【2023最新】「社会心理学」のおすすめ本!人気ランキング
- 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
- 影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
- マンガでわかる! 心理学超入門
- 徹底図解 社会心理学
- 眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学
- 社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)
- Newton別冊『ゼロからわかる心理学』 (ニュートン別冊)
- GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
- 心理学 新版 (New Liberal Arts Selection)
- 東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 心理学
相手の気持ちを動かすには?働きやすく、結果の出せる組織をつくるには?ストレス社会をしなやかに生きるには?法則&テクニックを知れば、対人関係、恋愛、仕事…あらゆることがうまくいく。 1 「本当の私」は、どこにもいない-自分の心にひそむ、矛盾だらけの心理 2 相手と親しくなる、相手の気持ちを動かす-1対1のコミュニケーション 3 異性にもてたい、いい関係を維持したい-恋愛、結婚がうまくいくアプローチ 4 働きやすく、結果の出せる組織をつくる-集団・組織・リーダーシップの心理 5 メディアや文化の影響に気づく-心を支配する、見えない情報圧力 6 ストレスだらけの現代社会を、しなやかに生きる-時事問題からわかる、現代人の孤独とエゴ
心理学の定番入門書がそのままのコンパクトさで生まれ変わりました。「心理学の仕事」「研究法」「研究倫理」などのトピックが加わりいっそう社会に生きる心理学を感じられる内容に。ブックガイドも充実した心理学の必携書。公認心理師を目指す方にも。 序 章 心理学ってなんだ?──心理学の仕事とテーマ 第Ⅰ部 身近に感じる心理学 第1章 心理に関する支援を行う──臨床心理学 第2章 性格は変えられるか──性格と個人差の心理学 第Ⅱ部 心理学で日常生活を読み解く 第3章 身近な人や社会との関係──社会的行動の心理学 第4章 人が生まれてから死ぬまで──発達心理学 第5章 心を測る──心理学的アセスメント 第Ⅲ部 心理学のコアな原理 第6章 世界をどうとらえるか──知覚・認知・記憶の心理学 第7章 あなたはなぜそのように行動するのか──行動と学習の心理学 第Ⅳ部 心理学の歴史と方法 第8章 心はどう探究されてきたか──心理学の歴史 第9章 データから心を探る──心理学の研究法
好評の決定版大型テキスト。初版刊行後の研究動向や再現性論争などをふまえて補訂。基礎理論から,関連領域にまたがる応用的知見まで,社会心理学の全体像がわかる。丁寧な叙述で,図表,コラム,文献案内,確認問題などのツールが自学にも最適〈2色刷〉 序 章 第1部 人や社会をとらえる心の仕組み 第1章 社会的認知の基礎的情報処理プロセス──社会的認知・自己と他者/第2章 感じたことの影響過程──気分や感情や主観的感覚の影響とその利用/第3章 心と行動をつなぐ自動的過程──意識されない(できない)心の働き/第4章 自己──“私”を作り上げる仕組み/第5章 他者に対する認知・推論──他者を見る目とはどのような目か/第6章 態度と態度変化──感じ考えたことが行動となって現れる 第2部 社会関係から集団・ネットワークへ 第7章 対人関係──「人の間」と書いて人間と読む/第8章 集団の中の個人──認知と行動におよぼす集団の影響力/第9章 集団間の関係──偏見,ステレオタイプ,差別行動の原因と解決方法/第10章 コミュニケーション──伝えること,受けとめること,つながること/第11章 ソーシャル・ネットワーク──人と人のつながりは何を生み出すか 第3部 社会,組織,文化の中の個人 第12章 マスメディアとインターネット──巨大に見える影響力はどこまで実像か/第13章 参加と信頼──社会を動かす/第14章 世論と社会過程──社会の流れを読み,これにかかわる/第15章 消費者行動・環境行動──消費すること,環境に配慮すること/第16章 組織と個人のダイナミクス──組織行動論の展開/第17章 集合行動とマイクロ=マクロ過程──群れをなす人々/第18章 心の文化差──異文化間比較の視点/第19章 心と文化の相互構成──文化を生きる,文化を創る
理性重視の従来の道徳観に抗し、情動の強力さに注目した新しい道徳心理学の提唱。画期的な理論と実例で道徳性を多角的に検証する。 理性に訴えるリベラルは、感情に訴える保守には勝てない――気鋭の社会心理学者が、従来の理性一辺倒の道徳観を否定し、感情のもつ力強さに着目した新たな道徳心理学を提唱する。豊富な具体例と、進化心理学や生物学、哲学、社会学などの幅広い知見を応用した説得力のある理論で道徳を多角的に分析し、明快に解説した全米ベストセラー。
「認識」について,実験の醍醐味に触れながら,基礎的な内容から新しい知見までをカバーした,コンパクトで読みやすい入門書。 人間は世界をどのように認識しているのか。当たり前になしえている「認識」の背後にからみ合う複雑な営みを,1つ1つ解き明かしていく実証的・科学的手法の醍醐味を堪能してほしい。初版刊行後の新しい知見も盛り込んだ,コンパクトで読みやすい入門書。 第1章 認知心理学の誕生と変貌――情報工学から機能的生物学へ=道又 爾 第2章 知覚の基礎――環境とのファーストコンタクト=北〓崎充晃 第3章 高次の知覚――見ることから理解することへ=道又 爾 第4章 注 意――情報の選択と資源の集中=大久保街亜・道又 爾 第5章 表 象――こころの中身,その形式=大久保街亜 第6章 記 憶――過去・現在・未来の自己をつなぐ=今井久登 第7章 言 語――成長する心の辞書システム=山川恵子 第8章 問題解決と推論――普遍性と領域固有性の間で=黒沢 学
◆ほめれば、やる気が起こる?◆ 「褒美をもらうとモチベーションが高まる」「子どもはたくさん褒めて伸ばせ」「レベルの高い学校に行ったほうが学習意欲が高まる」「悲観的に考えると失敗する」「要は意識の持ち方次第だ」・・・ どれも、一般的に信じられている常識です。でも、心理学の世界では、このようなモチベーションの考え方を覆す知見が、次々と発見されています。その発見とは? モチベーションを高めるとうたう自己啓発本はたくさんありますが、心理学の知見をきちんと踏まえた一般書は、意外にもほとんどありません。新しい心理学の成果をわかりやすく理解できる待望の一冊です。ロングセラー『人を伸ばす力』と併せての展示をお願いいたします。著者は筑波大学准教授。 行動を起こし、持続する力―目次 第1章 モチベーションとは 時代によって異なるモチベーションの源泉 モチベーションを生み出す生理的動因 ─ ホメオスタシスの考え 感覚遮断の実験 パズルを楽しむサルたち さまざまな内発的動機づけ 2つ目のモチベーション ─ アメとムチによるモチベーション 第2章 アメとムチの隠された代償 20年の時を経て アメを与えるとモチベーションが下がる!? 思いがけず与えられる報酬ならば大丈夫 インドでの実験 報酬が創造力に与える影響 ムチを用いてもうまくいかない 第3章 ほめることは効果的? ほめれば伸びる? 「ほめるとモチベーションが高まる」という考え方 「ほめるとモチベーションが下がる」という考え方 ほめることによってモチベーションやパフォーマンスが低下する理由 ほめ方次第でモチベーションが異なる 相手をコントロールするほめ方、自己コントロール感を高めるほめ方 第4章 自律性とモチベーション ─ 自己決定理論 「内発的動機づけ」概念の再発見 自己決定理論 内発的動機づけと外発的動機づけ 外発的動機づけのなかでの好ましい動機づけ 内在化を促進するために 第5章 小さな池の大きな魚効果 学校の学業レベルと有能感 「小さな池の大きな魚効果」に関する心理学の研究 「小さな池の大きな魚効果」の長期的影響 英雄の力をかりる栄光浴 自分の能力に見あった集団に所属することの効果 「小さな池の大きな魚効果」から言えること 第6章 人との比較の中で形成されるモチベーション ─ カギとなるのは有能感 まわりの中で育まれるモチベーション スポーツ選手は「春生まれ(4~6月生まれ)」が有利? 期待するとその通りになる? 優れた他者や劣った他者がまわりにいると 意図的に行われる他者との比較 ポジティブな有能感を保つために 第7章 悲観的に考えると成功する? ─ ネガティブ思考のポジティブなパワー 楽観主義は成功のもと? 悲観的に考えてもその通りにならない? 悲観的に考えることで成功する防衛的悲観主義者 悲観的に考えるとなぜ成功するのか ─ 1つ目のポイント 防衛的悲観主義は「言い訳」とは違う 悲観的に考えるとなぜ成功するのか ─ 2つ目のポイント 悲観的なままだとうまくいく(楽観的になるとうまくいかない) ポジティブだとうまくいかない 人それぞれの心理的戦略 さいごに ─ あなたは防衛的悲観主義者? それとも楽観主義者? 第8章 無気力への分かれ道 ─ 原因帰属 無気力 ─ モチベーションがわかない状態 何もしなくなった犬たち 学習性無力感の実験 人間を対象にした実験 無気力状態におちいりやすい人とそうでない人 不幸な出来事をどう自分に説明するか─原因帰属 改訂版学習性無力感理論 あなたの説明スタイルは? 無気力にならないために 第9章 モチベーションも目標次第 目標とモチベーション 目標を設定する 効果的な目標設定 2つの異なる目標とモチベーション 知能に対する考え方と2つの目標 良い成績がとりたくて勉強するのがなぜ悪い? 接近─回避の次元 第10章 無意識とモチベーション 人間の行動は原則的に自動的に生じる 自動性研究の実験の手続き 無意識に生じる感情や行動 無意識的に目標を追求する!? ついにはモチベーションやパフォーマンスまで 状況や個人によって異なる自動性の影響 まとめに代えて 文献 (5) 索引 (1) 装幀=難波園子
他人のホンネとココロの声がわかる、1番やさしい入門書。 1 行動パターンに隠れたココロ(いつも自信がなさそう-自分自身に価値があると思えない人 まわりの人と比べたがる-まわりと比較して、自分の立ち位置を確認する ほか) 2 見た目でわかるココロ(人は「見た目」で判断される-人は五感を通して相手とやりとりしている 「目はココロの窓」である-目は大事なコミュニケーションツール ほか) 3 好き・嫌いの心理学(人間関係は「ギブ&テイク」-アンバランスな関係は長続きしづらい 「共通の敵」で仲よくなる-気が合うことで、居心地のよい関係がつくられる ほか) 4 会話でココロが見えてくる(相手に合わせて発言する-「人からどう見られるか」を大事にする人 好かれるためにゴマをする-好意を得るための一種のテクニック ほか) 5 チームワークのココロ模様(誰でも仲間を「ひいき」する-自分の所属する集団は「優れている」? 自分の意見は「多数派」?-自分にとっての「当たり前」が通用しないことも ほか)
理論と実践の双方向から「行動分析学」を体系的に解説。幅広い内容をコンパクトに収めた決定版。各種ツールも充実。 「行動分析学」を初めて学ぶ方に向けた概説テキスト。行動の分析を一つの軸に,基礎理論と臨床・日常場面への応用をリンクさせる一冊です。演習問題や事例紹介など,充実のツールで学びをサポート。医療福祉の現場に立つ方にもおすすめ。 第1章 心とは何か──行動分析学から接近する 第2章 観察法と実験法──行動を科学するために 第3章 生得性行動──経験によらない個体の行動とは 第4章 レスポンデント──環境の機能を変える方法を知る 第5章 オペラント──行動やその出現機会を作り出す方法を知る 第6章 強化随伴性──行動変容のための諸変数と規則 第7章 刺激性制御──はじめての環境に個体が出会うとき 第8章 反応遮断化理論と選択行動──強化と価値を考える 第9章 言語行動と文化随伴性──行動分析学から展望する
1 社会的認知 2 社会的影響 3 対人行動と対人相互作用 4 個人と集団 5 マスコミュニケーションの影響 6 ソーシャルネットワーク 7 社会心理学を理解するために
ヒトは未完成な状態として生まれ「学習」に依って「人」となる。このようにヒトが人となるために必要な学習機能についてまとめる。育児や保育ならびに学校での教育実践(教育領域),適応的行動の形成や不適応行動の改善(臨床領域),学習機能に障害を持つ人々のサポート(障害領域)に資する基礎的研究や実践的研究を解説。 ◆◆◆おもな目次◆◆◆ 第1章 学習心理学へのいざない 第2章 学習の基礎研究:動物を使って学習の仕組みを探る 第3章 記憶のプロセスの研究:知識獲得のメカニズム 第4章 メタ認知:知識による行動の制御 第5章 学習意欲の研究とその応用 ◎現場の声1 学ぶ意欲をはぐくむ学級経営と授業 ◎現場の声2 定時制高校ではぐくむ学ぶ意欲 第6章 心理臨床と学習心理学 ◎現場の声3 病気の子どもと家族を支える ◎現場の声4 産業領域に活きる学習心理学の理解 第7章 学習指導と学習心理学 ◎現場の声5 授業はカレー。理論がルウで,実践知が具。煮込むほど美味しくなる ◎現場の声6 小学校5年生,勉強に悩みはじめる ◎現場の声7 小学校3年生,算数の考え方を説明し,次に生かす 第8章 一人ひとりの特性に応じた指導と学習心理学 ◎現場の声8 通級指導教室での子どもに応じた指導 ◎現場の声9 「学習に困難」がある子どもたちがおかれている現状 ◆◆◆シリーズ心理学と仕事 全20巻 ラインナップ紹介◆◆◆ 1感覚・知覚心理学/2神経・生理心理学/3認知心理学/4学習心理学/ 5発達心理学/6高齢者心理学/7教育・学校心理学/8臨床心理学/ 9知能・性格心理学/10社会心理学/11産業・組織心理学/12健康心理学/ 13スポーツ心理学/14福祉心理学/15障害者心理学/16司法・犯罪心理学/ 17環境心理学/18交通心理学/19音響・音楽心理学/20ICT・情報行動心理学 心理学を活かした仕事を目指す高校生・大学生・社会人,そして, 進路指導や心理学教育に携わる教育関係者に向けて,多彩な心理学ワールドを紹介。 実際に働く人々の「現場の声」も交えながら,シリーズ総勢 300名以上の執筆陣が, 心理学の今を伝える。 心理学って面白そう! どんな仕事で活かされている? 国家資格として「公認心理師」が定められ, 心理学と仕事とのつながりに関心が高まる中,シリーズ[全20巻]刊行! 監修のことば はじめに 第1章 学習心理学へのいざない 1節 学習心理学とは 2節 学習心理学の展望と本書の構成 第2章 学習の基礎研究:動物を使って学習の仕組みを探る 1節 はじめに 2節 学習を効率的に行う訓練法(1):古典的条件づけ 3節 学習を効率的に行う訓練法(2):オペラント条件づけ 4節 条件づけでは説明のできない動物の行動変化 5節 最後に 第3章 記憶のプロセスの研究:知識獲得のメカニズム 1節 知識獲得(学習)のメカニズム 2節 知識の構造と記憶の区分 3節 記憶の過程 第4章 メタ認知:知識による行動の制御 1節 知識による行動の制御のメカニズム 2節 メタ認知の仕組み 3節 メタ認知の指導 第5章 学習意欲の研究とその応用 1節 学習意欲のとらえ方 2節 学習意欲の測定法:学習理由と有能感ではかる 3節 自律的な学習意欲の育て方 ◎現場の声1 学ぶ意欲をはぐくむ学級経営と授業 ◎現場の声2 定時制高校ではぐくむ学ぶ意欲 第6章 心理臨床と学習心理学 1節 心理臨床の実際 2節 心理臨床に生かす「学習心理学」の理論 3節 学習心理学に基づく認知行動療法の技法 4節 心理臨床における「学習心理学」のさらなる応用 ◎現場の声3 病気の子どもと家族を支える ◎現場の声4 産業領域に活きる学習心理学の理解 第7章 学習指導と学習心理学 1節 長期記憶にするための学習方法 2節 学ぶ-振り返る-生かす 3節 アクティブ・ラーニング 4節 学習の評価 ◎現場の声5 授業はカレー。理論がルウで,実践知が具。煮込むほど美味しくなる ◎現場の声6 小学校5年生,勉強に悩みはじめる ◎現場の声7 小学校3年生,算数の考え方を説明し,次に生かす 第8章 一人ひとりの特性に応じた指導と学習心理学 1節 学習障害とは 2節 学習障害と社会参加 3節 学びを保障する特別支援教育 4節 特別支援教育と学習心理学 ◎現場の声8 通級指導教室での子どもに応じた指導 ◎現場の声9 「学習に困難」がある子どもたちがおかれている現状 付録 さらに勉強するための推薦図書 文献 人名索引 事項索引
人は集団で仕事をする。しかし集団になると人は怠け、単独で作業を行うよりも一人当たりの努力の量が低下する。これを「社会的手抜き」という。例えば非効率な会議や授業中の問題行動、選挙の低投票率、スポーツの八百長などは「社会的手抜き」の典型である。本書では、このような「手抜き」のメカニズムを、多様な心理学的実験の結果から明らかにしていく。その防止策とは、はたまた功罪とは。リーダー・企業人必読書。 第1章 社会的手抜きと集団のパフォーマンス 第2章 社会的手抜きと個人や集団の特質 第3章 日常生活における社会的手抜き 第4章 国家と社会的手抜き 第5章 社会的手抜きとスポーツ 第6章 社会的手抜きの悪影響 第7章 社会的手抜きに反する現象 第8章 社会的手抜きに対する対策
1992年旧版刊行から20余年の間に展開された研究動向をふまえて、新設章や改変を加えた最新情報・知見の刷新版。 本ハンドブックは,20余年前に刊行された東洋・繁多進・田島信元編集企画『発達心理学ハンドブック』(福村出版,1992年)の新版として編集され,刊行されるものである。旧版は,1980年代の新潮流を受け,学際的,実践科学的アプローチを目指して1989年12月に発足した日本発達心理学会を記念して企画されたもので,学会設立から20余年を経た現在,発達心理学は大きな変化をともなって確実に進歩してきており,多くの新情報を追加する必要性を痛感し,このたび,本ハンドブックの新版を編集するに至った。 本書の特徴は2つある。一つは,旧版の意義と新版への移行の必須性にもとづき,旧版の枠組みを基本的に継承したことである。このことにより1960年前後から始まった発達心理学的発想への大転換の波の最中にあった1990年代の日本発達心理学会設立当時の発達心理学理論,研究の立ち位置と状況をふまえた旧版を土台として,2010年代に至るこの20余年の間に達成されてきた新情報を加えることで,現在の立ち位置を確認することが可能となるのである。 もう一つの特徴は,第一の特徴を実行に移す計画を練ってみると,どうしても新設章で対応しなければならない領域や,旧版の章の構成自体を変更して対応しなければならない部(領域)が生じたことによる,新設章や章立て改変を試みたことである。これらの存在は,この20余年の間に大きく変化した領域を示しているのである。改めて,この20余年の間に大きく発展,展開した領域であることがご理解いただけるはずである。 発達研究は,「認知科学」,「文化心理学(文化科学)」そして生物科学と社会科学を統合した「発達科学」へと収斂していき,そのためには,学際的,総合的,実践的理解が不可欠になった時代が到来したといえよう。これまで,とかく細分化,分業化されてきたアカデミズムに対して,子ども,人の包摂性を「発達」というキーワードによって取り戻すことの必要性,そのためには,「変化・発達」という概念を,実践・教育科学のなかで再吟味していくことの必須性が強調されはじめている。こうした現代の立ち位置と,それにもとづく発達心理学,発達臨床心理学の貢献の再吟味,そして今後の展望を具体的に描いていく必要性を強く感じるしだいで,そのあたりを本書を利用するみなさんにくみとっていただければ編者の一人として本望である。 編者代表 田島信元 I部 発達の理論と展望 A 発達の基本的コンセプト 1章 発達研究・発達観・モデルの変遷(藤永 保) 発達研究の始源/発達観の変遷と児童心理学の成立/他 2章 発達の生物学的基礎(矢野喜夫) 発達心理学と生物学/進化論の影響/進歩主義的進化論からの脱却/他 3章 発達の社会・文化的基礎(石黒広昭) 発達の社会的基盤/発達の文脈/実践に埋め込まれた能力/他 4章 ピアジェの発生的認識論とイネルデの発生的心理学(大浜幾久子) ベーベル・イネルデ/ジャン・ピアジェ/他 5章 ピアジェの理論以降の認知発達理論の展開(落合正行) ピアジェの理論/新ピアジェ派理論/新ピアジェ派理論以降の理論/他 6章 ヴィゴツキー理論とその展開(田島充士) 言葉・思考・発達/発達の文化-歴史的側面とは/他 7章 発達の社会・文化・歴史的アプローチ:ポストヴィゴツキー研究の現代的意義(茂呂雄二) ポストヴィゴツキー研究/方法論の拡張/実践へ 8章 文化心理学(田島信元) 文化心理学とは何か/文化心理学の諸領域/他 9章 精神分析の発達理論(木部則雄) 精神分析の歴史と発達心理学/精神分析における発達理論の発展 10章 愛着理論の基礎(繁多 進) 愛着理論が誕生するまでの背景/愛着理論の骨格/他 11章 アタッチメント理論の新展開:生涯発達の視座から(遠藤利彦) 生涯発達心理学の支柱としてのアタッチメント理論/他 12章 言語発達研究と理論の歴史、そして展望(岩立志津夫) 言語発達研究の古典的基礎理論からみえてくるもの/他 13章 社会行動・学習理論(渡辺弥生) 行動を説明するさまざまな理論/中核となる理論と研究方法/他 B 発達理論と隣接科学 14章 近接科学からの示唆:胎児・入院児とのかかわりを中心に 胎児の発達に影響を及ぼす環境要因(川上清文) 病院に入院している子どもたちにかかわる諸活動(高井清子) 15章 比較行動学からの示唆(小山高正) 比較行動学とは/環境の問題/比較行動学の諸分野 16章 霊長類学からの示唆(林 美里・松沢哲郎) 霊長類学の視点/霊長類学と発達心理学/霊長類学からみた発達/他 17章 行動遺伝学からの示唆(安藤寿康) 行動遺伝学とは何か/行動遺伝学からみた発達/他 18章 進化心理学からの示唆(長谷川眞理子) 現代進化生物学の基礎/進化人類学とヒトの進化環境 19章 脳科学からの示唆(皆川泰代) 神経活動とは/脳の発達/発達障がいとその神経基盤/他 20章 文化人類学・文化社会学からの示唆(柴山真琴) 文化人類学研究と文化化研究/文化社会学と社会化研究/他 II部 生涯発達の道筋 21章 生涯発達の視点(鈴木 忠) 発達の可塑性/人間発達の可塑性を示す事例:FとG/他 22章 胎 児 期(川上清文・高井清子) 胎児発達の概略/胎児の睡眠と感覚の発達/胎児の行動の発達/他 23章 新生児・乳児期(斎藤 晃) 原始反射の意義/新生児・乳児の認知発達/他 24章 幼 児 期(森下正康) 対人関係の広がり/自我と自己制御機能の発達/他 25章 児 童 期(戸田まり) 児童期とは/家庭から学校へ/9~10歳の節目/思春期のはじまり/他 26章 青 年 期(高木秀明) 親子関係の変化と友人関係の特徴/アイデンティティの確立/他 27章 成 人 期(藤﨑眞知代) 成人前期:ライフ・コースの選択/成人後期(中年期):人生の曲がり角 28章 高 齢 期(藺牟田洋美) 高齢期と生涯発達理論/心身機能からみた高齢期/他 III部 発達の機序と諸相 A 認知・言語領域 29章 知 覚(白井 述・山口真美) 視力の発達/運動視の発達/形態の知覚/奥行き知覚/他 30章 言語発達(小林春美) 音声の発達/語彙の発達/文法の発達/意図と言語とのかかわり 31章 記 憶(仲 真紀子) 記憶の神経学的基盤/エピソード記憶の神経学的基盤/他 32章 認知・思考(小島康次) 認知の発達/思考(推論と合理性)/まとめと今後の展望 33章 知 能(子安増生) 知能のアセスメントと診断/知能の心理測定/知能の認知理論 34章 心の理解(木下孝司) 「心の理論」研究の概観/心の理解の発達/他 35章 道徳性・向社会性(二宮克美) 「道徳性」・「向社会性」発達研究の動向/道徳性の発達/他 36章 読み書き能力(高橋 登) 日本語の読み書き習得の特徴/幼児期の読み書き能力/他 37章 数概念の発達(吉田 甫) 数システムの発達/数唱能力の発達/公的な介入による数概念の発達/他 B パーソナリティ・行動領域 38章 身体・運動(西野泰広) 体格の発達/体力の発達 39章 情 動(内山伊知郎) 適応と分化情動理論/機能的な情動発達観/幼児期以降の情動発達 40章 情動調整(須田 治) 生体の調節で生まれる情動/感情を含めた心身モデルへの転回 41章 動機づけ(黒石憲洋) 動機づけ概念/内発的動機づけや外発的動機づけの変化/他 42章 自 己(榎本博明) 発達における自己の位置づけ/自己研究の歴史/自己の発達/他 43章 気 質(上村佳世子) 気質研究の歴史/発達初期の気質研究と測度/他 44章 パーソナリティ(鈴木乙史) パーソナリティとは/パーソナリティ研究の歴史と問題/他 C 社会的領域 45章 社会的認知(久保ゆかり) 社会的知覚から相互作用へ/相互作用のなかでの実践的な把握/他 46章 遊 び(中野 茂) 遊び研究の衰退/遊びという幻想/遊びの再考へ 47章 社会的スキルと社会的学習理論(庄司一子) 子どもの社会性の問題と社会的スキルへの関心/社会的スキルの概念と定義/他 48章 セルフ・レギュレーション(中澤 潤) セルフ・レギュレーションの理論/セルフ・レギュレーションの発達/他 49章 ジェンダーの発達(大野祥子) 「ジェンダー」とは何か:概念定義と使われ方/ジェンダー概念の誕生/他 IV部 現代社会と発達 50章 生活における発達(無藤 隆) なぜ生活か/生活のなかで発達することの理論的構造/他 51章 家族と発達(小野寺敦子) 多様化する現代の家族/夫婦関係の生涯発達/母親と子ども/他 52章 児童虐待(子ども虐待)(宮本信也) 子ども虐待とは/わが国における子ども虐待の実態/虐待死の現状/他 53章 仲間関係の発達(氏家達夫) 仲間過程/仲間過程の発達/仲間過程の病理 54章 学校と発達(宮下孝広) 学校制度の確立と普及/発達の文化的方向づけとしての学校教育/他 55章 メディアと発達(家島明彦) 現代におけるメディアと発達をめぐる諸問題/メディアと発達に関する研究/他 56章 成人・中高年の自己実現と社会生活(岡林秀樹) 成人期の危機をとらえる枠組み/現代日本における性役割分業意識の時代変化/他 57章 社会の変化と発達(小嶋秀夫) 「社会の変化と発達」という問いの設定/産業革命と進歩の思想、そして近年の状況/他 V部 発達の障害・臨床 A 障害と臨床の基礎 58章 発達の障害・臨床をとらえる観点(長崎 勤) 発達の障害・臨床をとらえる観点1:包括的観点/2:時間性・順序性の観点/他 59章 発達の障害・臨床と神経心理学(小池敏英) 読み障害/書き障害/発達の障害・臨床と脳科学の進展 60章 発達の障害・臨床と社会1:教育を中心に(宮﨑 眞) 特別支援教育の制度/他 61章 発達の障害・臨床と社会2:福祉を中心に(佐竹真次) 発達に障害のある人への福祉的支援の目的/乳幼児健診等の活用/他 B 障害・臨床の理解と支援 62章 自閉症スペクトラム障害(伊藤英夫) 自閉症スペクトラム障害の基礎概念/自閉症スペクトラム障害の発達研究/他 63章 学習障害(LD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)(岡崎慎治) 学習障害(LD)/注意欠如・多動性障害(ADHD) 64章 知的障害(菅野 敦) 知的障害の定義/知的障害の原因と出現率/知的障害の分類/他 65章 言語障害(藤野 博) 言語障害の概念とタイプ/言語発達障害のアセスメント/他 66章 聴覚障害(澤 隆史) 聴覚障害の基礎概念/アセスメントの方法と留意点/他 67章 視覚障害(佐島 毅) 発達初期における視覚障害の影響/視覚障害児における表象の独自性と発達の壁/他 68章 運動障害(川間健之介) 運動障害のある子どもたちの発達心理学的な課題/肢体不自由児の姿勢と認知発達 69章 不 登 校(濱口佳和) 不登校の実態/不登校児童・生徒の類型化/他 70章 いじめ・非行 いじめ問題の背景と防止に向けた取り組み(森 正樹) 非行の背景理解と防止に向けた取り組み(市村彰英) 71章 精神障害(神尾陽子・高橋秀俊・井口英子) 今日の社会と精神障害/発達的観点からみた精神障害/他 VI部 発達研究における資料の収集と分析 72章 発達研究の方法(やまだようこ) 何を問うか/実験的研究法/質的研究法/生涯発達研究のモデルと方法論 73章 研究の倫理 研究における倫理問題(杉本英晴) 発表における倫理問題(安藤典明) 74章 基本的な研究デザイン 実験研究法(梶川祥世) 自然観察法(岩田美保) 実験観察法(関根和生) テスト法(今野 歩) 面接法(飯牟礼悦子) 質問紙法(室橋弘人) 事例研究(楜澤令子) 75章 分析の手法 マイクロアナリシス(難波久美子・河合優年) プロトコル分析(田島信元・田島啓子) 行動評定法(西澤弘行) 生理的指標(横井川美佳・田中真介) チェックリスト法(麻生典子) 質的研究1:KJ法(川島大輔) 質的研究2:グラウンデッド・セオリー(荘島幸子) 【付録】発達関係のテスト(高田みほ・板倉達哉)
神経科学の大枠を理解でき、胸躍る知見に出会えると好評の世界的テキストが10年ぶりに大改訂。分子レベルの知識から高次脳機能まで ◆世界的に好評を博する神経科学テキスト、10年ぶりの大改訂! ◆特徴 ・神経科学の大枠や筋道を理解でき、多くの胸躍る新しい知見に出会える。 ・素晴らしくわかりやすいフルカラーイラストを随所に配し、内容を効果的に説明。 ・最新の分子レベルの知識から高次脳機能までを網羅。 ・ノーベル賞受賞者など、26人の世界トップクラスの科学者が、コラム「発見への道」を執筆。勤勉と忍耐、そして偶然と勘――発見するまでの息遣い、スリルを実感できる。 ◆対象 医学生、研修医、臨床医、リハビリ、理学、工学、心理学、企業マーケティング関係者など様々な分野で神経科学にかかわるすべての人へ ◆目次 第Ⅰ部 神経科学の基礎 第1章 神経科学入門―過去, 現在, そして未来 第2章 ニューロンとグリア 第3章 静止時のニューロン膜 第4章 活動電位 第5章 シナプス伝達 第6章 神経伝達物質 第7章 神経系の構造 付録:ヒトの神経解剖図譜 第Ⅱ部 感覚系と運動系 第8章 化学感覚系 第9章 末梢視覚系(眼) 第10章 中枢視覚系 第11章 聴覚と平衡感覚 第12章 体性感覚 第13章 脊髄による運動制御 第14章 脳による運動制御 第Ⅲ部 脳と行動 第15章 脳の行動の科学的制御 第16章 動機づけ 第17章 性と脳 第18章 脳と情動 第19章 脳のリズムと睡眠 第20章 言語 第21章 休んでいる脳, 注意, 意識 第22章 精神疾患 第Ⅳ部 変化する脳 第23章 脳の配線 第24章 記憶系 第25章 学習と記憶の分子メカニズム
思い込み、見逃し、なぜやってしまったのかわからない行動。そんな「認知バイアス」を心理学の視点から、身近な事例を挙げて解説。 「なぜあの時あれを見逃してしまったのか」「なぜこんなものを買ってしまったのか」「どうしてあんな簡単な問題が解けなかったのか」---誰しもが日常的に経験しているであろう、なぜか誤って認識したり、いつもならするはずのない判断や行動。それはなぜ起こるのか。このようなふつうの行動に現れる心の働きの偏り、歪みのようなものである「認知バイアス」について、わかりやすい事例を挙げて解説します。 認知バイアスという言葉は、一般的にも時々使われるようになってきて、なんだかよくわからないけど間違ってしまった、おかしなことをしてしまった、というときに認知バイアスという言葉で片付けようとする安易な解決も見られがちですが、著者は、「知」を身体、社会、感情、環境なども取り込んでトータルな人間の理解を深めようとする認知科学に基づき、理論的に分析しています。また、なぜ誤るのか、そして誤ることには意義があるのか、それは何なのかを解き明かします。 認知メカニズムは、ある状況では賢い判断をするように働き、ある状況では愚かな判断を生み出す。つまり人間は賢いようで愚かで、愚かなようで賢いものであるということがわかる1冊。 第1章 注意と記憶のバイアス:チェンジ・ブラインドネスと虚偽の記憶 第2章 リスク認知に潜むバイアス:利用可能性ヒューリスティック 第3章 概念に潜むバイアス:代表性ヒューリスティック 第4章 思考に潜むバイアス:確証バイアス 第5章 自己決定というバイアス 第6章 言語がもたらすバイアス 第7章 創造(について)のバイアス 第8章 共同に関わるバイアス 第9章「認知バイアス」というバイアス 第1章 注意と記憶のバイアス 第2章 リスク認知に潜むバイアス 第3章 概念に潜むバイアス 第4章 思考に潜むバイアス 第5章 自己決定というバイアス 第6章 言語がもたらすバイアス 第7章 創造(について)のバイアス 第8章 共同に関わるバイアス 第9章「認知バイアス」というバイアス
賢く意思決定するための9つの方法 私たちは物事を判断するときに、知らず知らずのうちに思考の罠に陥ってしまっている。どのようにすれば物事を正しく判断できるのだろうか。ロングセラー『人間この信じやすきもの』の著者が語る、賢く意思決定するための9つの方法。
健康・医療心理学をはじめて学ぶ人・公認心理師を目指す人のための,考え方・基本理論の理解から実践につなげることまでを目指した入門書。最新の統計データ・学説を盛り込み,公認心理師カリキュラムや出題基準に対応。 第1部 健康・医療心理学とは何か 第1章 健康とウェルビーイング 第2章 健康リスクへのアプローチ 第3章 健康心理学と臨床心理学 第2部 ウェルビーイングの心理学 第4章 ストレスとウェルビーイング 第5章 食生活とウェルビーイング 第6章 身体活動と睡眠とウェルビーイング 第3部 健康リスクと支援の心理学 第7章 感情と健康リスク 第8章 健康を阻害する行動要因 第9章 発達・加齢に伴う健康リスクと支援 第10章 働く人の健康リスクと支援 第4部 健康・医療心理学の課題 第11章 医療における行動と心理 第12章 健康・医療心理学の臨床的展開 第13章 医療におけるコミュニケーションと課題 第14章 災害による健康リスクと支援 第15章 医療制度と心理専門職の社会的役割
「できない」と言われると、人は本当にできなくなってしまう。 社会心理学者が解明した、思い込みとパフォーマンスの関係とは。 女性は数学が苦手、男性はケア職に向いていない、白人は差別に鈍感、年寄は記憶力が悪い 「できない」と言われると、人は本当にできなくなってしまう。 社会の刷り込みと人のパフォーマンスの関係を紐解いた「ステレオタイプ脅威」という現象。 社会心理学者が、そのメカニズムと対処法を解明する。 【ステレオタイプ脅威とは】 周囲からステレオタイプに基づく目で見られることを怖れ、その怖れに気をとられるうちに、実際にパフォーマンスが低下し、 怖れていた通りのステレオタイプをむしろ確証してしまうという現象。 ●直接差別的な扱いを受けたり、偏見の目を向けられたりしていなくても、社会にステレオタイプが存在するだけで、人は影響を受けてしまう。 ●努力をすればするほど、その影響は大きくなる。 ●自力で抜け出すのは難しいが、ちょっとした声がけや環境設定で無効化することができる。 (日本語版序文より一部抜粋) 「ステレオタイプ脅威」自体は、対人関係の問題を研究する学問である社会心理学の世界では有名なモデルである。しかし、実社会ではまだよく認識されていないように感じる。その理由の一つは、ステレオタイプが、「差別」と「偏見」と混同されやすいことにあるだろう。ステレオタイプは、あるカテゴリーの人にどういった「イメージ」があるかという認識面(認知という)に焦点をあてた概念で、社会心理学のなかでも「社会的認知」と呼ばれる研究領域で扱われる。これに対して偏見は、ネガティブな他者へのイメージに対する拒否的、嫌悪的、敵意的感情であり、この感情に基づいた行動が差別である。簡単に言えば、ステレオタイプは認知、偏見は感情、差別は行動ということになる。たとえば、社会全体にある「女性はリーダーシップ力が欠ける」というイメージはステレオタイプ。このイメージをもとに女性のリーダーや上司に不満を感じやすくなるのが偏見。差別は「だから登用しない」といったように、個々人の能力の査定に基づくのでなく、女性だからというステレオタイプで実質的な被害を他者に与えてしまうことである。さて、多くの研究や社会での施策では、実際に人々がいかに偏見を持つか、差別的な行動をとるかということを扱う。近年は、自分が自覚していなくても偏見を表明してしまう、無意識のバイアス(アンコンシャス・バイアス)という概念も注目されている。現実にまだまだこうした無意識のゆがみがあることで、その対象とされる人々は窮屈に感じる。たとえば、男性社員には決して言わないのに、女性社員にだけには「早く帰らないと子どもが大丈夫?」と言うのも、「子どもは女性が育てるもの」という無意識のバイアスのあらわれと言えるだろう。逆に、女性の方が多い保育や看護の職場では、男性が無意識のバイアスにさらされていることもある。しかし、この書籍のテーマは「どんな偏見の目を向けられるのか」「実際にどう差別されているか」ではない。周りからの偏見や差別がなかったとしても、「本人が周りからどう思われるかを怖れる」だけで、ステレオタイプ脅威の影響は出てしまうのである。 女性は数学が苦手、男性はケア職に向いていない、白人は差別に鈍感、年寄は記憶力が悪い…「できない」と言われると、人は本当にできなくなってしまう。社会心理学者が解明した、そのメカニズムと対処法。 第1章 アイデンティティーを持つがゆえの制約 第2章 アイデンティティーと成績の不可思議な関係 ―「女性は数字に弱い」という誤解 第3章 ステレオタイプ脅威の正体 ―なにが実力発揮を妨げていたのか 第4章 なにを主要なアイデンティティーと捉えるか ―「別の人生」を歩むことを選んだ人々 第5章 誰しもが影響を受ける ―アジア系女子大生が教えてくれたこと 第6章 優秀な人ほど打ちのめされる ―過剰努力の悲劇 第7章 思考と身体への負担 ―蝕まれるワーキングメモリ 第8章 環境に潜む「サイン」の働き ―クリティカルマスの力 第9章 ステレオタイプ脅威を縮小する方法 ―ナラティブというトリック 第10章 わたしたちを分断するもの ―サウスウェスト航空のファーストクラス 第11章 人をつなぐ橋としてのアイデンティティー
「完璧は求めなくていい」「戦略的な先延ばしをしよう」。超人気心理学者が、科学的に説く人生の教訓。ヒット書籍、待望の文庫化! 最新の健康心理学に基づく、25のレッスンを読めば「本当の自分」を引き出せます! ☆やる気が出ない、自信が持てない、他人の視線が気になる、変わりたいのに変われない……。ベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室』著者が、人生の悩みを解決する方法を健康心理学の知見をベースとして明快に解説する書籍です。 ☆「生産的先延ばしをする」「服装を選ぶ際、1つだけチャレンジする」「一緒に働く人をどう感じるかを考える」「何を達成したいかでなく、なぜ達成したいかに焦点を当てる」「45分単位で作業し、15分は楽しいことをする」など、提示されるアドバイスは具体的ですぐに役立つものばかり。 ☆内容はすべて学問的裏付けがありながら、シンプルでわかりやすい説明が特長。読後すぐに試せる具体的な思考や行動のルールを紹介する、人生の「実践的なガイドブック」です。 第1章 成功を、どう引き寄せるか 第2章 人間関係を、どう築くか 第3章 やる気(モチベーション)を、どう出すか 第4章 マイナス(負)の感情・状況に、どう対処するか 第5章 ストレスを、どう力に変えるか 第6章 リーダーシップを、どう育てるか
決定版! この1冊ですべてがわかる! “心の迷い”を整理する「気付き」のメソッドを完全網羅 “マインドフルネス”ってどういうこと? 「なんとなく」でなく、ハッキリわかる、今日から実践する一冊 マインドフルネスとは何でしょう? マインドフルネスとは「今、ここ」の現実に、リアルタイムかつ客観的に気付いていることです。 イライラしたら、「自分はイライラしている(していた)」と認め、客観視すること。 すると、一歩引いた視点から、少し冷静になって現実を観ることができるようになります。 その結果、「今、ここ」で不要なイライラや、ネガティブ思考を手放すことができるのです。 《第一部》マインドフルネスのしくみのすべて マインドフルネスとは何か? マインドフルネスの効用 マインドフルネスの欠点とその欠点を克服するエクササイズ マインドフルネスの鍛え方 潜在意識と自己肯定感 マインドフルネスによる癒し マインドフルネスと身体 《第二部》マインドフルネスの実践のすべて 慈悲の瞑想 A:意図的にマインドフルネスになるエクササイズ B:偶然のマインドフルネス体験を活かすエクササイズ マインドフルな自己肯定感強化法 マインドフルネスであるがままの自分に気付く 《第三部》マインドフルネス体験 《第四部》マインドフルネスQ&A
人間はどのように世界を認識しているか? 「情報」という共通言語のもとに研究を進める認知科学が明らかにしてきた,知性の意外なまでの脆さ・儚さと,それを補って余りある環境との相互作用を,記憶・思考を中心に身近なテーマからわかりやすく紹介. 【円城塔氏(作家)推薦の辞】 「この本を読むと,人間は自分で思っているよりも,いい加減なものだとわかる.いい加減な人が読むべきなのはもちろんだが,自分はしっかりしていると思っている人こそ,読むべきである.」 【長谷川寿一氏(東京大学教授)】 「知性とは何か? この問いに挑む認知科学は諸科学が交わるホットスポットだ. 東大駒場の名物講義を是非あなたにも.」 第1章 認知的に人を見る 認知科学とは 知的システム しくみ、はたらき、なりたち 学際科学としての認知科学 情報——分野をつなぐもの 生物学的シフト 認知科学を取り巻く常識? 第2章 認知科学のフレームワーク 表象と計算という考え方 さまざまな表象 知識の表象のしかた 認知プロセスにおける表象の役割 第3章 記憶のベーシックス 記憶の流れ 記憶と意図 一瞬だけの記憶——感覚記憶 人の記憶はRAMか——短期記憶とチャンク ワーキングメモリ——保持と処理のための記憶 知識のありか——長期記憶 情報を加工する——短期記憶から長期記憶へ 思い出しやすさ——符号化特定性原理 思い出していないのに思い出す——潜在記憶とプライミング まとめ 第4章 生み出す知性——表象とその生成 はかない知覚表象 言葉と表象 作り出される記憶 記憶の書き換え 仮想的な知識——アナロジー まとめ——表象とは何なのか 第5章 思考のベーシックス 新たな情報を生み出す——推論 目標を達成する——問題解決 選ぶ——意思決定 人間の思考のクセ まとめ 第6章 ゆらぎつつ進化する知性 四枚カード問題、アゲイン データに基づき考える 思考の発達におけるゆらぎ ひらめきはいつ訪れるのか まとめ——多様なリソースのゆらぎと思考の変化 第7章 知性の姿のこれから 表象の生成性 身体化されたプロセスとしての表象 世界への表象の投射 思考のゆらぎと冗長性 世界というリソース おわりに 引用文献 索引
心と体の生涯発達への心理学的アプローチの方法から,乳幼児期の認知・自己・感情・言語・社会性・人間関係の発達の詳細,学童期〜高齢期の発達の概要,発達障害への対応まで,子どもにかかわるすべての人に必要な発達心理学の基礎が身に付くようガイドする.幼稚園教諭・保育士養成課程にも対応. はじめに(開) I 発達のとらえ方 1 発達心理学とは(齋藤) 2 遺伝と環境(佐々木掌子) 3 生涯発達の視点(齋藤) II 乳幼児期の発達をくわしく知る 4 胎児期・周産期(新屋裕太・今福理博) 5 感覚・運動の発達(伊村知子・白井 述・島谷康司) 6 愛着の発達(蒲谷槙介) 7 自己と感情の発達(森口佑介) 8 認知の発達(旦 直子) 9 言語の発達(小林哲生) 10 社会性・道徳性の発達(奥村優子・鹿子木康弘) 11 遊び・仲間関係(野嵜茉莉) III 発達を支える 12 学習の理論(後藤和宏) 13 障害と支援(浅田晃佑) 14 心と行動の問題および児童虐待(出野美那子) IV 学童期以降の発達を概観する 15 学童期〜青年期(林 創・松島公望) 16 成人期〜老年期(久保南海子) コラム1 女に育てたから女になるのか? コラム2 虐待の要因を探る サルの里子実験 コラム3 早産児の認知発達 コラム4 妊娠中の母親の食事と胎児の味覚的嗜好 コラム5 風船を持たせることによる乳幼児の歩行支援 コラム6 各愛着タイプのその後 コラム7 空想の友達 コラム8 赤ちゃんも計算ができる? コラム9 統語的手がかりを用いた動詞学習 コラム10 ヒトの視線のパワー コラム11 乳幼児の道徳性の発達 コラム12 きょうだい関係の役割 コラム13 生活習慣の獲得 コラム14 神経多様性 コラム15 遊びに現れる子どもの心 コラム16 子どもの嘘への対応 コラム17 日本人の宗教性とアイデンティティ コラム18 サルのサクセスフルエイジング? おばあちゃんザルの知恵 Introduction to Development Psychology Kazuo HIRAKI and Atsuko SAITO, Editors
私たちは、ことばを「文字どおり」に使っているわけではない。話していないのに伝わることもあれば、丁寧に説明していても誤解されることがあるのはなぜか。社会心理学の視点から、敬意表現や皮肉など、対人関係のことばの謎に迫る。 第1章 「文字どおり」には伝わらない 第2章 しゃべっていないのになぜ伝わるのか 第3章 相手に気を配る 第4章 自分に気を配る 第5章 対人関係の裏側-攻撃、皮肉 第6章 伝えたいことは伝わるのか 終章 伝えたいことを伝えるには?
経済を繁栄へと導くものは「天然資源」でも「勤労意欲」でもなく「信頼」だった!神経経済学を世界で初めて提唱した俊英が、信頼で経済が回るメカニズムを解き明かす! 序章 ヴァンパイア・ウェディング-信頼を司るホルモン「オキシトシン」を求めて 第1章 経済は「信頼」で繁栄する-アダム・スミスと「神経経済学」の夜明け 第2章 「利他的な遺伝子」は存在するのか?-信頼の起源と進化 第3章 群れと社会と「共感」と-「人間関係構築物質」としてのオキシトシン 第4章 なぜ競争を司る「テストステロン」は暴走するのか?-「性差」という厄介な問題 第5章 「欠乏」欠陥症と虐待-オキシトシンの作用を妨害するのは誰だ? 第6章 信仰と儀式、そして性-社会性促進剤としての「宗教」とダンスに迫る 第7章 モラル・マーケットプレイス-「神経経済学」で新しい資本主義を 第8章 長く幸せな人生を-社会を繁栄に導く「ボトムアップ型」の民主主義へ
選択肢がまったくない生活は耐えがたい。だが、選択肢はあればあるほど幸せとはかぎらない。どうすれば、おびただしい数のオプションを前に立ち往生することなく、じょうずに選択していけるだろうか?心理学、経済学、市場リサーチなど各分野の研究成果をもとに、商品や機会、情報があふれかえる世界で戸惑う人々に、常識を覆すわかりやすい指針を示した社会心理学の古典的名著。 第1部 なにもかもが選べる時代(お買い物に行こう 新たな選択) 第2部 選択のプロセス(決断と選択 最高でなければだめなとき-最大化と満足) 第3部 満たされないのはなぜ?(選択と幸せ あきらめた機会 ほか) 第4部 満足して生きるための選択術(選択にどう向き合うか)
グーグルやインテルなど、欧米の有名企業が能力向上のトレーニングとして取り入れている「マインドフルネス」。「評価や価値判断にとらわれることなく、今の瞬間に意識を向ける」というこの実践は、ストレスの軽減、脳の活性化、チームワークや生産性の向上、創造性の発揮など、様々な効果が注目されている。本書では、グーグルにおけるマインドフルネスプロジェクトの中心人物、ビル・ドウェイン氏へのインタビューとともに、マインドフルネスの魅力とその実践方法を紹介する。 第1部 グーグルにおけるマインドフルネスの取り組み-グーグル人材開発部門ビル・ドウェイン氏インタビュー(マインドフルネスとは何か? マインドフルネスの効用と仕組み グーグルがマインドフルネスに取り組んでいる理由 マインドフルネスが宗教性を排除した理由 マインドフルネスがビジネスに与えた影響) 第2部 マインドフルネスの実践と未来(マインドフルネススタートガイド ヘッドスペース-アンディー・プディコム氏とビル・ドウェイン氏による瞑想ガイダンスと瞑想Q&A ビル・ドウェイン氏からのメッセージ-マインドフルネスは社会とつながっている 日本でマインドフルな生き方をするために)
社会心理学に関する理論や概念、研究内容を100のキーワードを手がかりに、見開き2ページでわかりやすく解説。概念の正確な把握、不確かな知識の整理と検証に役立つ。社会心理学の全体像をつかむのに最適。 1章 社会心理学の目的と方法 2章 社会心理学の重要研究 3章 社会心理学の隣人たち 4章 社会心理学のあゆみ 5章 冷めた心と熱い心:認知、感情、動機づけ 6章 私の心と私の姿 7章 他人とのつきあい 8章 集団の中の人間 9章 関係としての社会 10章 社会と文化 11章 社会の中の社会心理学 12章 社会心理学の道具箱
グーグルをはじめ、インテル、フェイスブック、フォード、SAPなど、欧米の有名企業が能力向上のトレーニングとして取り入れている「マインドフルネス」。「『今の瞬間』に意識を向ける」という実践により、ストレスの軽減、脳の活性化、チームワークや生産性の向上、創造性の発揮などの効果が注目されています。その魅力と実践方法を、マンガでわかりやすく解説します。 プロローグ 「グーグルのマインドフルネス」とは何か?-最新の脳科学に基づくリーダーシップ開発プログラム 第1章 怒りをコントロールする-アンガーマネジメント 第2章 書くことによって自己発見をする-ジャーナリング 第3章 共感を高めて関係性を改善する-「私と同じ(ジャストライクミー)」の瞑想 第4章 思いやりの心で問題を解決する-思いやりの瞑想 第5章 マインドフルネスのこれから-社会や組織を豊かに変える力
他人の失敗や不幸を見聞きしてほくそ笑み、心を弾ませる。雑誌、テレビ、ネット上に溢れる密やかな喜び、その源泉を明らかに。 害と喜びを意味するドイツ語からなる「シャーデンフロイデ」は、「人の不幸は蜜の味」という表現で私たちにも馴染み深い感情である。成功者や有名人の失敗に歓喜し、自分を虐げる者の不幸に快哉を叫ぶ、その心理に迫る。うらやみ、焦がれ、あざ笑い、安堵する――シャーデンフロイデがはびこる時代を生きる私たち人間の闇を照らし出す。 日本語版への序文 謝 辞 序 章 第1章 優越の恍惚 第2章 下を向いて上向こうよ 第3章 余人しくじるべし 第4章 自己と他者 第5章 相応しい不幸は蜜の味 第6章 正義は人の為ならず 第7章 屈辱エンターテインメント 第8章 エンヴィーに首ったけ 第9章 妬み転成 第10章 解き放たれた邪悪な喜び 第11章 リンカーンだったら? 終 章 訳者あとがき 注 事項索引 人名索引
内面のドラマともいうべき、無意識的な心の変遷過程をたどる。ユング思想の全体を浮かびあがらせる絶好の入門書。 集合的無意識の概念を紹介し、個性化過程の考えを打ちだし、ユング心理学の基礎を築き上げた初期代表作。内面のドラマともいうべき、無意識的な心の変遷過程を個々の例を挙げながら分りやすく説くという点で、ユング思想の全体像を浮かびあがらせる入門書。 第一部 意識におよぼす無意識の諸作用 第一章 個人的無意識と集合的無意識 第二章 無意識の同化作用のおこす後続現象 第三章 集合的心の一部としてのペルソナ 第四章 集合的心からの個性解放の試み A ペルソナの退行的復元 B 集合的心との同一化 第二部 個性化 第一章 無意識の機能 第二章 アニマとアニムス 第三章 自我と無意識の諸形象とを区別する技術 第四章 マナ=人格 訳者解説 無意識とユング
心理学、脳科学、遺伝子検査などから、能力があっても強気になれない女性の姿が明らかに。 第1章 不安から逃れられない女性たち 第2章 考えすぎて動けない女性たち 第3章 女性は生まれつき自信がないのか? 第4章 男女間に自信の差が生まれる理由 第5章 自信は身につけられるもの? 第6章 自信を自分のものにするための戦略 第7章 部下や子どもに自信をもたせるには 第8章 自信の科学
人間の認識のしくみとその「不思議さ」に迫る認知心理学の魅力が満載の,考えながら体感しながら学べる新しいタイプの入門テキスト。 私たちは本当に自分自身を正しく認識しているだろうか。毎日目にしていても思い出せないことがあるのはなぜか。記憶や感覚,思考といった認識のしくみの科学であり,「人間の賢さと愚かさ」に迫る認知心理学の魅力を発見しながら考えながら学べる体験型入門テキスト。 第1章 「誤り」から見る認知心理学 第2章 感じる─感覚 第3章 捉える─知覚 第4章 覚える─記憶の基礎 第5章 忘れる─記憶の展開 第6章 わかる─知識の成り立ち 第7章 考える─問題解決と推論 第8章 決める─判断と意思決定 第9章 気づかない─潜在認知 第10章 認知心理学の歩み
第1章 未知から既知へ-他者を知る 第2章 親しくなる-親密さを高めるコミュニケーション 第3章 深い関係になる-親密な関係の維持と発展 第4章 親密な関係のなかの「わたし」-自己と他者との相互影響過程 第5章 親密な関係からの影響-健康と対人葛藤 第6章 親密な他者集団からの影響
予言を教義の中心におく宗教グループの社会心理学的な実証研究である。予言がはずれたとき、このグループの布教活動がかえって活発化するという逆説的な現象を検証する。 まえがき 第一章 成就しなかった予言と失意のメシアたち 第二章 外宇宙からの教えと予言 第三章 地上に言葉を広める 第四章 長い間、指令を待って 第五章 救済のさし迫った四日間 第六章 成就しなかった予言と意気盛んな予言者 第七章 予言のはずれに対するリアクション 第八章 ひとりぼっちで渇ききって エピローグ 方法論に関する付録 宗教思想に関連した人名および用語集 訳者解説
誰もがなんとなく「これでいいのか」と思っている問題に、社会心理学者である山岸先生と、進化学者の長谷川先生が、最新の脳科学、進化学、社会学、心理学などを駆使してずばりと切り込む痛快対談。
自分の言葉で心理学を思考し、心を観察し、今そこにある問題を考える。簡潔な文章と多彩なイラストでヒトの心の不可解に迫る入門書 簡潔な文章と多彩なイラストで一読である程度理解できる「簡潔性」、知識の詰め込みではなく考える材料になる「思考促進性」、現代人が抱える悩みや課題にこたえる「現在性」に留意したたいへん読みやすい一冊。入門書に最適。 読むだけである程度理解できる「簡潔性」、知識の詰め込みではなく考える材料になる「思考促進性」、現代人が抱える悩みや課題にこたえる「現在性」に留意したたいへん読みやすい一冊。教科書としてだけではなく一般書としても読み応え十分。一読すれば、いまそこにある心の問題が見えてくる。 はじめに 心理学を学ぶ喜びと意義 1章 荒川歩 心理学とは:心理学に何を期待するのか? コラム1 フェヒナーの精神物理学と感覚の尺度化 2章 三星宗雄・荒川歩 知覚:人の目はカメラとどう違うのか? コラム2 騒色公害の系譜とその解決 3章 三星宗雄・荒川歩 知覚の障害:私たちに見える世界は共通か? コラム3 ユニバーサルデザインとカラーユニバーサルデザイン 4章 浅井千絵 記憶と学習:人はどのように学ぶのか? コラム4 感情と色彩 5章 浅井千絵 認知:人はどのように世界を理解するのか? コラム5 絵画・デザイン制作の認知科学 6章 荒川歩 感情:感情は何のためにあるのか? コラム6 無意識 7章 荒川歩 自己:私はどこにあるのか? コラム7 アイデンティティ拡散と回復 8章 荒川歩・河野直子 発達:それぞれの年代において人はどんな課題とむきあうか? コラム8 子どもの絵の発達 コラム9 氏か育ちか、氏も育ちも 9章 遠藤架児 発達の障害:障害なのか? 個性なのか? コラム10 サヴァン症候群 10章 桂 瑠以 性格と社会的認知:何が人の性格や態度を決めるのか? コラム11 心理(性格)検査って何? 11章 桂 瑠以 人間関係 : 人と人とは、どう関わるか? コラム12 コミュニケーションメディアの使い分け 12章 桂 瑠以 社会的影響と集団:集団はどのような影響を及ぼすか? コラム13 商品開発と心理学 コラム14 広告と心理学 13章 河野直子・荒川歩 心と脳:心はどのような脳内メカニズムに支えられているか? コラム15 心とからだ コラム16 アフォーダンス 14章 河野直子・尾崎紀夫 病理:精神疾患とどう付き合っていくか? コラム17 病跡学:作品や人物を精神病理で理解する コラム18 芸術療法:アートと心理学のもう1つの関係 引用文献 索引
ハーバード大学で人気第1位の講師直伝。「自分は幸せだ」と思える人ほど、よい結果を生んでいる。最先端のポジティブ心理学が解き明かす「成功」と「幸福」の驚くべき関係。 1 職場におけるポジティブ心理学(幸福優位性の発見 職場における幸せと成功 人は変わることができる) 2 幸福優位7つの法則(ハピネス・アドバンテージ-幸福感は人間の脳と組織に競争優位をもたらす 心のレバレッジ化-マインドセットを変えて仕事の成果を上げる テトリス効果-可能性を最大化するために脳を鍛える 再起力-下降への勢いを利用して上昇に転じる ゾロ・サークル-小さなゴールに的を絞って少しずつ達成範囲を広げる 二〇秒ルール-変化へのバリアを最小化して悪い習慣をよい習慣に変える ソーシャルへの投資-周囲からの支えを唯一最高の資産とする) 3 幸せの波及効果(幸福優位性を仕事に家庭に人生に応用する)