「非コードDNA」と呼ばれ、意味のない無駄なものと長らく考えられてきました。意味がない=ゴミということで「ジャンクDNA」とさえ呼ばれていたのです。ところが、じつはこの”ゴミ”こそが生命の不思議に迫る重要な役割を担っていることが近年になって分かってきました。サルとヒトの違いを生み出し、老化と寿命に関わり、進化の原動力ともなる「非コードDNA」の仕組み、そして驚きの発見の数々をエピソード豊富に紹介します。 【著者紹介】小林武彦(こばやし・たけひこ) 1963年生まれ。九州大学大学院修了(理学博士)、基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学分子細胞生物学研究所教授。日本遺伝学会会長。科研費新学術領域研究「ゲノムを支える非コードDNA領域の機能」代表。生命の連続性を支えるゲノムの再生(若返り)機構を解き明かすべく日夜研究に励む。海と演劇をこよなく愛する。著書に『寿命はなぜ決まっているのか──長生き遺伝子のヒミツ』(岩波書店)など。 ~~「はじめに」より~~ あなたの体で無駄な部分はありますか? 私の場合はお腹についた脂肪くらいで、他の部分はないと困るところばかりです。髪の毛はだいぶ薄くなってきましたが、別にいらないわけではありません。「日除け」としても働いているし、全部なくなると冬はおそらく寒いです。(中略) 進化の法則によると、「個体」のレベルでは環境に適応できたものは生き残り、そうでないものは絶滅していきます。この法則からすれば、体の中には不要なものなどあるはずがないということになります。(中略) ところが、じつはヒトゲノムの98%は「遺伝子」の情報を持たない領域だったのです。いわば「意味のない無駄な情報」といえます。しかし、生物はこんな無駄を許すのでしょうか? じつはこの領域こそが生命を誕生させ、ヒトをヒトたらしめ、進化の原動力として働いた重要な装置であることが分かってきました。本書ではこの謎に満ちた暗黒領域「非コードDNA」に光をあて、最新の情報をもとにその役割について解説します。 はじめに 第1章 非コードDNAの発見、そしてゴミ箱へ 第2章 ゴミからの復権 第3章 非コードDNAと進化 第4章 非コードDNAの未来 おわりに 参考図書
細胞同士のかかわり合いが生物の体をつくりあげていく発生現象のメカニズムを、最新の成果とともにわかりやすく解説。 生命の神秘が集約された「発生」の驚異! 卵というたった一つの細胞が受精して分裂を繰り返し、骨、筋肉、皮膚、内臓をつくり、複雑な構造の成体となる。この「発生」の仕組みと謎に挑む生物学の最新成果。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。(ブルーバックス・2003年5月刊) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。 第1章 動物の体と形づくり 第2章 細胞分化のメカニズム 第3章 体をつくる最初の情報 第4章 胚誘導――コミュニケーションの始まり 第5章 体軸をつくる「分子」 第6章 器官形成――部分のパターンをつくる誘導 第7章 ガンと老化 第8章 再生医学の可能性
われらの時代の最大の科学のドラマ-分子生物学の誕生と生化学の確立に深くかかわった科学者が自らの研究生活を回想し、現代科学文明を鋭く批判、そのあるべき姿を示す。世紀末ヴィーン、二つの世界大戦を含む激動の時代のベルリン、パリ、アメリカの諸都市の様相も活写され、「青春の文学」とまで評価された自叙伝の名著。 理性の熱病 白き血、紅き雪 居心地悪さの効用 内部のアウトサイダー 子供が外出するには悪い夜 より愚かに、また、より賢明に 砕かれた断片をほめたたえて 学部とその持主 幸福な家族と、その不幸な家族員たち 名前と顔の大海 太陽と死 純銀製のメダル 年に見合って払え 熱さと灰色のもとでの 世界住来からの知識の増大〔ほか〕
ハーバードで脳科学研究を行っていた女性科学者を襲った脳卒中――8年を経て「再生」を遂げた著者が贈る驚異と感動のメッセージ。 脳科学者である「わたし」の脳が壊れてしまった――。ハーバード大学で脳神経科学の専門家として活躍していた彼女は37歳のある日、脳卒中に襲われる。幸い一命は取りとめたが脳の機能は著しく損傷、言語中枢や運動感覚にも大きな影響が……。以後8年に及ぶリハビリを経て復活を遂げた彼女は科学者として脳に何を発見し、どんな新たな気づきに到ったのか。驚異と感動のメモワール。
セックス、薬物、アルコール、高カロリー食、ギャンブル、慈善活動……最新科学でここまでわかった、なぜ私たちはあれにハマるのか? セックス、薬物、アルコール、高カロリー食、ギャンブル、慈善活動……数々の実験とエピソードを交えつつ、快感と依存のしくみを解明。最新科学でここまでわかった、なぜ私たちはあれにハマるのか?
あのNHKスペシャルが遂に文庫化! 第10回パピルス賞受賞作! 私達は身体ではなく「心」を進化させてきたのだ――。人類の起源を追い求め、約20万年のホモ・サピエンスの歴史を遡る。構想12年を経て映像化された壮大なドキュメンタリー番組が、待望の文庫化!! 私達は身体ではなく「心」を進化させてきたのだ――。人類の起源を追い求め、約20万年のホモ・サピエンスの歴史を遡る。構想12年を経て映像化された壮大なドキュメンタリー番組が、待望の文庫化!!
あなたの心を微生物たちはいかに操っているのか? あっと驚く、巧妙なからくりを明かす! amazon.com ベストブック! ::: あなたの心を、微生物たちはいかに操っているのか? ::: 微生物などの寄生生物は、私たちの脳神経に影響を与え、 感情や行動を操っている。 たとえば、気分や体臭、人格・認知能力を変えたり、 空腹感・体重もコントロール。 ネコやイヌからうつる寄生生物が、 交通事故や学習力低下の要因になりうることも明らかに。 また、人々の嫌悪感に働きかけ、道徳や文化、 社会の相違にまでかかわる。 その脳を操るワザは、あっと驚くほど巧妙だ。 こうした操作力を逆利用して、 うつや不安、ストレスを和らげる療法も開発中。 この分野(神経寄生生物学)の先端科学者たちに取材、 複雑精緻なからくりに迫っていく。 ★amazon.com ベストブック(月間)! きわめてオリジナルで、思考を刺激し、恐しくどきどきさせる・・・必読の1冊だ。 ーージョン・フォロ(amazon シニアエディター) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ::著者:: キャスリン・マコーリフ サイエンスライター。多くのメディアに科学記事を執筆し、数々の賞を受賞。 年間の最も優れた科学記事を掲載するアンソロジー 『ベスト・アメリカン・サイエンス・ライティング』にも選ばれている。 ::訳者:: 西田美緒子 翻訳家。訳書は、ペネロペ・ルイス『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』、 ジェンマ・エルウィン・ハリス編著『世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え』、 フランク・スウェイン『ゾンビの科学』など。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ::目次:: はじめに: マインドコントロールの達人 第1章: 寄生生物が注目されるまで 第2章: 宿主の習慣や外見を変える 第3章: ゾンビ化して協力させる 第4章: ネコとの危険な情事 第5章: 人の心や認知能力を操る 第6章: 腸内細菌と脳のつながり 第7章: 空腹感と体重をコントロールする 第8章: 治癒をもたらす本能 第9章: 嫌悪と進化 第10章: 偏見と行動免疫システム 第11章: 道徳や宗教・政治への影響 第12章: 文化・社会の違いを生み出す
みんな微生物が作り出していた!植物の根と、人の内臓は、豊かな微生物生態圏の中で、同じ働き方をしている。 肥満、アレルギー、コメ、ジャガイモ―― みんな微生物が作り出していた! 植物の根と、人の内臓は、豊かな微生物生態圏の中で、 同じ働き方をしている。 はじめに――農地と土壌と私たちのからだに棲む微生物への無差別攻撃の正当性が疑われている 第1章 庭から見えた、生命の車輪を回す小宇宙 死んだ土 堆肥を集める 夢にみた庭づくり 夏の日照りと冬の大雨 スターバックスのコーヒーかすと動物園の糞 手品のように消える有機物 花開く土壌生物の世界 五年間でできた沃野 庭から見えた「自然の隠れた半分」 第2章 高層大気から胃の中までどこにでもいる微生物 どこにでもいる微生物 生き続ける原始生物 遺伝子の水平伝播もしくはセックスによらない遺伝的乱交 牛力発電 第3章 生命の探究生物のほとんどは微生物 自然の名前――リンネの分類法 ちっぽけな動物たち――顕微鏡の発見 発酵する才能――パスツールが開いた扉 生命の木を揺さぶる手――ウーズの発見 ウイルスの分類 第4章 協力しあう微生物 なぜ「種」という概念が疑わしくなるのか 微生物の共生 細胞の一部でありながら一部ではない――ミトコンドリアと葉緑体 マーギュリスとグールド シンビオジェネシス――別個の微生物が合体する 生命の組み立て 第5章 土との戦争 氷期のあとで 光合成の発見 最少律 小さな魔法使い 還元の原則――ハーバーボッシュ法とハワードの実践的実験 化学肥料はステロイド剤 触媒としての微生物 「農業聖典」とアジアの小規模農業 土壌の肥沃度についてのパラダイムシフト 第二次大戦と化学肥料工場 第6章 地下の協力者の複雑なはたらき 土中の犬といそがしい細菌 太古のルーツ 根圏と微生物 食べ物の力 植物と根圏微生物の多彩な相互作用 菌類を呼ぶ――植物と菌類のコミュニケーション 沈黙のパートナー――土壌生態学が解明する地下の共生・共進化 第7章 ヒトの大腸微生物と免疫系の中心地 がんが見つかる 手術後に考えたこと――がんと食生活 サケの遡上と川の環境 コーヒーとスコーンの朝食 がん予防の食事――ハイジの皿 美食の海で溺れる 食事をラディカルに見直す 食べる薬を栽培する菜園 ヒトマイクロバイオーム・プロジェクト 人体の中の微生物 大腸はなぜ免疫系の中心なのか 第8章 体内の自然 減った病気と増えた病気 免疫の二面性 過ぎたるはなお 二つの免疫 恐れ知らずの探検家 抗原という言語 炎症のバランス 微生物の協力者 共生生物の種 バクテロイデス・フラギリスの奇妙な事例 ちょうどよい炎症 太古からの味方 第9章 見えない敵細菌、ウイルス、原生生物と伝染病 ポリオ 天然痘 センメルワイス反射 第10章 反目する救世主コッホとパスツール シルクとパスツール 顕微鏡とコッホ 細菌の分離 細菌論のルーツ――培養できる微生物に限定される 奇跡の薬 奇跡の値段 第11章 大腸の微生物相を変える実験 内側からの毒――腸内微生物と肥満 脂肪の二つの役割 腸内細菌相の移植 消化経路――胃・小腸・大腸の役割 ゴミを黄金に――大腸での発酵細菌の活躍 第12章 体内の庭 プレバイオティクス 婦人科医療と細菌のはたらき 糞便微生物移植の効果 穀物の問題――完全だった栄養パッケージをばらばらにする 内なる雑食動物 食生活を変えて腸内の微生物ガーデニングを意識する 第13章 ヒトの消化管をひっくり返すと植物の根と同じ働き 自然の預言者 減った栄養素 諸刃の遺産 ミクロの肥料 見えない境界線――根と大腸は同じはたらき 第14章 土壌の健康と人間の健康おわりにかえて 謝辞 訳者あとがき キーワード解説 (巻末より)原註 参考文献 索引
1909年、カナダで5億年前の不思議な化石小動物群が発見された。当初、節足動物と思われたその奇妙奇天烈、妙ちくりんな生きものたちはしかし、既存の分類体系のどこにも収まらず、しかもわれわれが抱く生物進化観に全面的な見直しを迫るものだった…100点以上の珍しい図版を駆使して化石発見と解釈にまつわる緊迫のドラマを再現し、歴史の偶発性と生命の素晴らしさを謳いあげる、進化生物学の旗手グールドの代表作。
ダーウィン、グールドをも悩ませた爆発的進化の原因とは?5億4300万年前、生命最初の「眼」がすべてを変えた。生物はなぜ、突然、爆発的に進化したのか?そのカギをにぎる「光スイッチ」とは-。生命史最大の謎に迫る、驚きの新仮説。 第1章 進化のビッグバン 第2章 化石に生命を吹き込む 第3章 光明 第4章 夜のとばりにつつまれて 第5章 光、時間、進化、第6章 カンブリア紀に色彩はあったか 第7章 眼の謎を読み解く 第8章 殺戮本能と眼 第9章 生命史の大疑問への解答 第10章 では、なぜ眼は生まれたのか